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Answer
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聞けない。口にした瞬間、全てが終わってしまいそうだから。
疑念があった。問いは焦燥となって
朝鳥 さゆる
を責め立てた。隠そうとしても、押さえ込もうとしても、問いはさゆるの内から湧出し絶えることは無かった。
(じゅんは……本当にあたしを愛してくれているの?)
姫木 じゅん
と出会ってから、一年以上が経つ。無味乾燥とした夜だった。あの夜もさゆるは、己を貪る無慈悲な捕食者を自ら欲していた。夜の街にあってさゆるの美貌は誘蛾灯のごとくそのような手合いを引き寄せたから、その日だって程なくベッドかあるいはどこかの路地裏にでも連れ込まれ、苦悶と快楽の狭間に陥りもがくあの感覚を鮮烈に刻み込まれることとなっただろう。そのはずだった。
(けれど……あたしを見つけたのは、じゅんだった)
以来、さゆるは忘我のごとき幸福の中にいる。そんなものを己に感ずることなど無いと思っていた。少なくともあの不毛な夜を繰り返すうちはそうだったろう。それがどうだ。今この瞬間もさゆるの胸を満たすあたたかな感情は、かつてのさゆるが知らなかったものだった。
「……ん? どしたの、さゆる」
「ううん。なんでも」
「そお?」
並んで腰を落とし、有料動画配信サービスで過剰に垂れ流しとなっているアニメ群へどっぷりと浸りながら過ごす、休日の午後だった。さゆる自身、それらの番組そのものに興味は抱けないものの、隣のじゅんとこの展開は安っぽいよね、でもこの子はいい子だよね、あたしはあの子のほうが好きかな、ほらあの赤毛のツインテールで健気な魔法少女の……なんてかわす会話が好きだった。じゅんと同じ空間を共有し、同じ時を過ごすことがさゆるにとっての幸福となった。
さゆるは己が内に刻まれた言葉たちを反芻する。
──じゅん……あたしは本当にあなたが好き……愛してるの
──あたしもよ、さゆる。あたしも、心の底から愛してる!
──あなたが好き
──知ってる。でもあたしのほうが、倍くらい好きよ
言葉は……言葉だ。一個の人間の表層を体現しているに過ぎない。それでも短いセンテンスはさゆるを幾度となく昂揚させたが、出会いからいくばくかの時を経て、そこに疑問が付随するようになった。
じゅんへの信頼の揺らぎではない。さゆる自身の揺らぎに発するものだ。痛いほど理解している。
(じゅんは、あたしなんかのどこを気に入ってくれているんだろうか)
こねくり回した理屈など必要だろうか? 疑問に疑問が反響し、多重を成した。じゅんと互いに惹かれ合っている、それだけで幸福だ。それこそが奇跡だとも思う。十分ではないか? これ以上に何を望む?
(でも……あたしの過去は)
両手を見つめる。刃が肉へ食い込む感触を覚えている。視界を染める赤さも。今は消え失せてしまった、彼と刻み合った傷の痛みと仄暗い悦びも。
さゆるにも、じゅんにも、他者と分かち合いがたい過去がある。過去は過去だ、そうステレオタイプなセリフめいて自分に言い聞かせてみても、それらはさゆるの背を追い、ともすれば主を引きずり込もうと闇の中より這い出てくるのだ。
(あたしには……じゅんに愛される資格なんて……)
さゆるは揺らぐ。まどろみと覚醒の狭間で、形なき牢へ囚われるかのように身じろぎできず、想いは曖昧となり、さゆるの形は保たれず霧散してゆくかのよう。
「……なーに、むずかしい顔してんだか」
鼻先に小さな衝撃を覚えて、さゆるは我に返った。目の前に悪戯っぽく笑むじゅんの顔。彼女がさゆるの鼻先を突いたのだった。
「じゅん……?」
「あんたって頭のいい子だと思うけど、時たますっごいバカよね」
疑念の余波に混乱し、二の句を告げず見つめていると、じゅんは焦れたように迫り、半ば噛むようにさゆるの唇を吸った。
「何かあったら、頼りになる年上の恋人に頼んなさい。こんなに近くにいるんだから」
そうして年齢相応の顔を見せたかと思えば次の瞬間、少女めいてじゅんは笑う。そうしてもう一度、今度はついばむようなキスを寄せた。
「ね?」
「……うん」
いつか、胸の降りるこの影を言葉にしたものだろうか。伝えたものだろうか。
どちらでもよいような気がする。不安や焦燥はいくらか、軽くなっていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年06月27日
参加申し込みの期限
2023年07月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年07月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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