this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
六月三番目の日曜に
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
16
つぎへ >>
◆一歩の勇気
空がずっと晴続けることがないように。
明るく元気な人にだって、多少の影が差すことはある。
後木 真央
の足取りはいつもより少しだけ、ほんとうにほんの少しだけ重い。
そんな彼女に気付いたのは、自家用車でその横を通り過ぎようとしていた
八神 修
。
運転手に言って、真央の歩く少し先に停車させた。
「修ちゃん」
修が声をかけるよりも早く、真央が気付いて駆け寄る。
「よっ、後木」
「よっ、なのだー。お車乗ってお出かけなのだ?」
「ああ。ちょっとテニスをやりにな。……そうだ、よかったら後木も行かないか」
運転手がバックミラー越しに視線を投げかけてくるが、修はそれに対しやはり視線で「いいんだ」と返す。
「テニス? わーい、真央ちゃんやってみたいのだ初めてなのだ!」
一方、思いがけない提案に真央の瞳は輝き始めていた。それはそう、言うなれば好奇心の輝き。
「あ、でも真央ちゃん靴とかラケットとか持ってないのだ」
「シューズやラケットは施設がレンタルしてくれるから、身一つでもいいんだよ」
「靴もラケットもレンタル? 奥深いのだ」
驚きの声をあげる真央に修は微笑しつつ、後部座席のドアを開けて彼女を招き入れた。
そんなわけで、テニスクラブへとやってきた二人。
レンタルのシューズやウェアに身を包み、同じくレンタルのラケットを携える。
テニスが初めてであれば、当然テニスクラブも初めてなわけで。
真央が目を輝かせているのを修は微笑ましげに見ていた。
「修ちゃん修ちゃん、テニスってどうやるのだ……?」
「そうだな。まずはラケットの握り方から始めよう。いくつか種類があるんだが、初めてなら――」
全くの素人である真央に、修先生による手取り足取りのテニスレクチャー。
それが済んだら、いよいよ二人でテニス……なのだが。
パカーン!
真央の力強いフルスイングと共に、ボールはコートを大きく飛び越え軌跡を描く。
それはもう、見事なまでの場外ホームランの軌跡を。
ちなみに七度目である。
「ご、ごめんなのだー!」
「いや、初めてなんだから仕方ないことだ。……ただ、そうだな。フルスイングはやめないか」
「はいなのだー……。何故かついやっちゃうのだ」
とてとてとボールを回収し、再開。
今度は真央が気をつけていることもあって、場外ホームランは出ずになんとかラリーが続く。
「それにしても、修ちゃんテニスとっても上手いのだびっくりなのだ!」
パコーン。
「俺は体力が無いだけで、別に運動能力自体が低いわけじゃないん……だっ!」
パコーン。綺麗なレシーブが、真央の側のコートへ吸い込まれていく。
「そういえばそうだったの……だー!」
パッカーン!
「あっ」
場外ホームラン、本日八度目。
程々にテニスで身体を動かした後は、併設レストランでランチを。
デザートが運ばれてくる前に、
「ちょっとごめんなのだ、修ちゃん」
真央は少し席を外した。
人の少ない柱の陰で電話をかける。
「……叔父貴? 真央なのだー。……叔父貴、今日父の日なのだ」
それが、いつもより足取りの重かった理由。でも今は。
「……真央も今からするのだ。…おじぃに変わって?」
受話器を抑えているのだろう。呼ぶ声が少し遠くくぐもって漏れ聞こえる。
十数秒ほどの間の後、長らくお世話になっていた声が聞こえてきた。
「……おじぃ、叔父貴が……うん、うん、おじぃ大好き。次は正月帰るのだ」
二人との電話を終えた真央。
次にかけるべく開いた電話帳の名前を、じっと見つめて。
やがて意を決したように、発信ボタンを押した。
さっきよりも短いはずなのに、やけに長く感じられるコール音の後。
「……パパ? 真央ちゃんなのだ」
珍しがる受話器越しの声に、
「……今日父の日だったから。おめでとうなのだ。……うん、うん…またお正月に、なのだ」
時間にすれば数分もない、とても短い会話。でも、それでいい。
戻った真央を、デザートのケーキと修が待っていた。勿論というべきか、修の分も手付かずの状態だ。
「待たせちゃったみたいでごめんなのだ」
「気にするな。運ばれて来たばかりだしな」
急いで席につき、ケーキをつつき始める。
少しの間、二人の間にはフォークと皿の触れ合う音だけが流れた。
不意に、真央が口を開く。
「さっき、パパに電話してきたのだ」
「パパ? ああそうか、今日は父の日だったな」
こくこくと頷いて、
「真央ちゃん5年からずっとおじぃの家に居たから、パパと何話して良いか好みもわかんなくて」
仲が悪かったわけではない。ただ、疎遠だっただけ。でもそれは、悩ませるには充分で。
でも、と真央は笑う。
「修ちゃんと居て、何となく踏ん切りついたのだ」
修もつられて小さく微笑む。
「それは良かった。しかし、ずっとおじいさんの家か。お父さんは単身赴任とかだったのか?」
「パパは転勤族なのだ。1年半くらいで転校しちゃうの嫌だったのだ」
必然的に、友達と仲良くなれてきた頃に転校することになる。それは子供心には、とてもとても嫌なもので。
「それに真央ちゃん理学療法士と農家で悩んでたから、おじぃのところで農業も良いなって思って。毎朝4時半起きは、辛かったけど」
それからと、真央は話を続ける。
「幼稚園の頃2階からヒーローキックして両足骨折で入院したのだ。独りで寂しくて泣いたのを慰めていろいろ教えてくれたのが理学療法士のお姉さんだったのだ。それで憧れたのだ」
子供の頃の経験が進路に与える影響というのは、思いの外大きいものだ。
いつの間にか、修はケーキを食べる手を止めてじっくりと話に聞き入っていた。
やがて、小さく二度三度と頷いて。
「農業に理学療法士……。適正有ると思う。あってるよ」
「そう言われると、ちょっと嬉しいのだ。……そういえば、修ちゃんはどうするのだ?」
修は一杯水を飲んで、
「俺は……医者になりたい気持ちもあってさ。多分、後木が理学療法士を考えたのと根幹は似てると思う」
思い出すのは、いつか不思議な道を歩いた先での出来事。
それと一つの、昔話。
「なあ、千代子婦人の入院について相談に乗ってくれるか?」
「真央ちゃんでよければなのだ! 修ちゃんと居ると、真央ちゃん世界が広がって楽しいのだ」
真央を送り届けた後、家へと戻る自家用車の中。
窓の向こうを流れる景色を眺めながら、修は一つの決心を。
真剣な面持ちで、メールを打ち始める。
送り先は、父。
(俺と父も、今のままではいけないんだ)
簡単な時候の挨拶。
問題なく成績は上位である事。
夏休みには帰ると言う事。
親子の間で交わされるメールとしては、少し長くて堅い文章。
その結びは、
『その時に父さんにお会いできたらと思っています』。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
16
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
六月三番目の日曜に
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
28人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月13日
参加申し込みの期限
2013年11月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!