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あおい、ソラ
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「さっむううう!」
ソラは両腕をごしごしとこすった。
店の外に出るとやはり寒い。風が吹くたび包丁で肌をなでられているような錯覚を覚える。
「やっぱ山登りやめてシーサイドタウンにしない?」
気弱にも変更を申し出るソラだが、こういう弟の言動には慣れっこなのかあおいは特に困る様子もない。
「なに言ってるの、こんないい天気じゃない。景色は最高だよ。これから日も高くなるし」
ブルースクリーンに浮いた白い玉のような太陽を指す。
「体を動かしているうちにあったかくなるって。むしろ暑いくらいになるかも」
「ホントに?」
「ホントよ。だからほら、そこのコンビニでお菓子でも買っていこうよ」
「マジ? 買ってくれるのか!?」
たかる気満点のソラのようだが、あおいだってお見通しだ。「それでいいよ。ちゃっかりしてるんだから」などと苦笑しながら弟を追い立てる。「そのかわりちゃっちゃとすませること! ほら行った行った」
さすがだなあ。
彰尋は目を見張るしかない。別居して長いというのにやはり姉弟、あうんの呼吸というか互いの考えを読み切った流れるようなやりとりじゃないか。
「彰尋くん、それでいい?」
告げるあおいに「俺もそう提案するつもりだったんだ」と彰尋は返した。「あと、スポーツドリンクとかもあったほうがいいかも」
「だよね。九夜山は低い山だしハイキングルートも整備されてるけど、オール歩きだとそこそこ長くなるもんね」
朝早いので街の目覚めはまだだ。ほとんど人通りを見かけないまま登山道入口までたどり着いた。
「初心者コースというか、ゆったり登れるルートで行きたいね」
案内板の前に立ち、彰尋が道のりを説明した。強行軍の最短距離ルートではなく、ゆるやかに蛇行する道のりになる。
「展望台には昼前に着けると思う。お腹の具合と相談して、山頂でランチにするか下山してからにするか考えよう」
「賛成」
「お任せするっす!」
あおいとソラもふたつ返事だ。
ソラの荷物はリュックひとつ、あとはキャップとスニーカーという軽装だった。帽子のロゴはアメコミキャラのマークだ。ベースボールジャケットというのか、背中に『Hangin' Tough』なる英文字の躍るスナップボタンのジャンパーを着込んでいる。一方であおいと彰尋はコート姿であり、運動向きとはいえない装いだが、挑むのは険しい山道ではなく、いくらか勾配のある散歩道といった具合なのでこれで行けるだろう。
道も広いので三人並列、登校道を歩むような気分で登りはじめる。しかし間もなく、
「ねえちゃんやっぱ寒いんだけど~」
ソラが前屈みになって言いはじめた。
彰尋は理解している。
寒いのは本当だろう。しかしわざわざ口に出しているのは、久しぶりに会う姉に甘えたいからだ。なんとなく、わかる気もする。
もちろんあおいは腹を立てた。
「なによだらしない。歩いてるうちに平気になるってば」
彰尋としては、あおいの気持ちも理解できるのだ。弟でもあり兄でもある自分だからだろうか。
「でも寒いものは寒いんだよう」
「野球部の朝練なんてもっときつかったでしょ? 心頭滅却すれば、って言うじゃない」
「部活はもう引退したし俺にはなんと! その心頭がないんだ」
「それ『なんと!』までつけて堂々と言うことなの~? “Don't think! Feel.”はどうしたの? ソラの好きな香港映画風のやつ」
「“Don't think!”だけは実践している自信があるけど」
「それじゃただのアカン人じゃない」
子猫がじゃれあうようなこのやりとりを楽しく眺めていてもいいのだが、無粋を承知で彰尋は自分のリュックに手を入れた。
「はい。これ使って」
使い捨てカイロ、それも貼ることのできるタイプを取り出したのだ。金のパックが日差しを浴びて神々しい。中身は印籠大の小型パックだ。
「彰尋くんすごい。準備万端だね」
「さっきコンビニで気づいて買っといたんだ。あおいさんも遠慮なく使ってよ」
「助かります。この恩は忘れないです」
やたら大げさなことを言ってソラはうやうやしく両手で受け取り、さっそくお腹や腰に貼ったりしている。
「ありがとう。ごめんね、なんかこんな気をつかわせちゃって」あおいは遠慮しいしい自分ももらった。「弟はただブーブー言いたいだけなんだからほっといてくれていいのに」
いいんだよと彰尋は笑う。
「気をつかったというより、もしものために買っただけだし。よろこんでもらえて嬉しいよ」
「助かったっす!」
「ちょっとソラ! 使いすぎ!」
ソラはさらにカイロを三つも使って、ホカホカ気分なのか跳ねるように歩き出した。
「あとで暑いとか言い出しても知らないからねっ」
あきれたようにあおいは言った。
なおこの言葉は、一時間もたたないうちに実現するのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年06月13日
参加申し込みの期限
2023年06月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年06月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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