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ギャルが来た!!
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chapter.2 悪行
雪乃が生徒たちに励まされていたその頃、当のギャルたちは相変わらず海岸で好き放題振る舞っていた。
「さっきのメガネ、ウケたよねー!」
「ありえないっしょ、ガチで」
「つーか肉たんなくね?」
スズナというリーダー格らしき女性を中心に、三人のギャルはこれでもかと大声で騒いでいた。時折焼けた肉の匂いが、煙と共にあたりに撒き散らされる。
北原 みゆき
は、そんな彼女たちの行いに迷惑していた。
「せっかく、スケッチに来たのに……」
静かなところで絵を描きたい。そう思って海岸に来たまでは良かったが、いざ訪れてみれば、ギャルたちがバーベキューをしながら盛り上がっている。
みゆきはやや前方にいるギャルたちに視線を向ける。それに気づいたのかギャルたちがみゆきの方を向くと、視線がぶつかることを恐れて慌てて目をそらした。
本当は、こんな態度じゃいけないのは分かっているけど。
でも、決して朗らかとは言えない彼女の性格上、仕方のないことでもあった。
みゆきは彷徨った視線をどこに落ち着けようかと、辺りを見回す。すると、ギャルたちに訝しげな顔を向けている人たちが目に入った。
どうやら自分以外にも、ギャルたちを迷惑に感じている人は少なくないようだ。
「……」
みゆきは、少しの間目をつむってこれまでのことを思い返した。
確かに、見知らぬ人に話しかけ、注意をするのはとても勇気が必要だし、怖くてドキドキする。少なくとも今までの自分はそうだった。
しかし彼女は、少し前までの彼女とは違う。様々な事柄を体験し、これ以上に怖いことも経験してきた。それらの出来事と比べれば、知らない人に注意をすることくらいたいしたことはないはずだと思えた。
「……うん、大丈夫」
言い聞かせるようにそう呟くと、みゆきはすっくと立ち上がり、ギャルたちの元へと歩いていった。
「ん、誰?」
後ろに立っているひとりの少女に気づいたギャルたちが、小さく声をあげた。
「あのっ」
たいしたことはないと頭で思っていても、いざ対面すると緊張は隠せない。それでもみゆきは、持てるだけの勇気を出した。
「う、うるさいのでもう少し静かにやってくれませんか?」
一気に言い切ると、大きく息を吐く。顔が紅潮しているのが分かった。みゆきは恐る恐るギャルたちの反応を窺う。するとやはりというか案の定というか、彼女たちはみゆきを馬鹿にしてきた。
「はぁ? 何こいつ。超ウザいんですけど」
「マジウザビッシュじゃね? いやガチで」
「つかこいつ震えてね? マジウケるんだけど」
その口の汚さと迫力に圧倒され、みゆきは思わず後ずさった。それを見て、リーダー格のスズナが他のふたりに声をかけた。
「こいつもコールやっちゃう? つうかこいつ中坊とかじゃね?」
「はい、ちゅーぼう! ちゅーぼう! おまえの外見ちゅーぼう!」
容赦ないコールに、みゆきは涙目になってしまう。
「うう……」
このままじゃダメだ。そもそもまともに注意したところで、この人たちは他人をけなすことしか考えてなさそうだし、スズナって人以外のふたりは人に乗っかっているだけで私の意見なんて耳に入ってない。
コールに耐えながら、みゆきはどうすればいいか、必死で考えていた。
◇
「何やら騒がしいわね」
ギャルたちのコールを耳にし、意識をそちらに向けたのは
尾鎌 蛇那伊
だった。
蛇那伊はギャルたちの様子を観察する。少女を囲んで馬鹿にしているだけでなく、周囲には明らかに彼女たちが散らかしたと思われるゴミが散乱していた。
「あらあら、マナーが悪い子たちね」
これは一筋縄ではいかないかもしれない。そう感じた蛇那伊は、気合いを入れ、ある作戦と共に彼女たちに近づいた。
「ちゅーぼう! ちゅーぼ……ん?」
みゆきにコールし続けていたギャルたちが、ある異変に気づき言葉を止めた。その異変とは、自分たちに無言で近寄ってくるがたいの良い大男の存在。蛇那伊だ。
「え……誰こいつ」
「つかごま油くさくね?」
ギャルたちの不審な表情を無視し、蛇那伊はギャルの近くに落ちていたゴミを黙々と拾い始めた。
「いや、何やってんの?」
「しかもごま油くさくね?」
ごま油くさいのは確かに事実で、諸事情により蛇那伊の体臭は現在そのようなにおいになっている。ギャルたちは大げさに鼻をつまんでみせた。
「おいごま油、どっか行けよ」
「おめーくせーんだよ」
しかしこれを蛇那伊、見事に聞き流す。聞き流しつつ、ゴミを拾っていく。
「聞いてんのかよごま油!」
スズナが声を荒げる中、蛇那伊は目についたゴミを拾い終えると、それらをギャルたちに差し出した。
「……は?」
スズナが思わず素っ頓狂な声を出す。当たり前だが、こんなゴミを受け取るわけがない。腕を組んで拒否を示す彼女たち。
すると蛇那伊は、あろうことか、ぐいっと強引にそのゴミのまとまりをギャルたちに押しつけた。
「ちょっ、きたなっ」
力任せにゴミを腕の上に載せていく蛇那伊。もちろんこの間も無言だ。沈黙の肉体である。
「きたねえっつってんだろ!」
ギャルたちはたまらず、腕に預けられたゴミを振り払った。ゴミはまたもや、辺りに散らばってしまった。
蛇那伊はそれを見ると小さく息を吐き、去っていった。
「な、何だったんだよあいつ……」
「つーかマジ汚れたし。海で洗わないとヤバいって」
「また来たらウザいから、場所変える系でいく?」
スズナがそう提案すると、残るふたりも同意し、バーベキューセットだけを持ってその場から少しずれたところに移動することにした。と言っても、元いた地点から数十メートルくらいしか離れるつもりはないようだ。
「あ……」
歩き出すギャルたちに再び声をかけようとするみゆき。しかしギャルたちは、みゆきの相手よりも蛇那伊に汚された腕を洗うことを優先させた。
「おい中坊。暗くなんないうちに帰れよ」
去り際のそんな言葉が、みゆきは悔しかった。
このままじゃ、終われない。みゆきは拳を強く握って、そう決意していた。
◇
みゆきや蛇那伊とギャルたちの騒ぎを、少し離れたところから見つめる人物がひとり。
「どうやら、アレで間違いないようですね」
ぽつりとそう呟いたのは、
日向 透
だ。
彼は近隣の者と会話をしている中で「海岸でうるさい若者がいるんだけど、どうにかならないものかね」という話を耳に入れ、確認をしに来たのだった。
「とりあえず、さっきの様子は撮りましたけど、どうしたものですかね」
解決にはもう少し材料が欲しい。透はそう考え、今しばらく観察を続けることにした。
「……それにしても」
聞いていた話通り、いや、それ以上に騒々しい。
しかしそんなギャルたちの様子を見て透の中に湧いた感情は、怒りでも悲しみでもなく、安らぎだった。
——ずいぶんと、醜い人たちだ。でも良かった。人本来の姿は、やっぱりこうでなければ。
歪んだその感情は、彼の口元も同じように歪ませた。
もっとも、端から見れば穏やかな大人が子供に対して苦笑しているようにしか見えないだろうが。
「さて、これからまだまだ騒がしくなるんでしょうか」
言いながら、透は携帯を再び撮影モードにしたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月11日
参加申し込みの期限
2013年11月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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