休日の寝子ヶ浜海岸。
シーサイドタウンエリアにあるこの海岸は、
寝子島ではちょっとしたおしゃれスポットとして人気が出てきているとかいないとか。
ほどほどに人が賑わっていて、かといって騒がしすぎない、
そんな場所……だったはずが。
「ぎゃはは、
スズナ、それガチでー!?」
「超ウザいんですけどー!」
「マジパナイ。ウケるし」
甲高い声が、これでもかというボリュームで海岸に響いていました。
普段の寝子ヶ浜海岸からはあまり想像できない光景です。
海岸にいた人たちが目を向けると、そこには
水着を着た3人の若い女性が。
派手な金髪に濃いメイク、盛った髪型……いわゆるギャルというタイプです。
もちろんギャルと一口に言ってもさまざまですが、
どうやらこの3人はあまりタチのよろしくないタイプのギャルのようでした。
彼女たちは、周りの目などどこ吹く風でお喋りを続けています。
はっきり言って、とても迷惑でした。
しかもこのギャルたち、ただ声が大きいだけでなく、
無許可でバーベキューを勝手に催し、出たゴミはそこらにポイ捨て、
ラジカセを担いではDJかのように音楽を大音量で流し、時には近くを通る人を馬鹿にして笑ったり、
マナー、モラル的にも最悪です。
たまたま気分転換にと海岸に来ていた
島岡 雪乃はこの惨状を見かねて、
ギャルたちに声をかけました。
「えっと、あの……ここはみんなが使う場所だから、他の人の迷惑にならないように……」
「なにこいつ、ガチでウザくね?」
「ウケるー。つーかおめーがウチらにとって迷惑なんだけど」
が、案の定というかなんというか、あっさりギャルの勢いに負けてしまいました。
既に泣きそうな表情の雪乃でしたが、スズナと呼ばれているギャルがさらにとどめをさしました。
「そもそもあんたなんでこんなとこいんの? そんなダサい格好で。そのメガネとか超ウケるんですけど。ちょっとみんな、メガネコールやっちゃう?」
おそらく彼女たちの中でリーダー的ポジションなのでしょう。
スズナがそう呼びかけると、残りふたりのギャルは声を合わせて雪乃にメガネコールを送りました。
「はい、メーガーネ! メーガーネ! おまえのメガネまーんまる!」
「う、ううっ……メガネが丸くて何が悪いんですかっ……!」
雪乃はいたたまれなくなり、その場から走り去ってしまいました。
その後ろ姿を見てギャルたちはまた大笑いです。
なぜギャルたちがここに来たのかは分かりませんが、
とりあえずこのままでは海岸にいる人たちがいつ変なコールをされてもおかしくありません。
あと海岸の汚れが酷くなります。
どうにかして、いつもの平和な海岸に戻してあげてください。
こんにちは、マスターの萩栄一です。
今回も基本的には軽めなノリのシナリオです。
舞台は休日の寝子ヶ浜海岸、時間帯はお昼過ぎ頃です。
そこまで混雑はしていませんが、休日なのである程度の人はいます。
ギャル3人衆は、海開きもまだだと言うのに水着を着て海岸で馬鹿騒ぎしています。
うるさいし、バーベキューのにおいは強烈だし、ゴミはポイポイ捨てるし、あと目についた人をバカにしてきます。
なので、3人衆に絡みに行く人は基本的にバカにされてしまうと思ってください。
外見がイケメンなら多少態度が変わるかもしれませんが、説教めいたことをされると途端にバカにしてくるでしょう。
時には雪乃先生のようにひどいコールを浴びせられるかもしれません。
なお、既に周囲の人が一度寝子ヶ浜交番に連絡をしたようですが、
リーダーのスズナがなかなかのやり手らしく、うまいこと言ってお巡りさんを帰してしまったようです。
以下、NPC情報です。
島岡 雪乃……ギャルに泣かされ、逃亡中です。海岸のどこかで泣いていると思います。
スズナ……ギャル3人衆のリーダーです。ぱっと見ハタチ前後。外見はそれなりに綺麗ですが、性格は汚いです。
アヤとサエ……スズナと一緒にいるギャルです。何かと「ガチ」「ウケる」を連発します。外見は微妙です。
メインの目的としてはギャルたちの精神攻撃をかいくぐり、海岸の平和を取り戻すこととなります。
彼女たちを追い出す方向でも構いませんし、他に方法があればそちらでも構いません。
もちろん、海岸にいたら巻き込まれた、ギャルをナンパしてみるなど他の選択肢も考えられます。
特に展開もオチも現時点では決めていませんので、ギャルたちがどうなるかはみなさん次第です。