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軽い頭痛とともに
星山 真遠
は目覚めた。深く静かで、でも無視できない程度の痛みだ。しかし下二桁まで計測できるデジタル体温計の数値は平熱だった。
気にはしていない。まあ、例年のことだからだ。
年末年始はどうしてもこうなる。どうしようもなく忙しく休む暇もなく、ずっと緊張感がつづく時期ゆえ脳が悲鳴を上げているのだろう。おかげさまで商売繁盛と誇りたいくらいだが、だからといって稼ぎでキャデラックが買えるわけではない。どうやら収入と忙しさは比例関係にないようだ。むしろ貧乏暇なしというのが正直なところだろうか。
イソップ童話のアリだって冬は休めるってのに、俺はむしろ冬こそ働かねばならんとはな。
ついぼやきが頭に浮かんだが、ぼやいてたってはじまらない。
さ、仕事仕事。
ワイシャツに腕を通す。
真遠は事務所に顔を出したのち二カ所の得意先をまわり、昼すぎにクラブ『プロムナード』に着いた。昼食はまだだ。しかし頭痛でだるいせいか食欲にとぼしい。先に仕事を済ませることにした。
「若先生、お待ちしてましたー」
ダークスーツ姿で
アーナンド・ハイイド
が出迎えてくれる。
「お疲れさん」
「お忙しいところどうもですよー」
「なぁにこれも仕事さ。それに『プロムナード』にいるとリラックスできる。これお世辞じゃなくて」
今日は月一回の法律相談の日だ。真遠は店の顧問を務めている。夕方始業の店だがこの日ばかりはすべての従業員はすでに出てきていた。
真遠はバックヤードの会議室に陣取り、順繰りに面談を行う。たいていはアーナンドが同席するが、今日は本土にオープン予定の『ザ・グレート・タージ・マハル』(インド料理店)二号店の用事があって彼は真遠と入れ替わるように店を出た。
「じゃ若先生、あとお願いしまーす」
アーナンドに手を振って、真遠はつぎの面談者を待った。
そういえば単身で面談するのは久しぶりだ。アーナンドがいなくても、友人にしてこのところ準顧問になった感のある文梨みちる、あるいは事実上の専属ヘアメイク木野星太郎が同席するのが通例になっていたからだ。みちるは本日東京で絶賛仕事中だという。星太郎は九鬼姫の見舞いに行っているはずだ。
ま、それもいいか。
お世辞抜きで、と言ったとおり『プロムナード』の面談は真遠にとって気楽な仕事だ。むしろ楽しみにしていた。たまに深刻な話になることもあるが、たいていは雑談で親睦を深めるだけに終始するからだ。
もちろん明るい話ばかりじゃないけどな――。
先もふれたように九鬼姫は容態が悪化し入院中なのである。星太郎が見守ってくれていることには心強さをおぼえるが、心配ではあった。
それに先月末付けの泰葉の退職だ。来春の大学入学を目指すという。第一志望は木天蓼大学、いまごろ彼女は受験勉強の真っ盛りだろう。晴れの門出であり祝いたいところとはいっても、一抹の寂しさはぬぐえない。とはいえマタ大入学がかなえば今度は、『現役大学生』という肩書きをひっさげてバイトとして戻ってきてくれるとは聞いている。
揚羽
こと
烏魚子 一紗
(からすみ・かずさ)との面談では仕事の話は十%も出ず、ほぼすべてオタクめいた談義に終始した。テーマは『H.P.ラヴクラフト作品の底流にあるレイシズム』についてだ。といっても硬いものばかりではなかった。一紗は白熱するとゼスチャーが入りがちで、「触手のこういう動きがですね」とうねうねタコ踊り風の動きを披露して笑わせてくれたものだった。さすが『指輪物語』のウルク=ハイについて語って採用面接をパスした剛の者である。
ところが次に入ってきた沙央莉はたちまち、真遠の気分を凍結させた。
「今日が面談でよかったわ、若先生」
プロだけあって笑みが基本の沙央莉だが、今日は胃痛でもあるような目をしている。
「どうした」
「私の話じゃないけどね」
瑛美(NACCHI)の話だと沙央莉は言った。
「あの子、危ういところにいる。スケベオヤジに目をつけられててね」
ひとくちにキャバクラ業界といっても千差万別だ。しかしプロムナードはかなりの健全店といっていいだろう。嬢が色恋営業はしないのが不文律だし客筋もいい。問題客は躊躇せず出禁(来店禁止)にする。そうやって安全と質をたもってきたのだ。とはいえ一定数、下心のある客が来ることまでは除去できない。
私のカンも一部交じってるけど、と前置きして沙央莉は一部始終を語った。
「瑛美が経済的に苦しいのは若先生も知ってるでしょ? あの議員はそれを理解してる。ああいう手合いはね、血を嗅ぐサメみたいに弱者の匂いに敏感なの」
昨日の晩もヤバかったわ、と沙央莉は言った。
「あのジジイ、『案件』の交渉に秘書を使うの。昨日は瑠住に頼んでしっかりガードしてくれたけど。彼女の話じゃ、かなり危ういところだったみたい」
これで終わりではないと沙央莉は断言した。具体的にはまた今夜、議員は来店予定だという。
「いわゆる『パパ活』ってやつか――」
真遠からすれば、口にするだけで反吐が出そうなほど嫌いな言葉だった。うわべだけ取り繕った言いかえにすぎない。本質は売春だ。『案件』といった表現もこれと同様の隠語である。
「私にはそんな経験はない。でもね、安易に売って墜ちてった子ならたくさん知ってる。たいていはひどく後悔する。一生の心の傷になってる子もいるわ。開き直っているようでいて心を病む子も少なくない。最悪自殺した子も知ってる」
重い内容だった。しばし真遠は顔を伏せ、おもむろに上げた。
「ありがとう。よく知らせてくれた」
「当然よ。若先生、法律顧問でしょ」
「沙央莉って他人に興味ないと思ってたよ」
「興味ないよ別に。瑛美がどうなろうと自業自得でしょ、結局のところ」しれっと沙央莉は言うのである。「でもね、ここはやっとみつけた私の居場所(テリトリー)、このテリトリーを乱そうとするやつは許さない。最低でも、クソビッチの泰葉が戻ってくるまでは守ってみせるわ」
「クソビッチって……」
真遠は苦笑した。
「そう? 褒め言葉よ。タフなアンチクショウって意味」
だったらそう言やいいのに、と思ったが真遠は笑うにとどめた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年05月07日
参加申し込みの期限
2023年05月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年05月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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