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雨が降っていても、風はやまない。
だから彼女なら。この島を空から見ている
風の精 晴月
なら、何か知っているかもしれない。
鞄にスケッチブックや絵具など思いつく限りの物を詰め込んで、
桜井 ラッセル
は桜花寮を飛び出した。
(あんな悲しいことは、夢だけであってくれよ)
そうは願っても、不思議なことに巻き込まれることが多々あったからか、気にしないというのは無理だった。
泣いてる天女と5匹の猫神がすれ違っている理由は検討もつかないし、仲を取り持てるのかもわからない。
でも、それを考えるのは後でいい。
「何にも言えないで終わっちまうなんて、させねぇ!」
とにかく今は1匹でも多くの猫神と出会い、天女と話す場を設けてやらなくては。
思いを飲み込んでしまう辛さは、伝えられない歯がゆさは人一倍知っている。だからラッセルは走り出す。
ねこったーで変わった猫の目撃情報を追いながら、まずは猫のいそうな物陰を探し回った。
その頃、
稲積 柚春
は
ウォルター・B
の腕にしがみついていた。
雨で人出が少なく、2人が人目を忍んで待ち合わせられる場所とは言え、見知った顔がいないとも限らない。
それでも柚春は、ウォルターがここにいることを確かめるように抱きしめ続けた。
「……どこにもいかないで」
落ち着かせるように撫でてくれる大きな手と、繰り返し大丈夫と言ってくれる声がある。『またね』と言って会える明日がある。それがどれほど幸せなことかと、柚春は喜びを噛みしめた。
(あの子は、長い間……すきなひとに会えてない)
つい夢が気になった柚春は、待ち合わせまでに時間があるからと1人恋人たちの丘まで行ってみた。
どことなく夢で見た丘と雰囲気が似ていると思っただけで、深い理由もない。もし誰かが泣いているなら、話し相手にでもなれたらいいなと考え――柚春は天女と出会った。
泣きながらも猫神の愚痴を零す姿には圧倒されてしまったけれど、もし同じ立場なら気丈にウォルターへの文句を口にできただろうか。
これから何年も、何十年もウォルターと会えなくなったら。そう考えると不安で、柚春は抱きついた腕を放せない。
「ほら、繋いだままでいいから。せめて暖かい場所に行かない?」
促されるように顔を上げた柚春は、何かがじっとこちらを見ている気配を感じて目で追った。
ぱちりと目があったのは、『藤黄色』の瞳を持った猫が1匹。そう自覚したときには、温かな風に吹かれていた。
「……Daffodil?」
街路樹の根元や別の花が植えられていた花壇など、所狭しと黄色い花が咲き誇り始める。
すると、ウォルターは懐かしげに微笑んだ。
「水仙、みたいに見えるけど」
「ウェールズの国花で、春を告げる花としてイギリスでは人気の花だよ」
それこそ庭に植えたり、咲くのが待ちきれず店に出回ったら生花を買って。明るく元気な色合いは、長く暗い冬が明けたことを知らせる色だ。
「この花が咲く頃には柚春も……おっと、もう1年あったね」
どれだけ長くとも冬は終わり春がやってくる。それと同じように、柚春が卒業すれば2人の肩書きは変わる。
彼の優しい笑みは、それを待っていてくれているようで。柚春は不安が解けていくのを感じた。
「ワットは不思議な夢って見た?」
「夢? そうだなぁ……ああ、あそこにいる猫みたいな瞳は見たかもね。『藤黄色』って言うんだっけ」
同じ夢を見た。それは柚春にとってときめくような嬉しいこと――ではなく。
あれが、ただの夢ではないという確信となった。
猫探しに奔走していたラッセルはといえば、繰り返される不思議な体験に世話焼き魂が燃え上がっていた。
(やっぱり夢じゃねぇじゃん!)
途中で協力を仰いだ晴月は夢こそ見ていなかったが、不思議な存在は感じ取れるようなので、引き続き猫探しを行ってもらっている。その間に、ラッセルは今まで見てきた景色を描こうとスケッチブックを開いた。
まず、最初に会ったのは『濃青色』の瞳の猫神。優雅に泳ぐクジラが印象的な海に連れられ、ずっと眺めていたかったけれど寒さと息苦しさで長くは見られなかった。
次に出会ったのは『今紫色』の瞳の猫神。桔梗の花畑のど真ん中に呼び出されて、『女を見なかったか』と問うのは夢通りだったけれど、一緒に探してやるとしか言えないラッセルに焦りを隠そうともせず、彼は急いで姿を消した。
そして次に会ったのは『若竹色』の瞳の猫神。自然溢れる場所で幼子と小さなアスレチックに挑戦していた。子供の体力に負ける物かと張り合っていたところ、弁当を持ってきてくれた晴月の呼び声にびっくりして、彼女の膝枕で寝ることになってしまい。
(うたた寝してたら元に戻ってるとか、ちょっと反則……いや、してほしいってことじゃなくてな!?)
ぶんぶんと妄想を払いながら、次の景色を描こうと思ったが、どうにも煩悩が頭を離れない。
気分を切り替えるため、ねこったーにも新しい情報があがってないかと開いてみると、柚春からメッセージが届いていた。
『不思議な瞳の猫のこと、詳しくお話できませんか? 色なら、先輩の得意分野ですよね!』
「美術が得意だからって、俺が役に立つとは限らねーぞ?」
苦笑しながら了承のメッセージを送り、待ち合わせ場所を決める。
それまでの間に手持ちの情報を整えなければと、ラッセルは真剣に絵を描き始めるのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
神話・伝説
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年11月28日
参加申し込みの期限
2023年12月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年12月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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