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雪に変わる気配もない雨。
もともとそういう予報であったため、
八神 修
は室内で過ごすデートプランを計画していた。
映画やショッピング、それから少し気の早いチョコレートスイーツ。もちろん提案するのは、
七夜 あおい
が好きと言っていたフルーツをたくさん使ってある物だ。
「それを参考にして、一緒に作ってみるのも……あおい?」
何かに気をとられて足を止めた彼女の視線の先。心配そうな顔で見ているのは駐輪場への案内矢印だった。
「ごめんね、雨宿りに来てる子がいるかなと思ったから」
あおいは普段から、地域猫に餌をやるほど可愛がっている。あまり構い過ぎるのはよくないとわかっていながらも、悪天候の日ともなれば心配なのだろう。閑散とした駐輪場を見渡して、申し訳なさそうに笑った。
どうやら、屋根はあるが風よけのないここには、雨宿りに来てはいなかった――ようなのだけど。
「あおい、あの雨どいの下」
だばだばと流れる水を浴びながら、じっと座っている猫がいる。具合が悪くて蹲っている、というわけではなく、どちらかというと自ら打たれに行っているように見えた。
「だ、大丈夫ー?」
驚かせないように遠くから声をかけてみると、猫はピクリと耳を震わせ2人を見やる。まるで、何かを見定めているような力強い眼差しが、修には覚えがあった。
ただの夢かもしれない。けれども季節や五色の短冊のような色合いの瞳は強く印象に残っていて、思わず浮かんだ単語を口走る。
「五頭猫の……」
その言葉に反応するように、猫はもう1度耳を震わせた。そうしてぷるぷると水を払うと、じぃっと修を見つめたまま間合いを詰める。
見つめられている瞳の色は、夕暮れのように少し黒い赤。様々な呼び名で形容できるはずの色なのに、修はなぜか『茜色』だと確信できてしまう。ならば、あの夢はあおいも見たのかもしれない。
「最近、不思議な夢を見なかったか? 例えば、この猫みたいに印象的な5色の瞳とか」
「もしくは女の子――天女が、泣いてた夢ね!」
次の瞬間、2人は燃えさかる炎に包まれた。
まるで雨がオイルになってしまったかのように火の粉が降り注ぎ、水溜まりは炎の海と化す。
「きゃあっ!?」
「くっ……!」
熱風が吹き荒れる中、修は炎の動きを注視した。今まで培ってきた力《ろっこん》があれば、炎の分解ができるかもしれない。それが叶わずとも、燃えている物体を分解して炎を散らすことならできるはずだ。
(集中しろ)
あおいを救うためにも、突破口を開くほかない。修はじっと炎に意識を集中させると、ある異変に気付いた。
これだけ火の手があがっているというのに、息苦しくないし異臭もしない。その上聞こえてくるのは、燃え爆ぜるパチパチという音ではなく、ざぁざぁと雨が地面を打ち付ける音だ。
(もしかして――)
恐れず猫を見据えれば、ニィっとその目は細められた。尻尾が揺れる度に襲い来る炎の勢いは増し、熱を感じる。だが、焼けるように熱いかと言われれば、決してそうではなかった。
「大丈夫だ、あおい。これは……幻影だっ!」
そう叫んだ瞬間、炎は忽然と消え去り元の駐輪場に戻る。ひんやりとした冬の空気が、熱風を浴びていた肌に心地よくて、全てが夢物語では無かったのだと告げているようだった。
そんな2人の目の前には、空を仰ぐ猫。ぐっと食いしばるように背を正す姿は、痛々しいくらいだ。
「……あいつは、泣いていたか。そうだろうな、この雨だ」
「何か、会えない理由でもあるの?」
ずっと顔を伏せて泣いていた。『わからずや』と、その一言だけを繰り返して天女は1人泣いていたのだ。誰かを焦がれ、長い時を待っている……その痛いほど辛い思いを伝えるべく、2人は言葉を尽くす。
「会いに行きませんか? 神社が無理ならエノコロ岬でも、貴方方の伝説がある場所なら」
「ならない。……俺の心に弱さがあるうちは、会えない」
降りしきる雨は天女の涙と知っている。彼女が会いたいと思ってくれていることも知っている。けれど茜色の瞳を持つ猫神は、だからこそ会えないのだと言い切った。
「伝承を知っているんだろう? 俺は散々人間を困らせることをやってきた。その代償もあって、あいつと結ばれた今でもご神体は離れて安置されている」
互いに守るべき土地を疎かにしないために。恋愛に現を抜かさないよう取り決めた約束事は、茜色の瞳を持つ猫神にとっては大事な線引きだった。
「その距離をものともしない想いを届けられなかった。不甲斐ない俺に、会わせる顔なんてない」
「貴方がここに居るように、他の猫達も天女様も居るのなら、ご神体が来ないと会えない、なんて事は――」
「そうだ。その甘えに負けて、ここまで来た。だから会えないと言っている」
彼の決意は強い。
何かを認めさせなければ、動かすことは叶わないのだろう。
「わからずや……っ!」
悔しそうに呟くあおいの声に、修もぎゅっと拳を握りしめる。だけど。
「……他の猫神様も探してみよう」
諦めない。その決意は炎より熱く、2人を駆り立て突き動かした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
神話・伝説
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年11月28日
参加申し込みの期限
2023年12月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年12月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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