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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
LIQUID -Star Chronicle- 極東の賢者編
【ＦＥＳ！】
先だってのアップデートを経て、『LIQUID』に新しいクラスがお目見えした。＜マジカルパフォーマー＞は声と音を操るアーティストの極致だ。魔法を帯びる歌を紡ぎ、楽曲を奏でて仲間へ敵へ、多彩な効果をおよぼす音界の支配者。パーティへ幅広く、多大な貢献が期待される新機軸のクラスである。
此度もまた、タビガラス（プレイヤー：旅鴉 月詠）の行動は早かった。アプデは商機、である。
「うむ。いい商売を思いついたぞ」
ペットの＜スモーヒヨコ＞、クラフトマスター特有の従者ロボットである＜ヒヨコロボマッチョ＞もピヨピヨと鳴いた。
タビガラスのこのところのモチベーションは主に、ハウジングシステムを活用したペットランの運営に注がれている。最近は加えてキャビンにコテージ、調理場や釣り場なども整備して、さながらペットランを併設するキャンプサイトといった様相を呈してきた。利用に多くの報酬を求めないこともあって、訪れるプレイヤーの評判も上々で連日の盛況を記録していた。
そこへ、さらなる改良を加えようというわけだ。
まずは必要なアイテムをクラフトしていく。作成に要求される素材は、ペットラン利用者からお代として寄せられた何気ない収集品や端材などで概ねまかなうことができた。半日ほどクラフトスキルを繰り返して、でき上がったのは笛に太鼓、トランペットにホルン。竪琴、木琴、ヴァイオリンにギター……いくつもの楽器だ。
「この充実ぶり。素晴らしい」
楽器類の多くは新たなクラスと同時に実装された新アイテムで、そのクラフトレシピもまた然り。アップデートの直後は何がどう変わったかと確かめるのもわくわくするもので、タビガラスもレシピと首っ引きで没頭したものだ。
「よし、こんなものか。ヒヨコくんたち、運んでおくれ」
完成した楽器たちをハウジングエリアへと持ち込み、キャンプエリアに据えた。
つまりは、貸楽器のサービスを始めようというのだ。暮れかけた空の下にプレイヤーたちが焚き火を囲み、思い思いの楽器を手に取りつま弾く演奏会、だなんていかにも動画映えしそうではないか。さらに近くには作曲用の作業台も設置してある。マジカルパフォーマーにはオリジナル楽曲の自作という一クラスが持つ機能としてはやけに気合の入った独自システムが実装されており、活用すればオリジナルライブを催すなんてことも夢ではない。タビガラスのキャンプはその後押しともなろう。
「うむ、完成だ。さて」
しばし改装のためと閉めていたハウジングエリアをオープンするなり、タビガラスのもとへお客が殺到した。
ぱちぱちと火の子が弾け、夜空に瞬く。差し込む月影が人々を明るく照らし、キャンプサイトに灯る照明はリズムに乗って色を変えた。
タビガラスが用意したのは多くの楽器、敷物を並べた観客席に野外ステージ。音楽フェスの会場だ。タビガラス自身は「軍隊の野営地だなこれ？」などと自嘲したが、客は知ってか知らずか多く詰めかけた。
ステージへ、コスメアイテムで着飾ったアバターが登場し、声を張り上げる。
『今日は、お集まりいただきありがとうございまーす！ こんな素敵な場所を用意してくれた、タビガラスさんにも感謝を……それじゃ一曲目、いってみよー！』
さっそく楽曲の自作機能をフル活用しているらしく、オリジナル曲を演奏し始める。奏でているのはタビガラス制作の高品質ギターだ。ぎゅんぎゅんうなる音色にオーディエンスも大盛り上がり。
「いやぁ、いいもん作ってくれたなー。俺たちも楽しませてもらってるぜ！ な、エリン」
「うんうん！ いつもながら、タビガラスさんは目の付け所が違うよねぇ」
「なに、いつもの芸術活動とそう違いはなくてね。創作意欲がデジタルという形で発露しただけだよ」
「「タビガラスさん、かっけ～～～！！」」
露店の常連客らもやってきて、大いに楽しんでくれているようだ。フェスも大盛り上がり、音楽と歓声が絶えることはなかった。
『タビガラスさーん！ 主催者として、一曲披露してよ！ 飛び入りってことでさー』
「私かね？ やれやれ、音楽も芸術とはいえ、あまり詳しいわけではないのだがね。どっこいしょー」
などと言いながらも颯爽とステージへ登り、降るように浴びせられる黄色い声へ、ギターの即興弾き語りで見事応えてみせるタビガラスだった。
先だってのアップデートを経て、『LIQUID』に新しいクラスがお目見えした。＜マジカルパフォーマー＞は声と音を操るアーティストの極致だ。魔法を帯びる歌を紡ぎ、楽曲を奏でて仲間へ敵へ、多彩な効果をおよぼす音界の支配者。パーティへ幅広く、多大な貢献が期待される新機軸のクラスである。
此度もまた、タビガラス（プレイヤー：旅鴉 月詠）の行動は早かった。アプデは商機、である。
「うむ。いい商売を思いついたぞ」
ペットの＜スモーヒヨコ＞、クラフトマスター特有の従者ロボットである＜ヒヨコロボマッチョ＞もピヨピヨと鳴いた。
タビガラスのこのところのモチベーションは主に、ハウジングシステムを活用したペットランの運営に注がれている。最近は加えてキャビンにコテージ、調理場や釣り場なども整備して、さながらペットランを併設するキャンプサイトといった様相を呈してきた。利用に多くの報酬を求めないこともあって、訪れるプレイヤーの評判も上々で連日の盛況を記録していた。
そこへ、さらなる改良を加えようというわけだ。
まずは必要なアイテムをクラフトしていく。作成に要求される素材は、ペットラン利用者からお代として寄せられた何気ない収集品や端材などで概ねまかなうことができた。半日ほどクラフトスキルを繰り返して、でき上がったのは笛に太鼓、トランペットにホルン。竪琴、木琴、ヴァイオリンにギター……いくつもの楽器だ。
「この充実ぶり。素晴らしい」
楽器類の多くは新たなクラスと同時に実装された新アイテムで、そのクラフトレシピもまた然り。アップデートの直後は何がどう変わったかと確かめるのもわくわくするもので、タビガラスもレシピと首っ引きで没頭したものだ。
「よし、こんなものか。ヒヨコくんたち、運んでおくれ」
完成した楽器たちをハウジングエリアへと持ち込み、キャンプエリアに据えた。
つまりは、貸楽器のサービスを始めようというのだ。暮れかけた空の下にプレイヤーたちが焚き火を囲み、思い思いの楽器を手に取りつま弾く演奏会、だなんていかにも動画映えしそうではないか。さらに近くには作曲用の作業台も設置してある。マジカルパフォーマーにはオリジナル楽曲の自作という一クラスが持つ機能としてはやけに気合の入った独自システムが実装されており、活用すればオリジナルライブを催すなんてことも夢ではない。タビガラスのキャンプはその後押しともなろう。
「うむ、完成だ。さて」
しばし改装のためと閉めていたハウジングエリアをオープンするなり、タビガラスのもとへお客が殺到した。
ぱちぱちと火の子が弾け、夜空に瞬く。差し込む月影が人々を明るく照らし、キャンプサイトに灯る照明はリズムに乗って色を変えた。
タビガラスが用意したのは多くの楽器、敷物を並べた観客席に野外ステージ。音楽フェスの会場だ。タビガラス自身は「軍隊の野営地だなこれ？」などと自嘲したが、客は知ってか知らずか多く詰めかけた。
ステージへ、コスメアイテムで着飾ったアバターが登場し、声を張り上げる。
『今日は、お集まりいただきありがとうございまーす！ こんな素敵な場所を用意してくれた、タビガラスさんにも感謝を……それじゃ一曲目、いってみよー！』
さっそく楽曲の自作機能をフル活用しているらしく、オリジナル曲を演奏し始める。奏でているのはタビガラス制作の高品質ギターだ。ぎゅんぎゅんうなる音色にオーディエンスも大盛り上がり。
「いやぁ、いいもん作ってくれたなー。俺たちも楽しませてもらってるぜ！ な、エリン」
「うんうん！ いつもながら、タビガラスさんは目の付け所が違うよねぇ」
「なに、いつもの芸術活動とそう違いはなくてね。創作意欲がデジタルという形で発露しただけだよ」
「「タビガラスさん、かっけ～～～！！」」
露店の常連客らもやってきて、大いに楽しんでくれているようだ。フェスも大盛り上がり、音楽と歓声が絶えることはなかった。
『タビガラスさーん！ 主催者として、一曲披露してよ！ 飛び入りってことでさー』
「私かね？ やれやれ、音楽も芸術とはいえ、あまり詳しいわけではないのだがね。どっこいしょー」
などと言いながらも颯爽とステージへ登り、降るように浴びせられる黄色い声へ、ギターの即興弾き語りで見事応えてみせるタビガラスだった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2023年04月27日
- 参加申し込みの期限
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- 2023年05月04日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2023年05月04日 11時00分
