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<IF>正しくは夢であり現ではない?<かもしれない>
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新入生も新社会人も、新人とされる期間は1年間。
ということは、
綾辻 綾花
から
早川 綾花
となって季節が一巡りする頃には、綾花も新米奥様を名乗れなくなる。
いつまでも新婚気分ではいられない。……と、背筋を正そうにも今日まではまだ新婚。つまり明日は、大切な初めての記念日だ。そんな境目を前にして、浮き足立つなと言う方が難しい。
でもそれは、愛しい旦那様である
早川 珪
も同じはず。きっと今夜は、特別甘い時間を過ごせるだろうと期待していなかったと言えば嘘になる。
だからこれは、想定内――だけれども。
「珪さん……!」
わざとらしく音を立てて、彼の唇が首筋を伝う。何かを意識させるために降り注ぐ感触は、何度味わったって慣れることはなくて、待ってと押し返そうにも手の力が入らない。元より、後ろから抱きしめられる形では、身を捩る程度の抵抗しか出来なかったというのに、これでは為すがままだ。
「だって、綾花が可愛いことを言うから」
ハイネックのシャツを軽く引っ張り、首と肩との境目に小さな痕をつけて。そんな独占欲があることも、こんな欲求があることも、出逢った頃には知らなかった。
今では良く知る彼の一面……のはずだけど、少しくらいは顔の赤みを抑えられるようになっただろうか。
「まだ……ダメです」
せっかくの記念日前夜。いつも通りではなく、特別な夜にしたい。
……いや、いつもいつも流されているというわけではないのだけれど、そこはひとまず置いておいて。この特別な日を過ごすのに、綾花だって色々考えてあるのだから、少しばかりは聞いて欲しくてストップをかけた。
その計画の中には『こういうこと』も、もちろん含まれている。リネン類もしっかり交換して、甘い気分に浸れるようなルームフレグランスもほんのり漂わせて。ちょっぴり奮発した夕飯だって、しっかり準備中なのに。
それを珪は、帰って早々に……これでは、準備が台無しではないか。わざとらしく拗ねてみせる綾花を見て、珪はくすくす笑うと大人しく腕を解く。
「ふぅん……『まだ』、ね?」
言外に「楽しみにしてる」と言い含めて離れると、珪は絵本をしまう場所を物色し始めた。
――そう、ことの発端はこの絵本だ。
確かに読書は2人の趣味で、様々なジャンルを読みはする。けれど、珪が満面の笑みで買ってきたのは、大人も考えさせられるような内容では無く、純粋に子供へ読み聞かせるのに向いた本。産まれるどころかまだ授かってもいない2人には、少々気の早すぎる買い物ではなかろうか。
(いつかは、と思っているけど……)
一人っ子な綾花は、兄弟に憧れがあった。だから子供を授かれるなら3人ほどはと思っていたし、であれば早いほうがいいかなと思ったこともある。
とはいえ、珪に特別急いていたわけでもない。巡り合わせだってあるだろうし、営みは今のペースでも十分愛されていることは伝わっているから、不満などなかった。
だから言ったのだ、2人の時間を満喫することも幸せだと。珪を独り占めできるのは、今しかできないことだと……焦ってないと伝えたつもりだった。
なのに、その返事として返ってきたのは『あのキス』で。もしかしたら、珪は綾花の希望を知っているから、強がりだと思ったのだろうか。
(そんなことないのに)
授かれないことを寂しがるような日なんて、1日もなかった。
生活環境が変わって、珪の妻として恥ずかしくないよう奮闘してきた1年間。様々な経験は、綾花をたくさん成長させてくれたはずだ。……それを知ったら、きっと。
(赤ちゃんも、安心してやってきてくれるかな?)
そう遠くない未来だといいなと願って、まだぺたんこのお腹を撫でてみる。
もっともっとしっかりして、良いお母さんになれるよう頑張って待ってるからねと笑みを零したとき。
「綾花?」
ふと振り返った珪が、怪訝そうにこちらを見ていた。
その目線は、慈愛に満ちた綾花の顔から大切そうにお腹を撫でる両手へ――目を丸くする珪に、勘違いさせてしまったと気付いた綾花は慌てて両手を振る。
「ちが、違います! まだですよ、本当に」
もちろん催促しているわけでもない。
けれど、子供が欲しいと思っていたのが綾花1人ではなくて、珪も同じというならば。あんなに嬉しそうに子供を迎える準備をしてくれるのなら、不安に思うことなど何もない。ただ、それを伝えると言うことは、だ。
どう言葉にしたものかと顔を赤くし、綾花は慌てふためきながら本が入っていた紙袋をたたむ。
「赤ちゃんが出来たらすぐに報告しますから、準備はそれからでも」
その紙袋は、ベビー用品店の物。職場からなら、少し遠回りになるはずだ。
つまり、本屋で特設コーナーを見かけたとか、偶然目に入ったとかではなくて、珪は意識をして立ち寄り購入してきたということ。
特別、珪に酔いが回っている様子もない。それだけ珪が切望しているというのなら、やっぱりお誘いとまではいかなくとも、もう少し前向きに同意であると伝えるべきだろうか。
落ち着きのない綾花に、珪は優しく微笑んで見せた。
「絶対に、1人で抱え込んじゃダメだからね?」
「……はい」
約束のキスをする。永遠の愛を誓ったときと同じように、言葉を違えぬという思いをこめて。
幸せな気持ちに包まれた今なら、特別な夜を過ごせそうな予感がした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年05月24日
参加申し込みの期限
2023年05月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年05月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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