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<IF>正しくは夢であり現ではない?<かもしれない>
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……のだけれど。1人寝室に向かう珪は小さく溜息を吐いた。
リビングでの『つまみ食い』は失敗に終わり、お風呂へのお誘いも断られてしまい。明日はゆっくり出来るのかと尋ねる綾花が、記念日を楽しみにしていることは間違いないのに、一体全体どういうことだろう。
適当に選んだ本をパラパラと捲ってはみるものの、珪の頭の中はちっとも本など読む気が無いようだ。
(もしかして、明日が重要で今夜はそうでもないとか)
そんなまさか。
夕飯だって豪勢だったし、寝室だって彼女に似合うホワイトフローラルの香りがささやかに漂っている。少なくとも、新婚最後の夜から結婚記念日にかけて、特別な夜にしようという気があったはずだ。
(絵本がまずかったかな……)
随分と大人っぽく綺麗になったが、綾花には少し子供っぽいところがある。さすがに子供の作り方を知らぬほど夢見がちではないし、綾花もその心身にどれだけの負担が掛かるかわかっているはずだ。
それでも、どこかで――心の準備ができていないのではと心配してしまうのを止められない。
最初に出逢ったのが、教師と生徒としてだからだろうか。年齢も離れているし、大人として彼女を気遣うのは当然だという考えに捕らわれてしまっている。
けれど……そんな余所行きの言葉を並べてみたって、しっくりくるはずなんてなかった。
生徒でなくなって、大人になって。それでも変わらずに傍に居て、変わらずに想ってくれている愛しい人。だからこそ、珪は彼女の理想であり続けようとした。
純真な瞳が見つめる先には『大人』で『優しい』、『格好良い』姿だけをと望んでいるのに。恋人として信頼しても、結婚をして書面上も証明できるようになっても、まだ足りない。
(……余裕なんて)
好きな物を好きだと主張し、周りに知らしめて。『僕のだ』と声を上げ続けていたいだなんて知れたら、彼女は呆れてしまうだろうか。
彼女が在学中の間はと総動員していた理性が、交際期間には徐々に緩み始めていたことは認めよう。それでも今日まで、予想外のタイミングで戸惑わせないよう無茶な行為には及ばなかった……つもりだ。今や綾花は名実ともに『俺の嫁』であるのだから、変な遠慮のほうが彼女に失礼だとは思う。が、いや、しかし。
もう一度、珪は溜息を吐く。
(わかっている。子供っぽいのは綾花じゃなくて、僕だ)
気を取り直すように、ベッドサイドに置いていた本と手持ちを入れ替える。そこには、会話の切っ掛けを掴むため、結婚式のアルバムや今日買った絵本も置いてあった。
結婚して、まだ1年――もう1年。答えの出ない思いを抱え、珪は読書をして綾花を待つことにした。
「珪さん? あの、アルバムって……あっ!」
お風呂から上がった綾花は、ベッドサイドに目当てのアルバムを見付け、嬉しそうに駆け寄った。
疲れているだろうに、本を読んで待っていてくれたことも、こうして珪が結婚式の思い出を振り返ろうと準備してくれていたのも嬉しくて、アルバムを手に微笑む。
「ふふ。珪さん、明日は何の日か憶えてますか?」
もちろん珪は覚えている。それどころか、職場の卓上カレンダーに印までつけて、今日も残業にならないよう調整したし、明日だって無粋な横やりには一切応じないと宣言までしてきたくらいだ。
だというのに、珪は思案顔でとぼけてみせる。
「明日はゆっくりする約束だったよね。何か計画してくれてるのかな」
「私は……考えてます、けど」
まさか本当に、忘れているのだろうか。……いや、ここ数日の珪は忙しかったようだし、日付感覚が抜けてしまっているだけかもしれない。それならアルバムを一緒に見ていれば、きっとすぐに気付いてくれるはず。
綾花はちらりと時計に目をやって、まだ日付が変わるまで余裕があることを確認すると、結婚式の思い出話をし始めた。
式の前にはご親族や披露宴でお世話になるご友人への挨拶で緊張し。始まれば厳かな空気に包まれ、身が引き締まる様だったのは、今でも憶えている。
そうしてやっと緊張が解れる頃。お色直しが終わればテーブルラウンドが待っていて、珪は新郎側のゲストへ丁寧に綾花を紹介しはじめた。新婦側のゲストにも率先して自己紹介する姿はビックリしたけれど、そうやってひとりひとり丁寧に2人が夫婦になるのだと、見守ってくださいとお願いしてまわる真面目さが、むず痒くも嬉しかった。
「珪さんは格好良いのにしっかりしてて……変わらないなって思います」
長い付き合いを経て、見えるようになった面が少し増えた。生徒のとき、恋人のとき。そして妻となって初めて知る部分もあれば、変わらないところもあって。これからもこの人と添い遂げるのだと思うと、穏やかでもありドキドキもする、不思議な気持ちに包まれる。
それは、あの日と同じ。大切で楽しい式だったと振り返り、綾花は視線をアルバムから珪へと移した。
これだけ話せば、今日は何日だったかなって、そういえばって珪も話題に出してくれるはずだと信じて。
「そういえば明日って、朝ご飯の当番は僕だっけ」
家事が得意な綾花に任せっきりになってしまわないように、珪はできる範囲で手伝おうとしてくれる。料理なんて一番不得手とするものだから、無理しなくていいと言ったのに、それでも綾花の休日が必要だと譲らなかった。
そんな彼が担当するときは、外にモーニングを食べに行くこともあるし、朝にパン屋へ買いに行ってくれることもある――というのは、今は重要な問題ではなくて。
「前に新しいカフェが出来たって言ってたよね。それで楽しみだったのかな?」
どこまで本気か分からぬ珪の笑みに、綾花は軽くむくれて見せた。ここまでチラつかせておいて、話題を逸らすなんてあんまりだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年05月24日
参加申し込みの期限
2023年05月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年05月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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