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3月、お別れの季節
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<IF>正しくは夢であり現ではない?<かもしれない>
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心地よい気怠さに包まれて、綾花は目を覚ました。
「あれ……?」
でもそこは見知った図書室で、一瞬学生時代の夢でも見ているのかなとぼんやりし……こちらが現実だと、慌てて数式を忘れてやしないかといくつか思い浮かべる。
「ん……」
「おはようございます、珪さん」
遅れて目を覚ました珪に、自然とそう呼んでいた。
珪も訂正などせず、ぼんやりしながら綾花に微笑んで――制服を見るなり、焦ったように周囲を確認し始めるから、綾花はもしかしてと頬を赤らめた。
「珪さんも、何か夢を見ていたんですか?」
「もって……その前に、学校だから先生ね」
寝乱れていたわけでもない衣服を整え終わっても、珪は綾花と目を合わせようとしない。なんとなく気まずそうに見えるのは、気のせいだろうか。
「私は珪さ……珪先生の夢を見ましたよ。とっても幸せな」
ただの夢というには、ご都合的に甘すぎず、珪がちょっぴりいじわるなところまで妙にリアルだった。そのせいか、この肌を這ったその手の大きさも、熱も、しっかり思い出せるくらいには幻と思えない。
「本当に、夢……だったんでしょうか?」
2人で未来に小旅行をしていたのかもしれないし、違う夢を見ていたかもしれない。
でも、同じ夢であったなら、珪はどう思っただろうか。
「僕は、買い物をしていた夢を見たよ」
「買い物、って」
あちらで見た珪は、紙袋いっぱいの絵本を買ってきていた。ということは、やっぱり。
「アルバムをね、どれにしようか悩みながら選んでたよ」
「アルバム?」
「ちょっとした記念日みたいで……その日には、手帳やアルバムを贈り合うらしいよ」
そんなもの、あの買い物袋の中に入っていただろうか。
記念日であることも酷似しているけれど、珪は決定的なことを言わないので、綾花と共に過ごしていたのかもわからないままだ。
「ほ、他には」
「秘密」
「……珪さんのいじわる」
それは夢の中でも呟いた言葉。
わざとらしいくらいに唇を尖らせて、拗ねたように抗議してみせる。
「知らなかった?」
偶然だろうか。珪が口にしたのは、あのときと同じ言葉だった。
違うのは、躊躇う様子が一瞬で――本当に意地悪な微笑を浮かべているところくらいだろうか。
「僕は……綾辻さんが思ってるほど格好良くなんてないんだよ」
大人だからって、さも余裕たっぷりに。いつでもスマートに物事を選択しているように見えるというなら、そうであるよう言い聞かせて『格好付けているだけ』だ。
水鳥が水面下で必死にもがいているように、珪がって動揺を見せないために取り繕っている。
同じ夢を見たと言ってしまえるほど、微笑ましいだけでもなかった。あの夢では新婚だったとはいえ、好きな相手にはあんなに欲情と格好悪い本音を抱えている側面なんて、まだ知られたくはない。
あくまであれは、浮かれていた夢の中の珪、ということにしておかなければ。
でないと、せっかく卒業まではと思っている距離感に節度が保てなくなってしまう。
「珪先生は格好良いですけど……そうじゃないところを見せられないのは、きっと私がまだ頼りないから」
格好良いところが好き。でも、格好良いから好きなわけじゃない。
支え合っていくためには、弱いところも見せても良いと思ってもらえるくらい、強くなる必要がある。
もちろん、目下の目標は恋愛に現を抜かしていたなんて言わせない成績での卒業と進路確定だ。
「見せてもいいって思ってもらえるように頑張りますね!」
「格好悪い部分を?」
「格好悪いって思うか、可愛いって思うか……守らなきゃって思うかは、私が決めることですよ?」
珪にとって見せたくない部分が、綾花にとって魅力的ではないとも限らない。
そんなことで揺るぐ想いなら、きっとこんなに好きになんてなってなかったはず。
「私は、憧れの未来が体験出来て嬉しかったです」
――甘い長い夜が明けた頃、結婚記念日を迎えた綾花はアルバムを受け取る。
白紙のような2人が、これからの未来にたくさんの幸せを願い書き記していくため、思い出を記録する物が贈られる紙婚式。
そこには途中で、新しい家族について綴られ始めていた。
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あとがき
担当マスター:
浅野 悠希
ファンレターはマスターページから!
この度はリクエスト頂きありがとうございました、浅野です。
IFのようでIFじゃないかもしれない未来のお話。
本当のことは、どれくらいあるでしょうか? とてもドキドキしながら書かせて頂きました。
……ええ、それはもう。
怒られない限界を探りながらです。ドッキドキです。
挑むことがあまりないジャンルなので、とても楽しく抜け道を考えました。
いくつかある未来のIFですが、お二人の記念日に相応しい物語になっていたら嬉しいです。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年05月24日
参加申し込みの期限
2023年05月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年05月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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