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- 00月00日生 00歳
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サロネコ1371番外編：和の甘露とちょこれぃとの夜
＞久々に、友と
「運がいいかもね、私達」
深倉 理紗子は、傍らの深林 真瞭に笑いかける。と、真瞭もまた、「ええ」と頷いた。
「そうかもしれないわ。年末前に、しっかし楽しみましょ？」
理紗子は楽しそうに頷いた。
二人は仲の良い友達だが、それぞれ医者とソリストという多忙な職業に就いている。その為共通のお休みがなかなか無く、今回もハロウィン以降一か月ぶりである。
最初に目に入ったのは、日本酒ボンボン。
（洋酒との組み合わせはあるけど、口当たりはどう違うのかしら？）
興味深く思った理沙子が試食してみると、彼女の目に笑みが浮かぶ。フルーティーな日本酒の味わいに、まろやかなチョコレートが意外と合う事に心が弾む。
「これはありかもね。ウィスキーとはまた違った味わいが癖になりそう！」
「口当たりのいい日本酒にチョコの取り合わせってなかなかいけるわね。チョコレートボンボンとか、下手なウィスキーよりマッチするんじゃない？」
真瞭もまた、日本酒ボンボンの味に明るい笑みに。予想以上に美味しくて、二人とも日本酒ボンボンをもう１つ食べながら理沙子は何か思い出す。
「そういえば、真瞭ちゃんは日本酒をあまり飲まないって言っていたっけ？」
「うん。どちらかといえば、洋酒が好みなの。でも、今回はちょっと興味がわいてね」
理沙子の問いに、真瞭は頷く。彼女曰く普段はワインやビールを好んでいるようだ。故に日本酒には詳しくないのかもしれない。
「りさちん、なにかおすすめある？」
真瞭の問いに、理沙子は「そうねぇ」と少し考え……フルーティーな風味が濃いタイプの物とさっぱりしたものを二種類見繕う。
「日本酒と一口に言っても、味わいががらりと変わると思うの。だから、少しずつ飲み比べてみない？」
理沙子は水と二種の日本酒が入ったコップを持ってくる。真瞭はアドバイスを受け、飲み比べしてみる。
「！ こんなに変わるの？ 結構おいしい……」
「そっちのフルーティーなタイプを、こっちのチョコレートに入れているってこっちのポップに書いてあったわ」
理沙子の手には、丸いチョコレートがあった。先ほど彼女が食べた日本酒ボンボンである。二人で「なるほど」と頷いていると、他にも数種類の日本酒ボンボンがあることをがわかった。
「こっちも食べてみる？」
「いいわね！」
理沙子と真瞭は、あと数種の日本酒ボンボンを食べ比べてみるのだった。
その後、チョコレートを使ったおつまみを食べながら日本酒を楽しみ、和ロックに耳を傾けたり、近況を語り合ったりした。
「このチョコがけあられ、いいわね。こっちの生ハムとチョコのカナッペも美味しかったけれど」
真瞭が目をちょっとキラキラさせながらチョコがけあられを口にする。理沙子もそれを食べつつ、現在の『ねこぐら』……『寝子島酒造』で作られた酒をいくつかおすすめしていた。
「今は、新しい蔵が裏手にあって、最盛期よりは少なくなってしまったけど、そこで作っているそうよ。今飲んでいる銘酒『猫武士』がとても人気と聞いたわ」
「そうなのね。でも、さっき試飲した『まねきねこ』もなかなか美味しいし、迷うわね」
何か自分へのお土産として買いたくなった二人は、『寝子島酒造』が出しているパンフレットを見ながら話し合う。
二人ともちょっとふわふわしたまま、合間に水をほどよく飲んでおつまみを楽しんでいたが……、ややあって真瞭がぽつり。
「そういえばりさちん。来月であなたも30代突入～」
「そうだけど……。 まーちゃん、少し酔ってる？」
ちょっと心配になった理沙子が声をかけると、真瞭は「酔ってなんかないよ。そろそろ年貢の納め時よね」とか言っている。理沙子は少し考え「まだ平均年齢の半分も生きてないじゃないの」と苦笑する。だが、真瞭は少し遠くを見ながら
「アラサーになって３分の１が過ぎたけれど、早くも疲れた～って、何なのかしらねぇ」
なんて零す。
とりあえず水を飲ませる理沙子だったが、ここにきて出囃子が聞こえてくる。そういえば、チョコや日本酒が出てくる創作落語があると言っていたか。
「もやもやしてもしょうがないわよね」
「ふふっ、ここで落語が聞けるなんて渡りに船じゃないかしら？」
真瞭と理沙子は苦笑しつつ始まった落語に耳を傾け、心おきなく笑い楽しむのだった。
しばらくして。
「あーっ、笑った笑った」
真瞭が笑いすぎて出た涙を拭いながら、満足げに言った。理沙子も途中から飲み物を飲むことを忘れて聞き入っていた。古典を今風にアレンジした落語はどれも二人の憂いを晴らすほど面白かったようだ。他の客も満足していたようで、最後は沢山の拍手が起こっていた。
「笑いすぎて、喉が渇いちゃったわね」
理沙子はそう言って水を貰い、真瞭にも渡す。彼女は礼を述べてもらい、静かに飲み干した。
「ふぅ、なんかすっきりしたけど……ちょっと口さみしいわね」
「じゃあ、オランジェットでも食べる？ あっちにおつまみ用にあったけど……」
二人でそんなことを言い合い、早速貰いに行ってみる。
どうやら、仲良く最後まで楽しめそうな二人であった。
「運がいいかもね、私達」
深倉 理紗子は、傍らの深林 真瞭に笑いかける。と、真瞭もまた、「ええ」と頷いた。
「そうかもしれないわ。年末前に、しっかし楽しみましょ？」
理紗子は楽しそうに頷いた。
二人は仲の良い友達だが、それぞれ医者とソリストという多忙な職業に就いている。その為共通のお休みがなかなか無く、今回もハロウィン以降一か月ぶりである。
最初に目に入ったのは、日本酒ボンボン。
（洋酒との組み合わせはあるけど、口当たりはどう違うのかしら？）
興味深く思った理沙子が試食してみると、彼女の目に笑みが浮かぶ。フルーティーな日本酒の味わいに、まろやかなチョコレートが意外と合う事に心が弾む。
「これはありかもね。ウィスキーとはまた違った味わいが癖になりそう！」
「口当たりのいい日本酒にチョコの取り合わせってなかなかいけるわね。チョコレートボンボンとか、下手なウィスキーよりマッチするんじゃない？」
真瞭もまた、日本酒ボンボンの味に明るい笑みに。予想以上に美味しくて、二人とも日本酒ボンボンをもう１つ食べながら理沙子は何か思い出す。
「そういえば、真瞭ちゃんは日本酒をあまり飲まないって言っていたっけ？」
「うん。どちらかといえば、洋酒が好みなの。でも、今回はちょっと興味がわいてね」
理沙子の問いに、真瞭は頷く。彼女曰く普段はワインやビールを好んでいるようだ。故に日本酒には詳しくないのかもしれない。
「りさちん、なにかおすすめある？」
真瞭の問いに、理沙子は「そうねぇ」と少し考え……フルーティーな風味が濃いタイプの物とさっぱりしたものを二種類見繕う。
「日本酒と一口に言っても、味わいががらりと変わると思うの。だから、少しずつ飲み比べてみない？」
理沙子は水と二種の日本酒が入ったコップを持ってくる。真瞭はアドバイスを受け、飲み比べしてみる。
「！ こんなに変わるの？ 結構おいしい……」
「そっちのフルーティーなタイプを、こっちのチョコレートに入れているってこっちのポップに書いてあったわ」
理沙子の手には、丸いチョコレートがあった。先ほど彼女が食べた日本酒ボンボンである。二人で「なるほど」と頷いていると、他にも数種類の日本酒ボンボンがあることをがわかった。
「こっちも食べてみる？」
「いいわね！」
理沙子と真瞭は、あと数種の日本酒ボンボンを食べ比べてみるのだった。
その後、チョコレートを使ったおつまみを食べながら日本酒を楽しみ、和ロックに耳を傾けたり、近況を語り合ったりした。
「このチョコがけあられ、いいわね。こっちの生ハムとチョコのカナッペも美味しかったけれど」
真瞭が目をちょっとキラキラさせながらチョコがけあられを口にする。理沙子もそれを食べつつ、現在の『ねこぐら』……『寝子島酒造』で作られた酒をいくつかおすすめしていた。
「今は、新しい蔵が裏手にあって、最盛期よりは少なくなってしまったけど、そこで作っているそうよ。今飲んでいる銘酒『猫武士』がとても人気と聞いたわ」
「そうなのね。でも、さっき試飲した『まねきねこ』もなかなか美味しいし、迷うわね」
何か自分へのお土産として買いたくなった二人は、『寝子島酒造』が出しているパンフレットを見ながら話し合う。
二人ともちょっとふわふわしたまま、合間に水をほどよく飲んでおつまみを楽しんでいたが……、ややあって真瞭がぽつり。
「そういえばりさちん。来月であなたも30代突入～」
「そうだけど……。 まーちゃん、少し酔ってる？」
ちょっと心配になった理沙子が声をかけると、真瞭は「酔ってなんかないよ。そろそろ年貢の納め時よね」とか言っている。理沙子は少し考え「まだ平均年齢の半分も生きてないじゃないの」と苦笑する。だが、真瞭は少し遠くを見ながら
「アラサーになって３分の１が過ぎたけれど、早くも疲れた～って、何なのかしらねぇ」
なんて零す。
とりあえず水を飲ませる理沙子だったが、ここにきて出囃子が聞こえてくる。そういえば、チョコや日本酒が出てくる創作落語があると言っていたか。
「もやもやしてもしょうがないわよね」
「ふふっ、ここで落語が聞けるなんて渡りに船じゃないかしら？」
真瞭と理沙子は苦笑しつつ始まった落語に耳を傾け、心おきなく笑い楽しむのだった。
しばらくして。
「あーっ、笑った笑った」
真瞭が笑いすぎて出た涙を拭いながら、満足げに言った。理沙子も途中から飲み物を飲むことを忘れて聞き入っていた。古典を今風にアレンジした落語はどれも二人の憂いを晴らすほど面白かったようだ。他の客も満足していたようで、最後は沢山の拍手が起こっていた。
「笑いすぎて、喉が渇いちゃったわね」
理沙子はそう言って水を貰い、真瞭にも渡す。彼女は礼を述べてもらい、静かに飲み干した。
「ふぅ、なんかすっきりしたけど……ちょっと口さみしいわね」
「じゃあ、オランジェットでも食べる？ あっちにおつまみ用にあったけど……」
二人でそんなことを言い合い、早速貰いに行ってみる。
どうやら、仲良く最後まで楽しめそうな二人であった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2023年04月17日
- 参加申し込みの期限
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- 2023年04月24日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2023年04月24日 11時00分
