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なまえをうばうかいぶつ
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なまえをうばうかいぶつは なまえを ことりに かえました
ことりは ひらりと そらへとび きょうかいの うえに とまりました
予想通り、白亜の街は無人だった。
誰が作ったのだろう。
ずっと昔に、誰かが巨大な3Dプリンターで街を丸ごと出力させたかのような……。
そんな印象を抱かせる、大理石のような白の街だ。
建物はそう多くなかったので、最初のパラグラフにある『きょうかい』はすぐに見つかった。
「なんだか僕、この教会に見覚えがあるような」
どこだったろう。僕は首を傾げる。
先生は、ぽんと手を打つ。
「色が真っ白だから分かりにくいけど、星ヶ丘教会に似ているねぇ」
「たしかに」
カラフルなステンドグラスこそないけれど、中央に聳え立つ尖塔のかたちは星ヶ丘教会そっくりだ。
「ともかく教会はありました。だとすると……」
絵本を捲り、読み上げる。
「ことりは ひらりと そらへとび……」
空を見上げる。この街は空虚だ。鳥どころか、生き物の気配が欠片もない。
「絵本のとおりなら教会の上に小鳥がいるはずですが……」
僕は、教会の尖塔を見上げて考え込む。
どうやって屋根へ?
すると先生が教会の窓から顔を出した。物怖じもせず教会の中に入っていたのだ。
「梯子があったよぉ」
さすがは先生。
僕と同じことを考えていたようだ。
梯子が必要だと。
僕たちは早速梯子をかけて、屋根に登ってみた。
「頑張ってのぼってみるので、支えていてもらえますか」
「了解」
先生が支える梯子を登る。梯子が華奢なのか、一段登るたびにすこしぐらつく。
「高いところは平気なんですけど、ちょっとグラグラするのは怖いですね……」
「安心していいよぉ。手、離さないから」
下から先生が叫ぶ。僕はうなずき、さらに上へと登っていく。
屋根の上に両足で立てたときには安堵した気持ちになった。
僕はあたりを見回した。
小鳥はどこだろう。
生きものの気配は相変わらずないが……。
「あ」
僕は見つけた。
十字架のてっぺんに、光の粒子のようなもので出来た、白い小鳥を。
光の小鳥は輪郭がおぼろげで、触っただけで崩れてしまいそうだ。
そっと近づく。
手を伸ばす。届かなくて、つま先立ちになる。それでも……。
「……とど、きません……!」
思わず声をこぼした瞬間、小鳥は十字架のてっぺんから飛び立った。
「あっ、待って……!」
転げる。
(落ちる――!)
もうだめだ、自分はここで転落死するのだ、と走馬灯再生の脳内スイッチを押しかけた刹那。
手を掴まれた。
「キミね……!」
先生の手が、僕の手を掴んでいる。
いつの間にか先生も屋根に登ってきていたのだ。
先生のもう片方の手は、尖塔の壁を掴んでいる。
「早く、自力で、体勢立てなおして……!」
「は、はいっ」
僕は先生に引っ張ってもらって、屋根の上に四つん這いになった。
「はぁ、はぁ……もうだめかと思いました」
「こんなところでキミが地面に叩きつけられるのを見るなんて御免だからねぇ?」
先生は僕の不注意に腹を立てているようだ。
不謹慎かもしれないけれど……怒られているのに、嬉しい。頬が緩む。
先生はますますむっとする。
「何笑ってるのさぁ」
「……心配してくれたとですねえ」
「当たり前でしょ。だって君――」
そのとき小鳥が、先生の肩にそっと舞い降りて止まった。
光の小鳥は粒子となって、先生の肩に吸い込まれる。
先生は一瞬言葉をなくし、ぱくぱくと口だけを動かす。
「君は――
倉前
?」
先生が呼ぶ。
その音で、僕も、はっきりと自覚する。
「そうです。僕は、――倉前、です」
僕の名前は倉前だ。
けれど何だろう。この空虚さは。
満ちてこない。自分が。
「僕はたしかに倉前です。けどこれだけじゃ足りない……僕が呼んでほしい名前はこれじゃなくて……」
名前を探さなければいけない、という思いがさらに膨らむ。
先生は僕のもどかしさを理解してくれたようで、笑みをうかべて。
「次に行こうかぁ」
と僕の手を引き、立たせてくれる。
そうだ。
探さなければ。
絵本が示す場所は、まだ2つ残っている。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年04月16日
参加申し込みの期限
2023年04月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年04月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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