【寝子祭】届け銀河の涯てまで！　輝きをキミと｜リアクション

【寝子祭】届け銀河の涯てまで！　輝きをキミと

「ここにいたのか、あおい」
「修くん」　
　八神修はあおいと共に、キャンプファイヤーのそばへ歩み寄った。
　満天の星。
　篝火と昇る火の粉。
　修はひとしおの感慨にふけっていた。
　隣に立つあおいのほうを見ると、目が合った。
　修は穏やかに笑う。
（あおいが楽しんでくれたら良いな）
　気づけば自然と、手を繋いでいた。
「星がきれいだね」
　あおいが言った。
　修は、あおいの見ているであろう星空を見つめた。
「俺も……綺麗だと思う」

「びっくりしたよ、いきなり走りだすんだもの」
　英二は息を切らしているののこに言う。
「ごめんごめん。でもせっかくの楽しい思い出の最後が理事長じゃ、ちょっと残念だったからつい」
「そうなんだね」
　娘を思う理事長には気の毒だが。
（野々さんが今日の寝子祭を楽しんでくれていたら個人的にそれが一番嬉しいかな）
　そう思う英二だった。

　瑠奈は、キャンプファイヤーの残骸の近くに座って、少しぼんやりしていた。
　頭上にはキラキラ輝く綺麗な星空が見える。
　瑠奈は今日のことを思い返した。
（楽しいはいつか終わっちゃうけれど、その「楽しい」を届ける側になれるなら。
　あたしはもっと、これからも、歌を届けて、アイドルをやるんだろうな）
　周囲を見ると、同じように残ってる人がちらほらいた。
　
　瑠奈は話しかけるでもなく、距離を詰めるでもなく、仲間のような気持ちで彼らの近くにいた。
（同じ空気を、ともに感じている。それをいつまでも大切にしたいな）

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