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11月5日 土曜日
授業がないにも関わらず、この日、
御巫 時子
は学校にいた。
小さなバッグを片手に、注意されない程度のスピードで廊下を小走りする。途中、階段の踊り場にある鏡で前髪の乱れをチェックして、実験室のドアを叩いた。
返事はない。が、それは想定内だ。
「失礼します」
と声をかけて入ると、中は真っ白だった。
「尚輝先生!?」
さすがに驚き、慌てて窓を開ける。ややあって煙が外へ吸い出されると、やっと実験室の主人・
五十嵐 尚輝
の姿が見えた。いつもの白衣はクタクタで薄汚れている。
「……あれ? 御巫さん?」
どうしてここに、と首を傾げて腰を上げた尚輝は、とたんによろめいてそのまま床に尻餅をついてしまった。
「先生!」
「いてて……」
尻を擦りながら、椅子に手をかけ立ち上がろうとする。が、うまくいかない。時子の手を借りて、ようやく座り直せた。
「おかしいな……」
「おかしくないです。今、何時だか知ってますか?」
尚輝は腕時計に視線を落とし、掠れた声で答えた。
「六時」
「土曜日の、です」
「土曜日?」
尚輝は窓の外に目をやり、もう一度時計の針を見つめ、「……朝の?」
「じゃないです。夕方の、です」
「……嘘」
「嘘じゃないです」
今日は尚輝の誕生日である。おめでとうを言いたくて、月曜まで待てずに電話をしたが出ない。さては実験に夢中になっているな、と察して弁当の差し入れにやってきた時子である。
おそらく金曜の夕方から始めているはずだ。さすがの尚輝も二十四時間以上飲まず食わずでは、声も出ないし力が入らないのも当然である。
時子は嘆息し、まずはどうぞ、とバッグから弁当箱の包みを出した。
「まずはどうぞ。ありあわせですけど」
具の入っていないおにぎりが三つ、沢庵、ウィンナー、それにスープジャーに味噌汁を入れてきた。
「頂きます」
尚輝は手を合わせ、沢庵もウィンナーもひょいひょいと指先で摘んでいく。時子はその間にコーヒーを淹れた。おにぎりに合うか分からないが、眠気覚ましにはなるだろう。
ビーカーに入れたコーヒーを尚輝の前に置き、時子は彼が食べ終わるのを待った。いつになく緊張した面持ちで。
あっという間に平らげた尚輝はコーヒーも飲み干し、弁当箱を包み直そうとして気付いた。
そこに、小さな袋があることに。
「これ……?」
時子はホッとした。気づいてもらえなかったら、どうしようかと思っていたのだ。
「尚輝先生、誕生日おめでとうございます」
それは、腕時計のベルトに着けるチャームだった。青い鳥がデザインされたものと四葉のクローバーがデザインされたもので両方つけると鳥が四葉のクローバーを咥えてるように見える。
「以前アクセサリーの話をしたとき、時計のベルトに着けるチャームなら大丈夫とおっしゃっていたので……。気に入ってもらえたら嬉しいです、けど……」
尻すぼみになったのは、尚輝がぽかんとしていたからだ。いくら親しいからといって、誕生日プレゼントはやりすぎだったろうかと心配になる。
が。
「あ……あー!」
尚輝は突然、叫んだ。「誕生日……そうか、今日僕、誕生日でしたね!」
どうやら忘れていたらしい。
「……ということは、御巫さんも誕生日ですね?」
時子はハッとした。今日が誕生日ということは忘れていたくせに、日付だけはしっかり覚えていてくれたらしい。
「困ったな……」
尚輝の困惑顔に、時子の胸がきゅっと痛む。
「ちょっと待っててください」
尚輝は隣にある準備室に戻り、別のビーカーを手にすぐ戻ってきた。中に結晶のようなものが見える。
「これね、ミョウバンの結晶です。小学校で作ったことありませんか?」
「……あります」
「結構、綺麗に出来たでしょう?」
言われてビーカーを覗き込む。確かに、記憶にある濁った結晶とは違い、まるで水晶のように煌めいている。
「これに色を付けて、細工してプレゼントしようと思ってたんですよ」
「……誰に?」
「御巫さんに」
「私に、ですか?」
「予定では土曜日中に作って日曜に家で細工して、月曜にあげるつもりだったんです。ええ、最初作ったときは」
「……実験している間に忘れたと」
「すみません」
項垂れる様が可愛くて、時子はくすりと微笑んだ。
「ということでですね、御巫さん、これから一緒に色付けしませんか?」
「え?」
「お忙しいですか?」
「いえ全然」
時子はぶんぶんとかぶりを振った。
「よかった。実は何色にするかまだ決めてなくて。赤か青かな、と思っているんですが。どっちがいいですかね?」
「私は……」
土曜の夕方。
他に誰もいない実験室。
ミョウバンの結晶そのものよりも、貴重なものを貰ったと時子は思った。
それは、
「誕生日おめでとう、御巫さん」
「ありがとうございます」
――二人だけの時間。
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担当ゲームマスター
泉 楽
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
NPC交流
定員
20人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年03月12日
参加申し込みの期限
2023年03月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年03月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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