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秋桜への宣誓
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正式な効力はあってほしかったけれど、無いというなら……これはただの記念品。
その1つとして書いてみたいというくらいなら伝えられるのではないだろうか。
縁結びのお守りや、ペアのグッズが並ぶお土産屋で、
綾辻 綾花
の意識は一点に集中していた。
「あの、一緒に書きませんか?」
「うーん……」
恋人宣誓書を前に、
早川 珪
は神妙な顔を見せる。
別に、これにサインをしたところで縛られるものは何も無い。気軽に買えて、何枚でも提出することだって可能な土産物の一種ということは、珪も理解できている。
それでも、綾花が誰にでも「今日の記念に」と誘うわけもないとわかっているから、簡単に答えてしまっていいものではないと判断した。
「これは宣誓書、だよね?」
「はい」
「宣言に嘘偽りがないと誓うってものだけど」
「はいっ!」
「こーら。
今の
僕らは恋人じゃないよね?」
こつんと優しい拳に窘められ、ちょっぴり寂しい気持ちはあるけれど。確かにこれは『恋人』であることを宣誓するものだ。今の関係では、嘘になってしまうのかもしれない。
「それじゃあ、私だけ書いてきていいですか?」
「え?」
「嘘じゃなくなったら、珪先生も書いてくださいね!」
冗談めかして笑って見せ、綾花は会計を済ませてしまう。
いつか、生徒じゃなくなったら。もうちょっとだけ、大人になったら。
例え『今は』違ったって、違うのは『今だけ』かもしれない。
(思い出の日は……やっぱり、初めて珪先生に会った日! それからメッセージは……)
断ったのに嬉しそうに書き始めた綾花が予想外だったのだろう。珪は呆気にとられてしまっている。
けれど、書き終わった綾花から声をかけるまでは何か考え込んでいたようだ。
「それ、出しに行くの?」
「もちろんです! 私が書いた気持ちに、嘘偽りはありませんから」
いくらこれが記念品で、正式な効力がないとはいえ、2人で宣誓する物を1人で記入しただけでは受理されないだろう。そう思った珪は、手を差し出した。
「それじゃあ、僕が預かるよ。嘘じゃなくなったら、書くんでしょう?」
あくまで、『嘘じゃなくなったら』だ。そうなる日が来るとは言わないし、ならないとも言わない。ただその日まで預かる――たぶん、それは綾花の気持ちを汲んだ、珪の最大限の譲歩。
「え!? えっと、それじゃあ……」
てっきり、自分が持ち帰る物だと思っていた綾花は、おかしなことを書いていないかなと読み直そうとして、やめておいた。恥ずかしくなって渡せなくなってしまうより、預かってほしいから。この温かな気持ちは、彼へと届けたい。
ひとつだけ思い出せるのは、『珪さんを幸せにしたい』とさん付けで書いてしまったことだろうか。
(でも、これを出す頃には本当にそう呼んでるかも)
そんな日が来ればいいなと、綾花は恋人宣誓書を珪に手渡した。
カラコロと綺麗な鐘の音が響いてくる。宣誓書はダメだったけれど、代わりに何か思い出に残ることがやってみたい。
(手堅く、ならコスモスの交換。でもやっぱり)
幸せの音色を、珪と奏でてみたい。永遠の祝福がどんなものかはわからないけれど、恋にまつわる話が多い丘だから。
綾花もまったく連想しないわけじゃない。これは、どこかウエディングベルのように幸せの音色に聞こえるから、だからこそと願ってしまう。
「珪先生、猫恋の鐘を一緒に鳴らしませんか?」
「これも鍵と同じように、縁結びの御利益があるのかな」
鳴らし終わった恋人たちが、幸せそうな顔をしている。それだけで期待が膨らむ分、恋人宣誓書のように断られるだろうか、という不安があった。
「ダメ、ですか?」
紡いで欲しい、これからも。学校という繋がりが無くなったとしても、生徒と先生の肩書きを手放すからこそ歩める、新しい縁を。
「……いいよ」
ぱあっと期待に満ちた綾花の顔を見て、クスリと笑った珪は鐘を見つめる。
「これからも、素敵な本と巡り会えるといいよね」
縁を結ぶのであれば、何も人とは限らないだろうと言う珪は、知らないのだろうか。いや、そこまで鈍感な人でも無い。あれだけ仲睦まじい人が列をなしていて、気付かないこともないだろう。
「あの鐘は」
きっと恋人が鳴らす鐘だと、そう告げてしまいたかったのに。珪は人差し指を唇に当てている。
「そういうことに、しておいてくれないかな」
(珪先生は……知っているんだ)
それでも、いいよと答えてくれた。
でも、面と向かって意味を知ってしまったら、先生という立場上断らねばならない、のだろう。
少なくとも、珪は綾花とあの鐘を鳴らすことを望んでくれた……と、思っていいだろうか。
問い返してしまっては、全てが無駄になってしまう。だから綾花は、彼のずるさに感謝するように笑った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年03月14日
参加申し込みの期限
2023年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年03月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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