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秋桜への宣誓
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このエノコロ岬の一角が、恋人たちの丘と賑わっていることに異は唱えない。
けれど、
葉月 朱真
はつい考える。この地を、『恋人の』と銘打つのはどうなのだろうかと。
道中、様々な人を見た。片想いの願掛けに、受験で遠く離れる友との末永い友情を願う学生、それこそペットの散歩や単なるジョギングコースになっている人まで、利用者は恋人に限定されない。
そもそも、恋人関係というのは証明出来るものでは無い。婚姻のように役所へ届け出るでもないし、婚約でさえ証人をたてて書面を作ることのほうが稀だ。
お互いを信頼しての口約束。だからこそ結びつきが強いとも考えられるそれは、朱真にとっては理解が及ばないところもある。
(恋人、と呼んでも差し支えはないだろうが)
隣を歩く
寒河江 和光
は、間違いなく朱真のパートナーだ。ただそれは、家同士が決めた婚約者……という、始まりだった。
最初から両家を結ぶために嫁ぐのだと思っていた朱真にとって、彼と紡いできた時間に区切りは無い。幼馴染みや友人という肩書きに阻まれて、恋人へと踏み出せないなんていうのは物語の中だけの話で、その葛藤は適切に共感はできないだろう。
それをある人はいう。『しあわせだね』と。
不服が無いどころか、彼の隣で安らぎを感じる今、確かに幸せであることには間違いない。けれど、何も知らずに過ごしている今は、本当に幸せであるのかと――ほんの少し、思うことがある。
(贅沢な悩み、というものか)
どこか理屈っぽい面を持ち合わせる朱真は、何でも筋道をたてなければ気が済まない。例えそれが理論的ではなく自己満足な物であったとしても、真面目に考えすぎるからこそ信じる道が欲しかった。
もう少し柔軟に、こういった神頼みに夢中になる同年代の少女のような恋ができれば、違ったのだろうか。
「朱真さん、あれ書いてみようよ」
いつの間にか花畑を抜け、土産物屋についていた。表には籠いっぱいの南京錠に、猫恋の鐘や花畑の写真を使った菓子の箱、それから。
「恋人宣誓書?」
「そう。そこで記入して、鐘の近くで捺印してもらう……まあ、お土産の延長みたいな物だけど」
長く婚約者をやっている2人には、無関係だと思う人もいるだろう。恋人の定義とは何か、と考えれば切りが無いこともわかってる。だから朱真は、少し茶化すように微笑んだ
「おや、和光さん、こういうのが好きなのかい?」
「うん、好きだよ」
なのに和光が真面目な顔をして答えるから。
この、何の効力も無い書面を信じて思い出を作ることとも、朱真自身のことともとれるように、必要な言葉だけを告げるから。
「……ふふ、良いよ、書いてみよう」
ならば朱真も、その想いを素直に答えるだけだ。
宣誓書はA5サイズほどのペーパーフレームに入っていて、堅苦しい項目は一切なかった。
2人の名前と思い出の日、それからお互いの好きなところや一緒に叶えたい夢など、話し合っていればすぐに用紙は埋まっていく。
最後に残ったのは、お互いへのメッセージを記すフリースペースだ。
(ふむ……なぜ思い出の日に、わたしの誕生日を選んだのか書いてもいいが)
毎年和光が祝ってくれる、大切な日。それは書き記すよりも、毎年笑顔で礼を言うことにしたほうが良さそうだ。バレンタインなどは照れてしまう時もあったが、そういうその他大勢にとってのイベントではない、大切な1日になっていると伝えるべきだろう。
(であれば……)
隣で同じように考え込んでいる和光を見上げる。
改めて宣誓するというのであれば、彼に告げる言葉が尽きることは無い。……この枠は、狭すぎる。
想いを反芻して、要約する。つまり伝えたいのは、『あなたとともに』という一言で十分だ。
(いや、違うな)
やっぱり想いに十分なんてことはない。家同士の婚約であったにも関わらず、真摯に向き合ってくれたこと。こうしてデートスポットに赴いて、普通の恋人のように過ごす時間をくれること。
それは最低限の体裁を守るために必要なことではなく、『決められた婚約者』の枠から外れてお互いに思いあう『恋人』としての時間を歩み出していることを示している。
「この言葉は、婚約者としての物では無い」
義務であった時間や言葉もあっただろう。それでも、それは始まりにすぎない。
「あなたに惹かれている……あなたのことが好きだという、わたしからの言葉だ」
どんな出逢いであっても、その想いに変わりなかっただろう。気恥ずかしさを残しながらも告げる朱真の手をとって、和光はその指先に軽くキスをする。
「なら私と、鐘を鳴らしてくれないか? ただの恋人である、私と」
永遠の祝福を、2人で。
それを望んでくれているのが嬉しくて、やっぱり甘い空気には不慣れで朱真は頬を赤らめる。
「目測であらゆる計算をし、最高の音を鳴らそう!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年03月14日
参加申し込みの期限
2023年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年03月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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