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ゲームに白熱するあまり、時間を忘れていたようで。
置き時計が知らせる鐘の音にふと顔を上げて、メアリはくすくすと笑ってしまう。
「ずいぶんと、遊んでしまったようですね」
取り出したパッキーを箱に戻すわけにもいかず、空いているグラスや皿に置いていたのだけれど。あんなに食べたはずのパッキーたちは、最初に盛り付けたときよりも多くなってしまった。
「大丈夫です! リメイクお菓子も調べてあるので、湿気る前に食べられますよ」
「頼もしいねぇ。あとは何を調べてきたの?」
「そうだな、空き箱を使った物でね……」
2人が談笑しているのを微笑ましく思いながら、メアリは手早くテーブルを整える。いくつか下げてもいい食器をまとめ終えると、深々と礼をした。
「お話中失礼致します。柚春さま、本日は楽しいひとときをありがとうございました」
「もう、お仕事にもどられるんですか?」
確かに仕事もある。けれど、これ以上2人の時間を邪魔するというのも野暮なものだ。そう率直に告げるのも無粋なので、メアリはただ微笑むことにする。
その笑みが心底嬉しそうに見えたので、ウォルターはやれやれと肩を竦めて見せた。
「……やりすぎないでねぇ?」
「善処はいたします」
そう言って部屋を去るメアリを見送って、柚春はなんのことだろうかとウォルターを見やる。けれど、彼はとぼけるように笑ってみせるだけだ。
「で、どうする?」
もう取り出すパッキーもなくなってしまったし、あとは箱を使って工作か、リメイク料理で何が食べたいかとリクエストを聞くか。
(あとは、大事な約束を切り出す、とか)
けれどそれは、まだ、もう少し。
何を言おうとしているのか察されて、聞く前から丁重にお断りでもされたらどうしよう。
(それなら、いっそ)
いざとなったら笑って流せるものがいい。
半分以上は本気だけれど、大事な約束よりかは「冗談だよ」って言える物。
「そろそろ次のゲームをしようか」
約束をするよりマシだと思ったけど、いざ口に出そうとすると震えてしまう。
「へぇ、まだ何かあったの?」
「我慢比べとかどうかな? 恥ずかしいのを我慢するの」
できるだけ自然に、なんでもないような素振りで。
「パッキーのゲームで、もうひとつ有名なのがあるでしょ?」
さすがに、呆れられてしまっただろうか。
緊張気味に返事を待つ柚春には、ウォルターの表情がまったく読めなかった。
「……どういうルール?」
「どういう、って……さっき、知ってるって」
わざとらしく考え込んだ素振りを見せたかと思えば、にこりと笑う。……これは、いつもの揶揄っている時の顔だ。
「僕が思ったのと、君が思った物が同じとは限らないよねぇ?」
確かに。
なんとなくそうなんだろうなと思っただけで、きちんと確認したわけではない。もしかしたら、先ほどメアリと興じたゲームをウォルターが思いつかなかったように、お互いに違うゲームを思い描いている可能性もなくはない。
(だけど、それって)
説明しろというのか。今から何をしようとしているか、事細かに?
恥ずかしさから目を逸らしかけ、きゅっと唇を引き結ぶ。こんなことで怯んでいては、心に決めた言葉も伝えられない。
(……だめ)
意識をこちらに向けてもらわなきゃいけないのに。恥ずかしがっている暇なんて、ない。
「パッキーの、端と端を……2人で、咥えて」
「へぇ、結構顔を近づけるんだね?」
ひょいと近づいてきた顔に、頬が熱くなる。だけど、このゲームはそれがスタートライン。この距離は始まりの合図。
「それ、から……っ」
「それから?」
続きを急くように覗き込むくせに、口角は緩やかに上がっていて。やっぱり知っているのではないかと悪態をつきたかったけれど、その余裕を壊してもみたかった。
彼はきっと、柚春が言うのを待っているのでは無いのだろう。「どうせ言えないでしょう?」と高を括っているのだ。
まだ幼い恋心だろうと、撃ち落とす勇気なんて無いだろうと言われている気さえした。
(そんなこと、ない)
もう覚悟は決めたんだ、ぶつけるって決めたんだ。今を壊さなきゃ先に進めないなら、それなら。
「……こうっ、端から食べていって」
近づいていた顔を、さらに寄せる。一瞬だけ、ウォルターがピクリと動いた。自分の鼓動に押しつぶされそうな柚春には、彼が余裕を崩したのかまではわからない。
「口を離したり、折って逃げちゃダメなんだよ」
吐息が感じられる距離まで唇を寄せて、ルール説明を終える。少しでもバランスを崩せば触れてしまいそうだけれど、このあと一歩をもし踏み出したなら――彼は、どんな顔をするだろう?
先生や大人の顔で、より深い溝を引かれたら、もう取り付く島もないだろうか。
「じゃあやってみる?」
まるでカードゲームにでも誘われたような気軽さで、ウォルターはパッキーを咥える。驚く間を与えず、ぴょこぴょこと先を揺らして柚春の口元に差し出した。
何が起こっているのかわからないまま、柚春は慌てて揺れるパッキーへ齧り付く。しかし、それだけだ。ウォルターはそれ以上齧り付かず、じっと柚春の様子を窺っている。
(え、冗談って言うつもりだったとか……?)
そうかもしれない。だとしたら、とんでもなく恥ずかしいことをしてしまったわけだけれど、それでもこれは彼から差し出されたパッキーには違いない。
恐る恐る、柚春は食べ進める。本気にしたのって笑われても止まれるように、この時間が長く続くように。
さくり、さくりと音は響くのに、本当に距離は縮まっているのだろうか。ウォルターは驚きも嫌悪も顔に出さず、変わらず柚春を見つめたままだ。
その視線の意味がわからない。彼が何を思っているのか、その瞳にどう映っているのかが気になって、結局パッキーは結構離れた距離で折れてしまった。
「あ……い、意外と難しい、ね」
というか恥ずかしい。
自分だけ食べ進めて、これではキスを迫っているようだった。気持ちをぶつけるとは決めたけど、物理でぶつかるのは、もっと勢いが必要な気がする。
「ふぅん、そんな感じにやるんだねぇ」
折れてしまったパッキーを躊躇いなく咀嚼して、なるほどねぇなんて笑う顔は怒ってもいないのだろうけど。
「じゃ、次は僕の番ね」
そう言って柚春の口へパッキーを差し込むウォルターは、どこか楽しげだ。
(僕の、番?)
気付いた時には、再びウォルターがパッキーの端を咥えていた。信じられないものを見るかのように目を見開く柚春は、ただただ迷い無く食べ進めるウォルターを見つめることしか出来ない。
さっきの自分より一口が大きくて、進むのが早い。このままでは本当に。
(本当に?)
猫のような目が細められる。本気か遊びかわからない、意地悪な瞳。
「――っと、残念」
指2本分に差し掛かろうかという距離で、パッキーが折れた。勢い余って、というようにも見えるし、彼の笑い方からわざとにも思える。
ぽーっとしながら離れゆく顔を見て、じわじわと恥ずかしさが柚春を襲ってきた。もし、失敗していなかったらと思うと残念なのに、どこか安心してしまっている。
「まだやる?」
それは、是が非でもキスをしたいかと聞かれているようで。思わず弧を描く唇を見てしまい、それに気付かれたのかウォルターはニィっと少し歯を見せて笑う。
煩い心臓の音は鳴り止まない。それでも、今日は予行演習だから。
(僕は、キスがしたいんじゃなくて)
伝えたい事がある……伝えなきゃいけないことがある。そのための、予告をするために。
「やります」
真っ直ぐ見据えて覚悟を見せる柚春をウォルターも見つめ返す。じぃっと様子を窺ったところで、訂正の言葉を口にする気配はない。
「……なら、一度お茶を貰ってきてくれる? 熱いお茶でも飲んで、仕切り直そうか」
まるでこの勝負に負けはしないとでも言うかのような、自信に満ちた顔だったけれど。柚春は自分の覚悟を受け入れてくれたと信じて、お茶のお代わりを取りに部屋を出た。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
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NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年02月13日
参加申し込みの期限
2023年02月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年02月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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