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一通り味比べも終わる頃には、ウォルターの好みも知れて柚春は満足気だ。
細身で甘さが控えめなメンズパッキーより、食べ応えのあるナッツ付きがいいとか。逆にニャリッツは歯ごたえ重視のカリカリ度がアップした、細身で塩気がしっかりしたものが好きらしい。
(この辺りは、
メアリさんのレシピ
通りかも)
最初は和食より洋食のほうが味が濃いものだからだと思っていたが、ウォルター自身が味のハッキリした物を好むようだ。
メアリはといえば、プレッツェルの形が可愛い物を気に入ったらしい。期間限定フレーバーのピンクのハートだとか、関東地方の土産物屋限定な大型テーマパークの人気キャラクターのシルエットを模してある物とか。
(童話が好きって言ってたし、可愛い物が好きなのかな)
こうやって比べるようにしなければ、気付かない発見だったかもしれない。そんな機会に恵まれたのだから、やっぱりворに感謝しなくては。彼が選んでくれた日には、きっと意味があったのだ。
そう柚春が幸せを噛みしめていたとき、メアリがそわそわと声をかけてきた。
「ところで柚春さま。こちらで、どのようにゲームをなさるのですか?」
「え、待って、ゲーム? これで?」
目を丸くするウォルターに、メアリは自信ありげに頷いてみせる。
「ええ、先ほど柚春さまに伺って。ウォルターさまも、ご存知ではなかったのですか?」
ご存知ないわけがない。喉元まで出かかって、ウォルターは柚春を盗み見た。もしかしたら世代の違いこそあるかもしれないが、パッキーでするゲームといえば、十中八九アレだろう。それくらい、主に合コンなどの飲みの席で取り上げられるものだ。
若い頃には、そこに居るだけで盛り上がるからと懇願され、何度か参加したこともある。すると必然的に、場を白けさせない程度にゲームにも興じる羽目になって、かわす技法も身につけたものだけれど。
それを、ここで?
「……本当にやるの?」
「上手くいったら、仲良しみたいで嬉しいじゃないですか」
恥ずかしそうに「どうなるかな」なんて呟く柚春は、やる気のようだ。ルール説明をしようと、居住まいを正してみせるから、ウォルターは柚春の肩を引いて待ったをかけた。
「メアリに良くないことを教えないでくれるかなぁ?」
「良くない、こと……?」
彼の言わんとしていることがわからない。食べ物で遊ぶのは行儀が悪いということだろうか? それならそうと言ってくれればいいのに。
要領を得ないといった柚春の顔を見て、ウォルターは溜息を吐いた。
と、同時に心の中で呟いたつもりだった。
「僕みたいに器用じゃないんだからさぁ」
「え?」
しかし、それは声に出してしまっていたらしい。
静かに柚春の眉根が寄せられる。その怪訝な視線を受けて、ウォルターはしまったと思ったが、もう遅い。
これでは、自分からそのゲームを知っていると、やったことがあると言ったようなものだ。
(そっか、ウォルターさんは知ってるんだ……そっか)
何でもかんでも、ウォルターと初めて挑戦することばかりではないとわかっている。20年も先を歩く分、彼の方が経験してきた物も多いとわかっているから、その全てに嫉妬しても仕方ない。
そう割り切るようにひと息ついて、柚春は本来予定していたゲームの説明を始めることにした。気になるか気にならないかで言えば、気にはなるけれど……追究ができるわけもないから。
今はただ、何も聞いてないと言わんばかりの態度でやり過ごすことしか思い浮かばなかった。
「メアリさん、好きなパッキーの箱を取ってください。それから、こうして蓋で手元を隠して……」
かけ声と共に数本取り出し、その数が揃ったら成功だったり、場に出る数を予想しておいたりするゲームだ。
説明を聞いたメアリはパッキーの出し入れの練習をし始め、ウォルターなどあまりの健全っぷりに口笛を吹いている。
(そりゃあ、あっちも結構有名だし……知っていてもおかしくはないけど)
これが真っ先に思い浮かばない程度には、ウォルターの中では『あちら』がメジャーなのかもしれない。
それくらい、遊んできたのかもしれないし、割り切った大人の付き合いがあったのかもしれない。
過去は、変えられない。だから柚春は思うのだ。彼が色々と遊んで寄り道をしたって構わない、その最後に選ぶのが自分であればと。
(でも、それって……いつまで待たなきゃいけないのかな)
例えば、自分が卒業するまで誰とも付き合わないと約束してくれたなら。彼の周囲にいるのは、全て遊び相手なんだと思えたら、楽になれるだろうか。
そんなに単純であれば、きっと焦りは生まれていない。もう半年以上も一人暮らしをして、両親とした『卒業までは寝子島にいてもいい』という約束が反故にされないことが信じられる今なら、もっとやりようがあったはずだ。
(線を引いたり、心がないって言ったりするのを、気遣ってあげられたら)
彼を追い詰めたいのでも、縛りたいのでもないのに上手くいかない。わかってはいても、ただじっとしているのも嫌で、出来ることがないかとあくせくしてしまう。
もっと傍に居たいし、選ばれるように自分磨きをした上で目に留まるように振る舞いたい。
例え今が『先生』と『生徒』であったとしても、その肩書きは永遠には続かないし、柚春は知っているのだ。
(……純愛なら、罪じゃないのに)
この気持ちは本当に抑え込まねばならないのか、知りたくて調べたことがある。
純愛と呼ばれる物が、どこまでの距離を指すのかはわからないし、彼は答えてくれなかったけれど……それでもこれは誰にも咎められない、大切な想いだと自信を持って言えるようになった。
決して揶揄うために言ったのではない。
(生徒と付き合うって、本当にないのかな)
罪ではないからといって、思うところはあるだろう。そもそも、異性として意識されているかもわからない。
それでも、もう。
「柚春さま?」
「あ、ごめんなさい……何回成功できるか楽しみですね!」
メアリの練習が終わったようで、柚春は意識を今に戻す。
この場所で、3人で笑っていられることが、とても幸せなんだと感じてはいるけれど。
「せーのっ!」
この時間が当たり前になるために、壊そうとしている物がある。
その覚悟を今日は伝えるのだと、ウォルターを見て微笑んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年02月13日
参加申し込みの期限
2023年02月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年02月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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