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気に入った盛り付け例の写真を見せながら、メアリと一緒に準備を楽しむのも目当てのひとつ。だから柚春はパッキー以外にも、フルーツや盛り付けに使われている菓子なども少しだけ準備してきた。
ちょっぴり豪華になればいいな、なんて思いながら準備を進めると、メアリも「でしたら」なんて色々提案してくれて。何でも揃うブラックウッド邸で、ついでにあれもこれもと言い始めると際限がない。
ちょっと張り切りすぎただろうか、と思う頃には応接室は様変わりしていた。
「……何のパーティ?」
状況を把握できないウォルターは、部屋に集まった顔ぶれを確認し、もう一度部屋を見渡す。
テーブルクロスは替えられ、庭の花まで飾られ。テーブルの端にはカラフルな箱の側にворが座っていて、彼の誕生日だと言われた方がよほど納得できる。
「今日は、パッキー&ニャリッツの日だから」
確かによく見れば、グラスに様々な棒状の菓子が盛り付けられている。白い楕円の長皿や小さなデザート皿の上に置かれたグラスの足元には、飾り切りが施されたフルーツや丁寧に絞られたクリームが添えられていて、どれも非常に凝っていた。おまけに主役の菓子を邪魔しない程度に、飽きさせないためか小さな焼き菓子なんかもあるではないか。
「こんなにも種類があるものなんですね、初めて知りました」
「百貨店限定とか、地域限定とかもありますからね。僕もこんなに集まっちゃうとは思わなかったです」
きゃっきゃと笑い合う2人の様子を見る限り、準備が楽しくなってしまいこうなったのだろう。
ウォルターは微苦笑を浮かべながら、ソファへ腰掛けた。
「それにしても、パッキーねぇ」
「うん、嫌い?」
「いや……そうじゃなくて。これ、日本じゃそういう名前なんだなぁって」
しみじみとパッケージを見るウォルターを習って、柚春もパッケージを見てみる。しかし、その名前の何がそんなに引っかかるのか、全く見当もつかない。
対照的な2人の表情を見て、メアリも心当たりが浮かんだようだ。
「ウォルターさま、くれぐれも……」
「僕は気をつけてもねぇ」
ちらり。
視線を寄越すウォルターは、柚春が何かをやらかすと思っているのだろう。その意味深な微笑みの意味がわからず、柚春はますます首を傾げるのだった。
さて、とメアリは手を叩く。これ以上話題を深掘りして、柚春の耳汚しをしてしまってはいけない。
「準備も整ったことですし、いただきませんか?」
にっこりと笑っているはずなのに、どこか威圧感がある。ウォルターは幼い頃を思い出してか、逆らうまいと同意を示し、柚春も彼の隣に大人しく座った。
「ええと、じゃあ僕から説明するね。こっちにあるのがパッキーで」
ミルクチョコ、ビターチョコ、いちごチョコやナッツがトッピングされたもの。通年手に入る物だけでも、およそ10種類近い。チョコの色が違うのは勿論、プレッツェルの太さや形まで異なっていて、意外と奥深い菓子だということが並べてみるとよくわかる。
それに加えて、各種限定品に柚春の手作りまであるのだから、食べ比べるだけでも腹が膨れてしまいそうだ。
「細長いプレッツェルにするのは難しくて、Fuwanに近くなっちゃったんだけど……」
「いやいや、十分じゃない? ほら、2本持てば11に見えるしさ」
両手に持ったウォルターが、CMではしゃぐタレントのように笑ってみせる。そのまま起用されてもおかしくない姿に、柚春はぐっと堪えて心の中でだけ録画ボタンを押すことにした。
続いては見た目のあまり変わらない……いや、こちらも若干の焼き加減や太さが違うだろうか。ニャリッツも5種類以上はあって、メアリも感嘆の息を漏らした。
「これに類似した他社の商品まであるのでしょう? よほど人気のお菓子だということですね」
「そうですね。手に取りやすくて分けやすいから、学校でも食べやすいですし」
店で見かけるので知ってはいるが、そこまで人気だとは思わなかったらしく、メアリは物珍しそうにパッキーを手に取った。
「やっぱり、メアリさんたちは馴染みがないですか?」
「やっぱりって?」
サクサクと小気味よい音を立てて柚春手製のパッキーを食べるウォルターは、不思議そうな顔をする。食べ方に戸惑うこともない様子から、食べたことはあるのだろうけれど。
「だって、こんな……コンビニで買えるような安いお菓子……」
高価なグラスや皿に盛り付けるのも不釣り合いなほど、庶民的なお菓子だ。バレンタインのように素敵な由来があるわけでもなく、ただ商品アピールの一環で定められた記念日だし、高校生でも山のように買えてしまうような物を2人が好んで口にするだろうか。
恥じ入るような柚春に、ウォルターとメアリは顔を見合わせる。キョトンとしたかと思うと、ウォルターは声を上げて笑った。
「あははっ! まさか、僕をどこかの王子様とでも思ってる?」
部屋をぐるりと見渡せば、品の良い調度品ばかりが目に入る。その殆どが譲り受けた物で、ウォルターが手を加えた物のほうが少ない。ただ、こういう環境が当たり前だっただけなのだ。
「物の目利きはできるほうだと思いますが、それは手頃な物に目を向けないわけではありませんよ」
静かに音を立てず食べるメアリが言うと、育ちの良さが際立って説得力はないように見える。けれど、彼女を知るウォルターは、クツクツと笑いを堪えるようにして意外でもない一面を告げる。
「そうそう。メアリだってジャンクフード食べるし」
「お、お休みの日くらい、いいではありませんか。日本の物は小さくて食べやすいですし……」
「僕が学生の頃なんて、メアリに見つかったら『栄養が!』なんて叱られていたっていうのに」
何でもないことのように笑って、お菓子に手を伸ばす。それが柚春にとっては嬉しかった。
ウォルターは大人で、先生で。生まれた国も育った家柄も全く違うような所があるから、とても遠い人に感じることさえあった。過去に
彼が引いた一線
は――確かに、あったけど。
それでも、こんな何気ない日常の中で、緩やかに近づけてる気がした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年02月13日
参加申し込みの期限
2023年02月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年02月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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