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【お三夜】猫と人とあやかしと、三つの世界が交わる夜
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●SideB:霊界:鳥居の道<2>
ぐらぐら、ゆらゆら。
体が揺らされる感覚で、想花は半覚醒した。
(揺らさないで……きもち、わるい)
さっさっと、身体の表面を何かで払われる感触。
「待っててくださいね。今助けますからね」
女の人の声が遠くに聞こえる――。
蒼留人たちが戦う傍ら、繭の中の人を助け出そうと奮闘していたのは、
シオ・レイゼルオーク
だった。
寝子島神社から借りてきた竹ホウキで糸を払って、なんとか繭から出そうとしている。
そんなシオの背中を守っているのは
ハルキ・イエハナ
だ。
この直前、シオとハルキは、子蜘蛛たちにナッツやフルーツ、チーズなどで給餌して足止めと時間稼ぎを試みていた。しかし、人の悪意を食べる『どろでろろ』たる子蜘蛛たちは、人の食べ物に興味を示さなかった。
むしろ、子蜘蛛たちは、シオとハルキのことを餌だと認識したようである。
「シオさん!」
仲間の防御をかいくぐった子蜘蛛が、ハルキの体に糸を吐きかけている。
今はハルキも自身が持つ竹ぼうきでなんとか払っているが、鳥居の脇からさらに子蜘蛛がわらわらと姿を現したのを見たときは、さすがに血の気が引いた。
シオは振り返って、竹ぼうきを振り上げる。
「ダメです。ハルのセクシーショットはあげませんっ」
その振り上げた竹ぼうきに。
蜘蛛の糸が一斉に巻き付く。
「ハル!」
「シオさ……!」
手を伸ばし合ったシオとハルキは、一瞬にして二人一緒に繭に取り込まれてしまった。
「うわ、繭が増えちまった!」
歩は首だけ回してそちらを見るが、自分も子蜘蛛の相手で精いっぱいだ。
蒼留人と道哉も同様である。
「まずいな……」
「なんです、道哉さん」
「早く助け出さないと。あの手のは、中で溶かされる」
「服が溶けるとか?」
「最初はね。最終的には骨まで、だ」
「まずいだろ、それ……」
「そうだよ、まずい。すこぶるね」
そのとき、一陣の風が蒼留人と道哉の間を駆け抜けた。
いや、風ではない。二人の少女だ。
恵御納 夏朝
と
恵御納 夏夜
である。
「そんなの……許さない」
「僕らに……任せて」
声こそ静かだが、その胸のうちはどろでろろへの怒りに滾っていることが、瞳の色でわかる。
「分離後初めての、そして高校生活最後のお三夜まつりを楽しみにしてたんだけどね……」
夏夜が『分離』と口にする。
もともと夏朝と夏夜はひとりの存在だった。
この春、神魂の影響で、ひとりはふたりになったのだ。
高校3年生で、違う進路を夢見ている二人にとって、今年の行事はどれも、二人で過ごせる最後になるかもしれない貴重な時間なのである。
「どろでろろ、お三夜さままで……黒白さんは心配だし帰ってきてほしいけど、黒白さんもお三夜さまも害するどろでろろは許せない!」
「「お三夜さまは救出させてもらう!」」
二人の手には、棍棒代わりの武器として、柄を伸ばした折り畳み傘が握られている。
夏朝の傘と反対の手には何枚もの猫シール。
夏夜の傘と反対の手には何枚もの月シール。
二人のろっこん能力はよく似ていて、夏朝は猫の、夏夜は月のシールを対象に貼ることで、貼った対象にかかる重力を変化させることができる。例えば軽くして身軽にしたり。逆に重くすることもできる。
「行くよ、夏朝」
「うん、夏夜ちゃん!」
夏朝は自身に猫シールを貼り<重く軽く>で自身を軽くする。
さらにシールを射出する進化能力も発動。
夏夜は自身と夏朝に月シールを貼り、軽くなるよう<月の満ち欠け、重く軽く>を発動する。
重力のくびきを解かれた夏朝と夏夜は、軽い蹴りで高く跳びあがり、折り畳み傘を振り上げて子蜘蛛どもを蹴散らしにかかる!
十匹以上の子蜘蛛共が、折り畳み傘一気に薙ぎ倒される様は、まさに無双だ!
「夏夜ちゃん、まずは繭を!」
「わかってる!」
夏夜は宙ぶらりんに吊られているシオとハルキが入った繭に駆け寄ると、周囲から伸びている糸を殴り切った。落ちてきた繭に、夏朝が猫シールを射出し軽くして受け止める。
「シオさん、ハルキさんっ」
夏朝は繭から二人を出そうと指先を繭の糸の間に食い込ませた。
しかし、ねばつく糸は強靭で、素手では開けられそうにない。
中に二人がいるのにまさか傘で殴るわけにもいかず、
「どうすれば」
と唇を噛んだそのとき、頭上から声がした。
「その繭そこに置いて、離れて!」
鳥居の隙間から見上げると、血の翼を広げた
ヴィーゼ・ベルンスタイン
がいた。
何か策があるのだろう。
「わかった!」
夏朝と夏夜が繭から離れる。
ヴィーゼは両腕を交互に振るって、血液を鋭い爪の様に固めた刃で繭を切り裂いた!
「一丁上がり!」
繭の中から抱き合ったシオとハルキが現れる。
ねばついた液にまみれてはいるが、大丈夫、身体も服も溶けてはいない。
「もういっちょ!」
躍起になった子蜘蛛達が吐き出す糸を躱し、時に血の刃で裂き、ヴィーゼは、もう一つ、逆さづりにされたままの繭も同じように血の刃で切り裂く!
中からどろりと生まれ出でたのは――。
「うわわ! 服が溶けちゃってる」
ほぼ生まれたままの姿の、想花であった。
想花は粘液にまみれてぐったりと横たわっている。
ウブな蒼留人は顔を赤くし、目をそらす。
道哉が駆け寄り、自分の黒の羽織を脱いでかけてやる。
「嬢ちゃん、しっかり!」
道哉は想花の顔を覆う粘液をかき分けて、口元に手を当てる。
「息はある」
それを聞いて、ヴィーゼは安堵の息を吐いた。と同時に、くらりと軽く眩暈を感じる。
「貧血になりそう……」
ヴィーゼの能力は自身の血液を使うため、使いすぎると身の危険もある諸刃の剣なのである。
ヴィーゼは持参した保温瓶のキャップを開ける。
中にはほかほかのコーヒーが入っている。
ヴィーゼの回復の一服。
それがコーヒーなのだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
29人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月28日
参加申し込みの期限
2023年02月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年02月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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