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LIQUID -Star Chronicle-
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【ストーリークエスト『不穏な遺物』(2)】
スライムを蹴散らしさらに奥へ進むと、岩を掘り抜いたような通路の様相がやがて、少しずつ変化してきた。調査隊の報告にはなかったから、まさしく未踏破の領域だろう。
「これが古代機械、というわけね」
ソフィアはサイディア王国の魔法アカデミーにて教鞭をとる、古代魔法と科学技術の融合を研究する才媛……という設定の英雄キャラだ。操る想花はそのロールプレイのため、LSC考察サイトなどを覗いて、下調べは万全。ここぞというときにあれこれとうんちくを披露してくれた。
「リキッド大陸の各地で見つかるこうした遺跡は、遥か昔に滅びた超古代文明のものと言われているわ。その正体は、詳しくはほとんど分かっていないけれど」
「フーン。妙な機械だなこりゃ」
ながれが触れたのは、壁に這うパイプのようなものだ。半透明のチューブの各所を鋼のカバーが覆っており、あちこちに付随する機械部品には明滅するランプが灯っている。チューブの中を満たす何らかの液体も、ぼんやりと碧緑色に光を帯びていた。
かつんと手の甲で小突き、
「しかし残念ながら、こいつは持ち帰れねぇな。もっと分かりやすいお宝はないもんか」
「あっ。向こうに小部屋みたいなものが……うわぁ!?」
突如、シュマイトの足元が崩れ落ち、エイジがとっさに伸ばした手を取り足場を移る。
「このあたりは脆くなってる、早く通り抜けよう!」
エイジの言葉ですぐさま駆け出す4人をまるで追いかけるかのように、崩落が迫り来る。
「走れ走れ!」
小部屋へ駆け込むと同時に、通路は完全に崩落してしまった。4人とも巻き込まれることはなかったが、帰り道が失われてしまった。
「! またゴブリンだわ!」
ソフィアの杖から魔弾が飛び、ぎゃあと鳴き声を上げる小鬼を弾き飛ばす。
「仕方ねぇ、先に進むぜ!」
ねばねばネットを放ち、ゴブリンを捕らえた隙にエイジの聖銀の剣が斬り捨て、
「ゴブリンにはこれが効くだろう。
<構造破壊>!!」
シュマイトの雷銃から赤い稲妻が迸り、弱点を的確に撃ち抜く必殺の一撃がゴブリンを貫く。
小部屋には先ほどの光を帯びるチューブが縦横に這い回り、それらはさらに奥の部屋へと続いているようだ。
「キリがないよ! 走ろう!」
どこからかとめどなく湧いてくるゴブリンを盾で殴り飛ばし、エイジが叫ぶ。クエストを成功へ導くには、時に逃げることも肝要だ。
飛びかかる敵を凌ぎ、道を切り開きながら彼らは駆け抜けた。
「ふ~。なんとかなったね……」
「おう、ギリギリだったな」
ながれが手持ちのクラフト素材を使い切ったところで、ゴブリンの追走は止んだ。全て倒してしまったか、あきらめたのか、少なくとも鳴き声はもう聞こえない。エイジは胸をなでおろした。
「で、ここがゴールというわけか」
シュマイトの安堵の声に、みなであたりを見回す。
壁、床、天井に至るまで這い回るチューブの束。どこもかしこも青く灯っていてまぶしいくらいだ。
その中央にはやけに細やかな装飾が施された台座がある。箱のように閉じていて、何かが入っているようだ。
「おっ? こいつがお宝か?」
「待って! 罠が仕掛けられてるかも」
古代機械の専門家、ソフィアが鋭くながれを制止する。古代文明の遺跡というだけあり、わけの分からない機械がそこらじゅうに据えられているのだから、確かにどんな罠がまぎれているか分からない。
「うん……やっぱり罠が仕掛けられてる。解除せずにうっかり触れると、ぼく……じゃない、私たち全員、ミンチになるわよ?」
「こ、怖ぇなそりゃ」
「シュマイト、手伝ってくれる? こっちとこっち、両方のレバーを同時に引くの」
「ああ、分かった。エイジとながれは周囲を警戒しておいてくれ」
ソフィアがシュマイトの手を借り、罠の解除にかかる。張りつめた緊張感に息を呑む。失敗すれば、どのような過程を経てかは分からないが、ミンチにされてしまうらしい。
声を合わせて同時に、一気にレバーを引く。ながれとエイジの肩がびくりと震えた。
「……何も起きないな?」
「ええ、罠を解除したから……わっ!?」
ごごん、と強い震動が走り抜けた。次いで、チューブの中を液体が流れる音。金属的な駆動音。
台座の中央に走った切れ目が徐々に大きくなり、下から何かがせり上がってくる。
「これは……」
目的の遺物だろうか。
簡素な飾りに大胆な造形。光沢の薄れた、古びた金属の色合い。側面には、三日月形の刻印が刻まれている。
それをひと言で言い表すなら、
「……優勝トロフィー?」
「聖杯ってやつかな」
「ビアタンブラーとか……」
杯だった。
ぎい、とくぐもったうめきを彼らが聞いたのは、その時だ。
「うわ、ゴブリン!?」
「まだいたのか!」
エイジとシュマイトが武器を構え挟み込むように布陣する。
が、
「なんだ。もう瀕死って感じじゃねぇか」
先ほどの激闘の名残か、傷だらけなゴブリンはよろめきながら歩を進める。うつろな瞳は4人のいずれにも注がれず、一心に映し出しているのは、台座の上の遺物だった。
ゴブリンはさらに数歩を進み、力なく杯へ手を伸ばし、しかし届くことなく事切れて床に伏した。
「そんなにこのカップが欲しかったのかな……?」
「一体なんなんだ? こいつは」
ながれが鑑定のスキルで由来を覗き見てみるものの、何らかの情報を読み取ることはできなかった。
「ダメだ、わかんねぇ。ストーリーに関わる重要アイテム、ってことか?」
「何にしろ、これを持ち帰ればクエストクリアよね」
それ以上、この場で分かることは無さそうだ。
彼らは杯を取ると、台座裏の扉の奥に隠されていた水力式リフトに乗り、無事地上へ帰還を果たした。
発見した遺物を依頼主へ引き渡し、報酬は10000ボトルを山分け。探索中に見つけたこまごまとしたアイテムも持ち帰ってよいとのことで、なかなかの稼ぎとなった。
「よっしゃあ、クエスト達成! おつかれさ~ん」
「お疲れ様。僕も少しはお役に立てたかな……」
「ああ、前衛がいてくれて助かったよ。またパーティを組む機会があったら、よろしく頼む。みんなもな」
「もちろんよ。それにしても……」
ソフィアはふむ、と首を傾ける。
「あの遺物、なんだったのかな。……なんだったのかしら?」
古代遺跡から持ち帰った謎の遺物は、その形と刻まれた紋様から、<月の杯>と名付けられた。今後は依頼主の属するワインツ国立研究所へ収められ、さらに詳しい調査が行われるという。
遺跡についてもさらに探索が進められることだろう。あらかたのモンスターは排除できたようだから、前回は辛酸をなめた探索隊でも、あとはどうにかできるはずだ。
「不穏な遺物。ねえ」
ながれもやはり首を傾け、エイジは肩をすくめる。
「そのうち分かるといいね」
「ああ、続きに期待だな」
シュマイトもうなずき、ひとまずこの場は解散となった。
発見されたかの杯が、リキッド大陸をまさしく不穏な影へ落としこんでゆくことを、彼らはこの時、知る由もなかった。
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あとがき
担当マスター:
墨谷幽
ファンレターはマスターページから!
墨谷幽です。
<LSC>、第一弾のリアクションをお届けいたします。
旧き良きMMORPGだったり、最近ハヤリのオープンワールドタイプのRPGっぽい要素を盛り込んだ、オンラインゲーム風のお話でした。
今はあまりやりませんが、墨谷も昔はMMORPGに大はまりしたものでした。
昔のゲームは知らない人と見たら絡みに行くのが普通みたいなところがあって、自然とパーティプレイになったり、辻ヒール辻蘇生もらったり、いつのまにか強敵と共闘しててドロップ品を分け合ったり、あるいは取り合ったり。街中で初対面の人とえんえんダベってたり……なんてこともけっこうありましたね。
いろいろと大らかな時代でした。
このお話はそんな墨谷のゲーム体験や知識が元になってはおりますけれど、遊んだオンラインゲームは人により、時代もタイトルもジャンルも違うものだと思います。
皆さんそれぞれのオンラインゲームの知識、常識、定番などを遠慮なく寄せていただいて、いっしょにこの世界を形作っていくことができれば、幸いです。
なおこのシナリオは比較的短めのスパンで、連続して出していくつもりです。
新しい要素なども順次盛り込んでいければと思っていますので、今後もお付き合いいただけましたら嬉しいです。
それでは、今回もご参加いただきまして、ありがとうございました!
また次のシナリオでお会いできることを、楽しみにしております。
お疲れさまでした~!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月17日
参加申し込みの期限
2023年01月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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