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寝子暦1371年のハッピー・ハッピー・ハロウィン☆デイズ!
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真瞭を先頭に、佳蓮そして理紗子の順で店に入った。
キャバクラ『プロムナード』も今宵はハロウィン仕様だ。
といっても愉快痛快なハロウィンではなく、大人仕様のシックなハロウィンだった。オレンジ色は最小限で、黒がメインのダークなトーン、女性たちの衣装はセクシーさを強調し、魔女や修道女、小悪魔がメインだった。黒服たちは銀仮面をつけ、シークレットパーティ感をもり立てる。まるで知らない店に来たかのようだ。
「お子様連れ、デスカ」
ハンサムな黒服が出てきた。肌は浅黒く目鼻立ちは整っている。ラテン系の顔立ちだ。名札には『
ゴンザレス・東井
』とある。
まちがいなく拒否されると真瞭は思ったがさにあらず、
「一時間程度ならボク、お預かりしまスよ。問題ないデス」
たまにあるんですよとゴンザレスは言い、事務所にチャイルドルームもありますしと宗谷を誘った。人見知りするかと思いきや宗谷は、「うん」と彼にしたがうのである。母の気持ちをくみ取ったのか、優しそうなゴンザレスに好意をもったのか。
「お久しぶりですよーカレンさーん」
店長
アーナンド・ハイイド
がお日さまみたいな笑顔でやってきた。
「カレン?」佳蓮が聞く。
「言わなかったっけ、体験入店のときそう名乗ったの」
真瞭はあっさりしたものだ。佳蓮も「あーそう」とあっさり承諾した。「なら私が体験入店するときは『マーチャン』って名乗ろう」などとケラケラ笑う。
「カレンさん今夜は飛び込みのバイトですか? だったら助かりますよー、人手足りなくて困ってます」
まず冗談であろうが、アーナンドによると本当に今夜は、入れ替わり立ち替わりつぎつぎ来客があっててんてこ舞いなのだという。
「残念」くすっと笑って真瞭は肩をすくめた。「今日はお客として来たの。誰か来てもらっていい?」
席まで案内される途中、真瞭は何人か見知った嬢からあいさつを受けた。
「あら? カレンさん」
なかでも一番歓迎を示したのは、トップ嬢の
泰葉
(やすは)だった。わざわざ足を止めて話しかけてくれる。
「ヘルプで入ってくれるんですか? 助かります。お友達ふたりも?」
まさかまさかと理紗子は両手を振った。
「きょ、今日は社会勉強に……!」
どんな社会勉強なのだかと自分でも思ったが、しどろもどろ告げる。
そんな理紗子を見ても泰葉は小馬鹿にすることなどなく、ほっとするような笑顔で言ったのである。
「そうですか。ではごゆっくり」
空き時間ができたらうかがいますね、と会釈して去って行く。泰葉が去ってもなお、その場には残り香のように安らぎがただよっていた。
最初に三人を接待したのは、真瞭の知らない顔だった。
「
揚羽
(あげは)と申します」
黒いチャイナドレスにやはり黒い猫耳、切れ長の目をした細身の女性だ。聞けば新人だという。ちょっととっつきにくそうなタイプに見えたがやがて、
「ゾンビと戦うときはですね、やはりヘッドショットが確実です。たいていのゾンビは頭が弱点ですから。ライフルの構え方はこんな感じで」
などと身振りをまじえつつ、ハロウィンにちなんだ(?)知識を披露してくれた。FPSとかいう射撃ゲームが趣味なのだという。理紗子にはちんぷんかんぷんな話ではあるが、揚羽の語り口は熱がこもっていて楽しかった。
時間いっぱいとなり揚羽が去ると今度は、
「いえーい♪」
おなじみ
まみ子
がやってくる。
「え!? 中学生? いいのこんな仕事して!?」
初対面の佳蓮はピュアな反応を示したが、慣れっこらしくまみ子は「じょぶじょぶだいじょぶ」とVサインした。
「まみちゃんこれでも二十ウン歳だからぁ~。でもこの見た目なんで小中学生のアニメキャラのコスプレだってできるんだよ」
今夜の衣装もそうなの~、とまみ子は言ったが、三人ともなんのキャラクターなのかわからなかった。
「あ、そうだアニメといえば」
理紗子が言った。
「まーちゃんと佳蓮さんは秋からやってるアニメ、音楽を担当してるんだよね?」
このとき、まみ子の目が光ったのは気のせいではあるまい。
「秋アニメ!? なになに」
がっつり食いついてきた。
「あー」
すこしだけ迷ったが、まあいいだろうと真瞭は思った。すでにメディア発表もされているのだ。
「『ブラームスはお好き?』、っていうクラシック界を舞台にした作品で、主人公たちの演奏する楽器を担当してて」
すごいねー、くらいの反応を予想していたがそれどころではなかった。
「
『ブラスキ』!? マジ!?
」
まみ子は悲鳴に近い声を上げたのだ。
「まみちゃん原作大ファンで単行本全部もってるし! アニメも毎週超楽しみにしててー!」
あがめるようなまなざしで、サインしてサイン! とせがんだのである。それと、と言う。
「それ楽器ケースじゃない!? ステージで一曲披露してよ。おねがーい、みんな喜ぶよー」
いやそれはと言いかけたのは理紗子だけだった。
「ここで演奏? いいけど」真瞭はあっさりOKし、
「この店にピアノあるかな?」佳蓮も乗り気だった。
結局、真瞭と佳蓮はもちろん、尻込みする理紗子までフルートを手にステージに上がりメインテーマを演奏したのだった。ブラームス交響曲第三番第三楽章をアレンジした歌曲である。残念ながら店にピアノはなかったが、佳蓮はマイクを取り美声を披露した。
真瞭のヴァイオリンは冴え冴えと響き、佳蓮の歌声は本職の歌手さながらに透き通っている。
なのにわたしは、と理紗子は忸怩たる思いを抱いていた。
必死で吹いてもまるで及ばない。
添え物どころか、足を引っ張っているのではないかと終始不安だった。
それに、真瞭と佳蓮がずっと楽しそうにしていることもに気後れを感じていた。
わたしは、性格的にもふたりのようになれないな――。
演奏は大好評で拍手喝采を浴びる結果となった。
なんとか、こなせた。
理紗子はため息をつく。
今日はハロウィンに来たのか、演奏しに来たのかわからない。
ステージから降りた三人を待っていたのは
九鬼姫
だった。黒っぽい花魁の衣装、髪も結ってキセルを手にしている。といってもルックスが幼いため、花魁というよりはその見習いというほうが近いだろうか。
「カレン、久しいの。そして先生、ここでまた会えるとはのう」
九鬼姫の言う『先生』とは理紗子のことを指す。
「八幡さん」
「ふむ、その名にはどうも馴染めん。九鬼姫と呼ぶがよいぞ」
あいかわらず九鬼姫は、接客業というものをまるで理解していないのである。
「姫?」
怪訝な顔をする佳蓮にカレン(真瞭)が説明した。
「九鬼姫さんは五百年ほど昔の日本からタイムスリップしてきたお姫様で……」
等々、つらつらと彼女の『設定』を語ったのである。壮大すぎる話だ。もちろん店が用意したフィクションかもしれないし、九鬼姫がそう思い込んでいるだけの妄想かもしれない。けれど真実かもしれないではないか。わざわざ真偽を明らかにするなど野暮なことだと真瞭は知っているし、佳蓮だってすぐに事情を理解した。
「そういうことじゃ」
九鬼姫はなぜか腕組みしてふんぞり返る。
――でも。
彼女の明るさは虚飾であることを理紗子は知っている。
九鬼姫が体調不良をうったえて寝子島総合病院を訪れたとき、最初に診察したのは理紗子だった。
検査結果を見て、理紗子は九鬼姫が脳腫瘍をわずらっていると知ったのである。それも、相当に進んでいる状態だと。
病気自体は専門分野ではないため、脳外科の先生に引きついだ。その後の経過については知らない。
でも。
彼女に残された時間が、もうそれほど残っていないことはわかる。
九鬼姫さんだってわかっているはず。なのに、少なくともこの場所では明るく振る舞っている。懸命に働いている。
目の前にいるのは自分では救えない患者だ。
理紗子も医師である以上、できることとできないことの線引きはわかっているつもりだ。
それだけに、つらかった。
そろそろ一時間経つ、
「行こうよ。お店、入店待ちの行列もできてるみたいだし」
「そうね。九鬼姫さん、じゃあ」
「おう」
またなと九鬼姫は言った。
その『また』があるかどうか、理紗子には自信がない。
後ろ髪を引かれる思いで店を後にした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
61人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月15日
参加申し込みの期限
2023年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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