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寝子暦1371年のハッピー・ハッピー・ハロウィン☆デイズ!
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ステッラ・デッラ・コリーナ勤務の真優理にとって、この時期の休みというのは本来あり得ないものである。
ハロウィン☆デイズ時期に寝子島を訪れる観光客は膨大、リゾートホテルにとっては稼ぎどき中の稼ぎどきなのだ。当然すべて満室だし、コンシェルジュたる彼女は毎年目が回るほど忙しくなるのが常だった。
ところが今年に限っては、『恐ろしいことに』と自分で言いたくなるほどの幸運に恵まれて真優理は休みを取ることができた。
タネ明かしすると単純な話だ。
ここ最近、超過勤務が続いたので結果的にハロウィンの週末が代休日になったわけだけど――。
連続超過勤務期間中は脳がしびれるほど働きづめだった。
絢ちゃんが出演したPV、あの動画の助けがなければ乗り切れなかったわ。
うっとりと真優理は思うのである。
PVというのは、新進気鋭の女性シンガーの新曲のミュージックビデオだった。時間にして約三分、楽曲の歌詞世界をベースにしたストーリー仕立てになっている。アコースティックギターを抱えたシンガーの場面と交互に、画面に映らぬ恋人と絢との別れが描かれる。
電車を追い全力で走る絢。
駅のホームにたたずむ絢。
だんだん遠ざかっていく絢の姿。
涙をこらえる絢の瞳。そのアップ。
潮風にはためく絢の髪。背中。
曲も良かったけど、絢ちゃんのいろんな表情にキュンしちゃった。
連勤中の休憩時間や帰宅後に、何十回いや何百回再生したかわからない。真優理にとってはまちがいなく癒やしのPVとなった。しかし、親戚の赤ちゃんを映したホームビデオでなごむのとはわけがちがう。台詞はないというのに、たとえ背中を向けていても絢の姿は、それだけで想いを伝える雄弁さに満ちていた。フィルム映えするというのか。将来有望な女優(ニュースター)の誕生を目の当たりにしているのだと、欲目ではなく思いたい真優理である。
その新星と張り合おうというの? 私は?
絢と交替しフィッティングルームに入った真優理は、唇を真一文字に結んでいた。
だけど退けない勝負というものはある。それがこの仮装だ。
休みが取れたことを告げハロウィンパレードへの参加を提案すると、一も二もなく絢は賛成した。絢の賛意を得るなり、真優理はイタズラを思いついていた。
この前のビーチスターで着たあの水着、実はこっそり買い取っていたのよねえ――。
夏の記憶に思いをはせる。
バニーガールに扮してのステージングは大好評だった。映画『寝子街闘者 晩夏の陣』のネット配信開始と映像ソフト発売、その宣伝にもなったと思う。あれだけ成功したステージを、舞台から降りた絢がほとんど覚えていなかったのは驚きだったが。
もちろん購入の情報は伏せた。パレード参加の衣装は用意しているとだけ絢に告げ、当日になってサプライズとばかりに、真優理は絢にバニーコスを手渡したのである。
しかしどうしたことだろう。憑依型女優とは前から気づいていたものの、本日も絢の変貌たるやすさまじい。
待って。
水着の胸元を調整しつつ真優理は気がついた。
私は、絢ちゃんに勝ちたいんじゃない。
絢ちゃんのような極上の『いい女』の隣に並び立つために、私自身がそれに釣り合う『いい女』になろうとしているんだ。
無様な自分が新星の足を引っ張ってはならない。己の魅力を高め競い咲くようにして、彼女をさらに高めたい。
そうと気がつけばもう迷わない。自然な笑みが真優理の唇に浮かんだ。
「お待たせ」
カーテンを開ける。
「さあ、行きましょう?」
絢にほほえみかける。
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両肩からはみだすほどのオレンジ、かぶっているのは三角帽子、体格に比しアンバランスな大きさのカボチャマスクだった。ぶかぶかなのは容易に着脱するためだ。
マスクはコミカルな表情で、歯はボロボロにして瞳はまん丸、目ではなく歯の間がのぞき窓である。これもカムフラージュの役に立っていた。なぜなら誰かがマスクから視線を感じたとしても、とっさにその者が見返すのはマスクの歯ではなく目のほうだろうから。したがって、本当ののぞき窓から見え隠れする匕首のようなまなざしには気づかぬだろうから。
頭はカボチャ、服は黒いレザーコート、腰に剣を佩(は)いた少年はごく当然のようにパレードに加わっていた。
カボチャ少年のパートナーは、あでやかな踊り子装束の娘だ。手首と足首、腰に金飾り、歩むたびにしゃらんしゃらんと鈴のような音色を立てる。
「これがハロウィンですか。すごくにぎやかで楽しいですね」
踊り子――付喪神
ダマスカスブレード
の目は、金飾りに負けぬほど輝いていた。顕現してはじめてのハロウィンだ。彼女にとっては見るもの聞くもの、すべてが鮮烈で刺激的なのだった。
「ああ」
彼女にとっての『御主人様』、
サキリ・デイジーカッター
の返答は短い。
サキリにとっては毎年見慣れた光景というのもある。けれどカボチャマスクに隠した目が、冴え冴えと鋭いのには理由があった。
「今日は現世(うつしよ)とその他の境界が、ひときわ曖昧になる夜だ」
魔界幽界あやかしの世界、どう呼ぼうがかまわない。現実世界と並行して魔のひそむ世界が走っているのは事実である。日ごろから魔が入りこみやすいのがこの島だが、とりわけ今夜はたやすく境目をこえてくる。そういった魔の多くは無害でありむしろ友好的であったりもするものの、当然ながら危険な連中もある。
害意ある魔が事件を起こすのを未然に防ぐ、それがサキリの役目だった。
寝子島がハロウィンに熱狂するのは、年中行事ゆえかまわない。だがその熱狂にまぎれ、歓迎されざる者たちが紛れこんでくるのは看過できない。
すべてが隠密のうちにおこなわれる。だから無事完遂されてもサキリの功績は誰にも知られることはなく、したがって感謝されることもないだろう。
でもそれでいいのだ。
僕が目を光らせていることを、誰も悟らないまま終わってほしい。
もっといえばダマスカスブレードを、本来の用途で用いることなく朝になるのが一番だね。
祈るようなサキリの願いは、どうやら当のダマスカスブレードには伝わってないらしい
「トリックオアトリート! っていうと本当にお菓子がもらえるんですか?」
などと言ってはしゃいでいる。チェックポイントに行きたいというのである。
「しかし」
と言いかけてサキリはマスクの位置を直した。
ここは自然にふるまうべきだ。ずっと警戒状態にあれば、それと勘づかれる可能性も高まる。
「わかったよ。じゃあ、気になる店があれば行ってみようか」
やった! と声を上げ可憐な踊り子は、街路沿いの店を探すのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
61人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月15日
参加申し込みの期限
2023年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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