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【演劇祭】舞い廻れ、ロミジュリたちよ!
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●第一幕 おとぎの国のロミオとジュリエット
舞台上には、カキワリの白いお城を挟んで、下手側に紅い旗、上手側に蒼い旗が置かれている。
第一幕の舞台、おとぎの国のセットである。
観客に状況を伝えるため、妖精女王ティターニア/秘子によるナレーションが入る。
「ここはおとぎ話の世界。紅の国のロミオ王子と蒼の国のジュリエット姫は将来を約束された仲でした」
下手側から緊張した顔の
万条 幸次
が、上手側から幸次よりは幾分リラックスした様子の
愛猫 萌々子
が登場する。ちなみに下手は客席から見て左手側、上手は右手側だ。
「ジュリエット姫!」「ロミオ王子!」
舞台中央で手を取り合う幸次と萌々子。
ゆるやかにワルツの音楽が流れ出すと、幸次と萌々子は手を取り合って踊りだす。
(ワン・ツー・スリー、ワン・ツー・スリー……)
のっけからのダンスシーンに、幸次は心の中でカウントを取る。
この冒頭シーンは、二人の仲が親密であることを示す大切なシーンだ。
緊張顔の幸次を見て、萌々子はくすっと笑ってささやいてくる。
「大丈夫です先輩。
三寮祭のときにも踊ってますし
、それを思い出せば大丈夫」
「う、うん」
それなりにセレブな出自である萌々子に教えてもらって、幸次が初めてワルツを踊ったのは5月のこと。あれから約半年が経ち、ふたりの関係は気づけば恋人と呼ばれるものに変わっていた。
(しっかり腰に手をまわしてリズムに合わせて)
あのとき教えてもらったことを意識をしてステップを踏むと、そうです、と萌々子が頷いてくれる。
それがなんとも心強い。
なにより演劇祭への出演は萌々子に押されてのこと。
昨年も出たが、恋人になった今年はまた違う気持ちで、やる気満々の彼女を支えたいと思ってしまう。
(今は緊張してない。多少うまくいかなくても自信をもって踊れる!)
幸次は萌々子を見つめる。
萌々子も幸次を見つめ返す。
しかし、幸せな時は長くは続かなかった。
ワルツは中断され、恐ろし気な足音めいたドラムとトランペットの音が鳴り響く。
フジコ先生演じるマクベスの登場だ!
「オーッホッホッホッホ! ジュリエット、貴女は私の妃になるのよ!」
おののくジュリエット/萌々子。
「あ、あなたは!」
ジュリエットを背中に庇い、両手を広げるロミオ/幸次。
「隣国の王子、マクベス!!」
「ホホホ、そうよ! 私はマクベス! あなた達の仲を引き裂く者!!」
マントを翻すフジコ先生は、セリフの女言葉とは裏腹に、じつに堂に入っててイケメンだ。
幸次は震える。武者震いである。
(悪役のフジコ先生、オーラがすごいよ……負けないようにしないと)
マクベス、つかつかと二人の間に割って入ると、ジュリエットの手を掴む。
「さ、ジュリエット、こちらへいらっしゃい」
「い、いや! わたくしは蒼の国に嫁ぎます! ロミオ王子以外の方に嫁ぐなんて考えられません!」
「ああそうだとも、ジュリエット! 俺だって君をマクベスにやったりはしない!」
マクベスの手を振りほどくジュリエット/萌々子。
ジュリエットを抱くようにして、ロミオ/幸次はマクベスから距離を取り、
「行こうジュリエット!」
ふたりは上手側に駆け去る。
残されたマクベスはギリリと悔しそうに歯ぎしりして、二人に向かって叫ぶ。
「愛を取るというのね! どうなっても知らないわよ!」
マクベスも退場する。
一度暗転した舞台に、めらめらと、炎の音が響き渡った。
赤い照明がゆらぐ光で炎を演出する。
舞台の上に戻ってきたジュリエット/萌々子は、よろよろと力なく、ロミオ/幸次に支えられていた。
「ああ! わたくしのせいで!
わたくしがマクベスの妃になることを拒んだせいで!
ロミオ、あなたの蒼の国は、あっという間にマクベスに滅ぼされてしまった!
こうしてあなたに助けられ、紅の国に逃げ延びては来たものの、マクベスが紅の国へ攻めてくるのも時間の問題。そうなれば貴方もわたくしだけでなく、紅の国もおしまいでしょう」
ジュリエット/萌々子が嘆いていると、高笑いが響き、マクベスが意気揚々と登場する。
「ジュリエット! 今からでも遅くないわ、私のもとへいらっしゃい!」
ジュリエット/萌々子は、マクベスとロミオ/幸次を交互に見て逡巡する。
先のシーンでは悩まずロミオを取ったジュリエット/萌々子だったが、民のことを思っての逡巡だ。
とうとうロミオ/幸次を突き飛ばし、ジュリエット/萌々子は宣言する。
「わたくしは王と共に参ります」
「ジュリエット! マクベスを信じるな! 危険だ!」
すがるロミオ/幸次に、首を振るジュリエット/萌々子。
「ロミオ王子、あなたと結婚したかった。けれどわたくしは、危険を冒してでも行かねばならないのです」
「オホホ、よい心がけね!」
「マクベス、貴方と行きます。ですから紅の国の民にも土地にも一切手を出さないと約束してください」
ジュリエット/萌々子は、マクベスのもとに毅然と歩み寄る。
マクベスは彼女を抱き寄せると顔を寄せる。
「私を愛すると誓いなさい、ジュリエット」
「いいえマクベス。たとえあなたの妃になろうとも、わたくしはあなたを愛しはしない。わたくしが愛しているのは一生涯ロミオだけです!」
「なんですって!」
鬼の形相でジュリエット/萌々子を突き放すと、マクベスはすらりと剣を抜き。
ジュリエット/萌々子に、一気に突き刺してしまった!
「あ……ッ!」
(愛猫さん!!)
演技と分かっていても、幸次はぎょっとしてしまった。
もちろん剣は、客席から突き刺さったように見えるだけで、実際に刺さったりはしていない。
(大丈夫ですよ)
幸次が動揺したのが分かった萌々子は、観客に見えないよう、小さく目くばせで微笑む。
(そうです、セリフを言わなければ)
「お、王よ、愛とは簡単に手に入るものではありません」
「煩いわ!」
返す刃でもう一度ジュリエット/萌々子を切りつけるマクベス。
ジュリエット/萌々子は地に倒れる。
「せめてもう一度、あの人と踊りたかった……」
それがジュリエットの最期のセリフだ。
「あ、ああ、あああああ!!!」
切られた姫を前にして絶望するロミオ/幸次。
ジュリエット/萌々子の傍らに膝をつくと、ただただ彼女の手を握って見つめる。
その背後からロミオ/幸次に近づくマクベス。
高く掲げた剣をロミオ/幸次の背中に突き刺し――!!
「オーーーーッホッホッホッホ! ハッピーエンドなんて許さなくてよ!!」
マクベスの高笑いが響く中、ロミオはジュリエットの傍らに倒れ込む……はずだったが、実際に幸次が倒れたのは、萌々子の上、しかも胸の真上だった。
(勢いで倒れる場所ミスった!)
(せ、先輩!?)
幸次の心臓が高鳴っていく。
(伏せってるから見えないけど、俺が顔を埋めてるこれは多分胸……めっちゃ柔らかい、じゃなくて絶対マズい位置に倒れこんでる)
(先輩の鼓動が……)
どきどきドキドキ。
直に肌に感じる鼓動で、萌々子の心臓まで高鳴っていく。
その間、この状況をどうすべきか、幸次は目まぐるしく頭を働かせていた。
(幕が下りるまでこのままキープするわけには……よし、予定にはないアドリブだ)
高笑いしながらマクベスが下手から退場してゆく。
ロミオ/幸次は、マクベスが去ったあと、よろよろと起き上がった。
最後の力を振り絞ってもう目覚めない姫を起こして抱きしめる。
「愛している」
(え……)
萌々子は目を開けないようにしながら、心の中で目を瞠った。
唇に柔らかいものが触れる。
(これって……先輩の、唇?)
予定にない口づけ。しかも、フリでなく本当のキス。
とうとう力尽きてその場で動かなくなるロミオ/幸次。
暗転し、ティターニア/秘子のナレーションが入る。
「こうして今回もまたロミオとジュリエットはひきさかれてしまったのです」
幕が下りるまでそのまま動かずにいたふたりは、舞台が暗転したのを機に起き上がった。
大きな喝采が鳴り響いている。
このあと幕間的なマクベスのシーンが続くので、死んだロミオとジュリエットは急いで捌けなければいけないのだ。
舞台袖に戻ってくると、ラッセル達スタッフがエア拍手で迎えてくれて、ようやくまともに呼吸ができた。
「……よかった、なんとかなった」
「ほっとしました……って、そういえば! キスシーンなんて予定してなかったですよね!?」
「え、あ、うん。倒れる場所、間違えちゃって、もうアドリブするしかないなって」
先ほどのシーンを思い出して、萌々子はかあっと頬を染める。
「思い出すと恥ずかしくなってきました。お芝居とはいえあんなに人のいる前で! 先輩アドリブやりすぎですよーっ!」
ぽかぽか幸次を叩く萌々子。
「ごめんてばー」
謝りながら、幸次はちょっぴり安堵していた。
(よかった、胸元に顔突っ込んだ事は気にしてないというか気づいてないみたい)
だって、なんというのだろう、男子としてはそっちのほうが罪悪感あるではないか。
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
18人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年12月18日
参加申し込みの期限
2022年12月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年12月25日 11時00分
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