【演劇祭】舞い廻れ、ロミジュリたちよ！｜リアクション

【演劇祭】舞い廻れ、ロミジュリたちよ！

●エピローグ

「あおいちゃん、楽しかったねー」
「うん。すっごく、思い出になったよ」
　裏方の大道具を片付けながら、野々ののこと七夜あおいがはしゃいでいる。
　むこうでは七夜ソラと八神修が立ち話をしていた。
　ののこが二人を呼ぶ。
「おーい、手が空いてるなら手伝ってー」
「ああ。今、ソラ君に挨拶してたんだ。あおいもお疲れさま。緊張しなかったかい？」
「緊張したけど、修君があがらないおまじないしてくれたから、何とか出来たよ」
「あがらないおまじない？」
　ののこがあおいに尋ねる。
「うん。掌に『人』『人』『人』って書いて呑むアレ」
　ふふ、と女子たちは笑いあっている。
　手伝ってくれー、とステージの方から呼ばれて、修とののこが走っていく。
　追って走り出しかけたソラを、あおいはちょっとだけ引き留めた。
「ソラ」
「ん？」
「どうだった、寝子島？」
　問われてソラは、んー、と短い前髪を弄った。

「悪くないなって思った。ねえちゃんが、楽しそうにしてたわけが分かったっていうか……
今回参加してみてよかった。俺……、俺さ、寝子高を第一志望にするよ」

＜了＞

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あとがき

担当マスター：笈地行
ファンレターはマスターページから！

ご参加ありがとうございます。笈地です。

「第七回マタタビック演劇フェスティバル」をお届けいたします。

今年は同じ題材をそれぞれに料理していただく、というかたちでした。
いろんな時代や世界観の中で、それぞれのお話が紡がれていって、
とても楽しく執筆させていただきました。
大団円のアイデアもありがとうございます！
ガイドを出した時点では、まとまるのかなあ、と思っていましたが、
いくつか組み合わせて使わせていただき、このようになりました。

あおいの弟、中学三年生ソラ君も、寝子島の大規模イベント初参加で楽しんだようです。

それではまた別のシナリオでお会いしましょう。笈地でした！

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