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【演劇祭】舞い廻れ、ロミジュリたちよ!
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●第八幕 禁酒法時代のロミジュリ
「時は1920年代、いわゆる禁酒法時代のアメリカ・ニューヨーク。酒はマフィアたちによって裏ルートで取引され、人々は非合法の酒場に集う。こうしてニューヨークは、キャピュレット・ファミリーとモンテギュー・ファミリーという二つの二大マフィア
ジュリエットはそんなマフィアのひとつ、キャピュレット・ファミリーのドンの娘でした」
ナレーションが終わると幕が開く。
優美に円弧を描く両階段。キャピュレット家のホールだ。
ステージ上では上流階級らしい恰好の男女が、葉巻タバコやワイングラス片手にくつろいでいる。
階段の上に、ジュリエット役の
城山 水樹
が気だるそうに登場する。衣装は、ビーズやフリンジで装飾した黒のフラッパー・ドレス。1920年代に自由奔放な振る舞いをするスタイルの女性が好んだドレスで、モデルの水樹にたいそう似合っている。
「ジュリエット様!」
グレーのダブルスーツにフェルトハットで、1920年代マフィアらしく粋に仕立てたマクベス/フジコが、ジュリエットに近づいてくる。
「今宵は政財界のお歴々もいらっしゃいます。お嬢様もそれらしく振舞ってほしいと、お父様が」
「わかってるわ、マクベス。父の片腕の貴方がわざわざどうも」
マクベスは一礼して去る。
また詰まらなさそうに階下の男女を眺めるジュリエット/水樹。
そこに、水樹の恋人で、この幕のロミオ役でもある
ヒュー・ヒューバート
が、手下の少年役の
七夜 ソラ
を伴って登場する。裏方の手伝いのつもりだったのに、モブ役が足りなくてとうとう駆り出されてしまったソラは、ヤケクソな表情でセリフを吐く。
「いいんですか、ロミオの旦那。モンテギュー・ファミリーの若きドンがこんなところに来ちゃって。キャピュレット・ファミリーといやあ、この前もドンパチやった相手じゃないですか」
「いいんだ、敵情視察ってやつだよ」
ヒューはベージュのスーツをスマートに着こなしている。
もともと持っている品の良さからか、いかにも若様という風情だ。
人々の輪の中に入っていくロミオ/ヒュー。
そして、階段を下りてきたジュリエット/水樹と出会う。
ジュリエットのあまりの美しさに息を呑むロミオ/ヒュー。
そしてそれは、ジュリエット/水樹も同じだった。
「お名前を伺えませんか、美しい人」
ロミオ/ヒューは、ジュリエット/水樹の手を取ると、すこし屈んでその手に口づける。
ジュリエット/水樹はそうされることに慣れている様子で答える。
「ジュリエットよ」
「ジュリエット……」
名を復唱するロミオ/ヒューに、手下のソラが耳打ちする。
「ロミオの旦那、ジュリエットといやあ、キャピュレット・ファミリーの一人娘……」
「しっ、分かっている」
こそこそ話をするロミオ/ヒューに、ジュリエット/水樹は微笑みながら首を傾げる。
「なあに、内緒話?」
「いえ、貴女があまりに美しすぎると話していたんですよ」
「お上手ね。それで、貴方は? まさか私にだけ名乗らせてご自分は名乗らないおつもり?」
「いえ。俺はロミオ」
「ロミオ……」
ジュリエット/水樹の顔色が曇る。
「……ファミリーネームは名乗らない方が、お互いのためかと」
「そうね。聞かないわ。けれどロミオ、今宵は私と踊ってくださるでしょう?」
「……もちろん。喜んで」
ロミオ/ヒュー、ジュリエット/水樹の手を恭しく取る。
「敵対し合う二大ファミリー、キャピュレット・ファミリーの一人娘ジュリエットと、モンテギュー・ファミリーの若きドンであるロミオは、こうして出会ってしまったのです」
ふたりが手を取ったシルエットで静止したまま、舞台は暗転する。
「二人は互いの素性を知りつつも惹かれ合い、人知れず逢瀬を重ねました」
上手側の袖にスポットライトがあたる。
それ以外の場所が暗いのは、キャピュレット家のホールのセットを片付けているからだ。
光の中に、寄り添いあうロミオ/ヒューとジュリエット/水樹。
ジュリエット/水樹は先ほどのドレスに、頭からショールを纏って秘めたる雰囲気を出している。
二人の恋がどうなるのか。観客たちは固唾をのんで見つめている。
「ああ、ロミオ。困ったことになったわ。お父様が私の縁談を決めておしまいになられた」
「縁談だって?」
「相手は政治家の息子で、将来有望な切れ者だという話よ」
「なんてことだ」
ロミオ/ヒューは額に手を当て、首を振りながら天を仰ぐ。
それからジュリエット/水樹を強く抱き寄せ。
「ジュリエット、俺にもし少しばかりの勇気が、ファミリーを捨てて君を選ぶ勇気があれば……!」
「自分を責めるのはやめて、ロミオ。キャピュレットとモンテギューのいざこざが最近激しくなっているのは私も知っている」
「ああ、利権をめぐる全面戦争に発展するのも時間の問題だ。そうならないよう努力しているが……」
「大変なのね。そんなときに貴方がファミリーを裏切れないのは仕方のないこと」
「ジュリエット。君がキャピュレット・ファミリーの一人娘でさえなかったら、今すぐ攫って、俺のものにしてしまうのに!」
「ああロミオ、私も同じ気持ちよ。貴方がモンテギュー・ファミリーのボスでさえなかったら、今すぐ貴方とともに行くのに!」
暗転。
今度は下手側、ロミオとジュリエットがいたのとは反対側の舞台袖にスポットライトが当たり、マクベスとソラが登場する。
「これがキャピュレット・ファミリーの情報。くれぐれもボスには内緒にな」
マクベスがソラに、こっそり紙切れのようなものを渡す。
「へへっ。了解だ。だけどいいのかい、マクベスの旦那。キャピュレット・ファミリーを裏切るような情報を、うちらモンテギューのもんに渡しちまって」
「ここだけの話だけれどね」
マクベスはソラの耳に口元を近づける。
「私はキャピュレット一家を乗っ取るつもり。そのためにはジュリエットが邪魔なの。あんたたちがひと騒動起こしてくれたら私は仕事がしやすくなるし、私がやり遂げた暁には、モンテギューにも損はさせないわ」
ソラは、理解したというように、にやりとマクベスを見た。
マクベスもにやりとソラを見る。
裏切って、敵対するロミオの手下たちを煽るマクベスの、いやらしいことと言ったら。
こうして、二人の恋を阻むもう一つの裏事情が明かされたところで、暗転。
続いて響いてきたのは、激しい銃声だ。
「くそっ! モンテギューの若い奴らだ!」
「なんだと、応戦しろ!」
バタバタと足音。右から、左から、浴びせられるような銃撃戦の音。
男たちが声を揃えて叫ぶ。
「全面戦争だ!」
ステージ全体が明るくなる。
大がかりな両階段は片づけられ、背景は1920年代のニューヨークの通りに変わる。
上手側からキャピュレット・ファミリーのマフィアたち、下手側からモンテギュー・ファミリーのマフィアたちが肩を怒らせながら登場して、互いににらみ合う。
手下たちを割って上手側から、マクベスと、マクベスに腕を掴まれたジュリエット/水樹が。
下手側からはロミオ/ヒューが進み出てくる。
「こんな形で君と相まみえたくはなかった……」
「私もよ、ロミオ……」
「うちの若い者が暴走したようだ。申し訳ない、と言いたいところだが……」
ロミオ/ヒューは拳銃をマクベスに向ける。
「そいつが仕組んだって情報は掴んでるんだ。しかもお前はジュリエットの命までをも狙っているな?」
「なんのこと?」
「とぼける気か!」
「とぼける? ロミオ、あなた色恋に夢中になって、本当に後手に回ったわね。今更あなたの言葉を信じる者がいると思って?」
ジャキ、と音を立てて、キャピュレット、モンテギュー、双方の男たちが、ロミオに銃口を向ける。
「なっ!」
「残念。キャピュレットもモンテギューも、すでにあたしの手の中。あんたの言うことなんて聞かないわ」
「マクベス……!」
歯を噛みしめ、マクベスを睨みつけるロミオ/ヒュー。
ジュリエット/水樹、マクベスの手を振り払ってロミオ/ヒューに駆け寄る。
「ロミオ!」
「ジュリエット、来ちゃだめだ!」
「たとえこの身が銃弾に引き裂かれたとしても、この身を穢されたとしても、私はそれでもロミオを……ロミオだけを愛し続けるわ。だって私の愛を誰にささげるかを決めるのは、私だけだから」
ジュリエット/水樹は、マクベスからロミオ/ヒューを庇うように両手を広げる。
マクベスは躊躇なく、ジュリエット/水樹へと引き金を引いた。
「ああっ……!」
ジュリエット/水樹はひらひらと、花びらの散るようにドレスをはためかせて倒れ込む。
「ジュリエット!!」
叫んだ瞬間、次の銃弾がロミオ/ヒューを打ち抜く。
ロミオ/ヒューは倒れる。
互いに手を伸ばし合って、ぎりぎり手の届く位置に。
手を伸ばす。
「ジュリエット、死なないでくれ……待っていてくれ、俺は必ず君を迎えに行く。俺たちの約束の地へ」
ジュリエット/水樹も手を伸ばす。
伸ばした指先が絡み合って。
「ロミオ……ええ……愛してる」
涙が溢れる。
二人の命が同時に果てようというこのシーンで、水樹の胸は苦しく締め付けられるようだった。
幕が下りた。
舞台袖で、ヒューの胸の中に顔を埋め、水樹はずっと震えている。
涙が止まらなかった。
「水樹……」
額に落とされるヒューの声は優しい。
「君の気持ち、理解できるよ……」
ぽつりぽつり、ヒューの言葉は甘い雨みたいだ。
ヒューの唇が、水樹の耳元に寄せられた。
「……愛してる」
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
18人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年12月18日
参加申し込みの期限
2022年12月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年12月25日 11時00分
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