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【演劇祭】舞い廻れ、ロミジュリたちよ!
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●幕間 香りの魔術
ここまで御覧になった皆様はお気づきだろうか。
時折、芝居に合わせて香りの演出があったことに。
例えば第二幕のフジコハリケーンに合わせた薔薇の香り。
例えば第七幕の切ない別れのシーンの柑橘類の香り。
それらは比喩ではなく、実際に客席に香っていたものである。
ここでしばし、香りに纏わる舞台裏でのエピソードにお付き合いいただきたい。
「ねえ、知ってる? 記憶で最初に忘れるのは声。最後まで残るのは香りだ、って」
劇団のお手伝いを募集していると知って、
稲積 柚春
は
ウォルター・B
に相談に行った。
「舞台やイベントスペースで香りの空間演出がされていることがあるけど、どう思いますか?」
「今回の舞台でそういう演出ができないかっていうこと? そういうのって監督の富士山先生に聞きに行ったほうが早いんじゃない~?」
「富士山先生をいきなり尋ねても忙しそうだし、まずウォルターさん個人の意見を聞きたくて。香りは得手不得手があるし、私は大丈夫だけれど、たとえばウォルターさんだったら観劇の邪魔になるって感じるのか、知りたいんです」
「うーん、最近映画館とかでもそういうのあるよね。強すぎる香りじゃなければ僕は大丈夫だし、面白いとも思うけれど、ああいう機材って借りるにしても結構高いんじゃない?」
「それ、調べたんです」
柚春は前のめりにパンフレットを取り出す。
「装置自体は大がかりでもなくて、消臭機能もついていてシーン切り替えにも対応できるんです。ただ座席の配置や換気設備なんかで上手くいかないこともあるし、使うならここぞというシーンに絞った方が良いかな、とは思うんですけど」
なるほど、とパンフレットを見たウォルターは、感心したように目を細めて柚春を見る。
「やってみたいんだ?」
「はい。台詞は即興でも舞台は決まっているわけだから、香りも用意できるんじゃないかと思って」
花畑とか海とか想像しやすい場所、宇宙とか想像もできない空間、二人の切羽詰まった様子や希望に満ちた様子など、イメージを膨らませるお手伝いができるのではないか、と柚春は考えたのだ。
「香りは記憶と繋がっている。近い香りの出来事を思い出して楽しくも悲しくも見える。そのシーンに合った香りを演出すれば、観た人も演じた人もきっと、この舞台を覚えていてくれると思うんだ」
アクセサリーにしてアロマオイルを持ち歩くほど香りが好きな柚春らしい発想だと、ウォルターは内心で舌を巻く。アイデアにも、それを実現するために調べてきた行動力にも。
「僕はいいと思ったよぉ。ただ、予算のこととかもあるだろうから富士山先生に相談してみようか~。僕も一緒についてってあげるから、プレゼン、頑張ってごらん」
柚春の提案を、富士山先生は膝を叩いて快諾した。
新しいことへ挑戦は大歓迎という方針だったし、学科こそ違えども生徒がここまで熱意あるプレゼンをしてきたなら、是非叶えたいと教師心が擽られもしたからだ。
こうして柚春は裏方として、香りの演出を担当することとなった。
「装置が何台かあって、香りを変えたりしなきゃいけないから……ひとりじゃ無理なの。ウォルターさん、もちろん手伝ってくれますよね? 舞台に立たない時間だけでいいから」
「ま、乗りかかった舟だからねぇ」
役者やスタッフが慌ただしく出入りする舞台裏で、柚春はウォルターとともに準備をする。
幕と幕の間のひととき、ふと気づくと、二人きりになっていた。
(あ、なんか足りない小道具買い出しに行くって言ってたっけ……ほかの人はカキワリの準備かな)
フジコ先生は舞台の上。ぶっつけ本番のところもあって、とにかく裏方は大わらわなのだ。
けれど今、ほんの僅かな時間だろうけれど、大道具の陰で二人きり。
「ウォルターさん」
「ん?」
「すこしだけ、役の真似事をしてもいいですか」
「どうしたの急に」
不思議そうにするウォルターの正面に立ち、柚春は一息、深呼吸をする。
「ハートのないブリキの木こりは人間とは結ばれないと距離をとる」
「……それ、ロミジュリじゃなくて、オズだよねぇ」
口元に拳をあて、すこし困ったような笑みを浮かべるウォルター。
そうだよ、と、心の中で答え、柚春はセリフを続ける。
「でも少女は教えてあげるんだ」
「教えて、なにを?」
ウォルターが芝居に乗ってきた。柚春は答える。
「どうか動かし色づけるのを恐れないで、あなたにもちゃんとハートがあるよ」
香るのは、柚春が今日身に着けてきたアロマ。レモンとアジョワン。
「だからこの手を離さないで、一緒にいよう?」
慌ただしい舞台裏、すぐにスタッフが戻ってきて、手を重ね合っていたのはわずかな時間だ。
柚春も作業に戻らねばならなかった。
けれどウォルターはしばらくの間、じっと自分の手を見つめていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
18人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年12月18日
参加申し込みの期限
2022年12月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年12月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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