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ピョンっ!と跳ねて、新春☆初夢フェア2023! ~鷹編~
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ハードスケジュールをこなした
月原 想花
は欠伸を噛みしめる。
午前中から苦手な体育はあるし、昼休みには生徒会の所用で呼ばれて、迎えた午後には眠らせるための音波でも出ていそうな美声の朗読を聞かされた。なんとか歯を食いしばって感想文は書き終えたけど、ちゃんと物語の感想を書いていたのか、ちょっと自信が無い。
まっすぐ帰って惰眠を貪る決心をしてHRをやり過ごし、校舎の裏手にある猫鳴館へ帰ろうと立ち上がって、ふと何の気なしに黒板を見た。特別な告知が改めて書かれたわけでもないし、日直でもない。ぼんやりと日付を見て、あっと声を上げる。
(返却期限……!)
昼休みに呼び出されて、すっかり忘れていた。今日は図書室に行かなければならないんだ。
本は忘れず鞄に入れている、あとは返却するだけだが、どうせ寄るなら新しい本も借りたい。少し眠いが、お勧めのコーナーを覗いて見るくらいならなんとかなるだろう。
――と思って立ち寄って、気になる詩集を手にとって。気付けば冒険ファンタジーもいくつか手に取って、窓辺の席で読み始めていた。
あれだけ重かった瞼も、返却されるのを待っていた本を前にするとぱっちりと見開く物なのだなと、そう思っていたのだけれど。
冷たい風は防いで、ぽかぽかの陽気だけ差し込む窓の前。程よく疲れた身体はやっぱり睡魔に勝てなくて。
(少し、だけ……)
うとうとと本に突っ伏すように倒れた想花は、クスクスと嘲笑う声に薄目を開ける。
もしかして、変な顔をしているだろうか。まさか、図書室の本に涎でも!?
心配になって勢い良く顔を上げれば、赤い絨毯が敷かれた階段の上でふんぞり返るイケメンがいた。
「なんだ、不服があるなら申してみよ!」
「えっ」
イケメンの隣にはこちらを見下ろしてにんまりする悪女のような美少女がいて、なんだかよくわからないけれど不利だということは十分に伝わった。
周囲に多くいるドレスアップした集団も、遠巻きに笑っているだけで助け船など期待できない。このシチュエーションは、恐らく――断罪シーンだ。
(にしたって、悪役令嬢に転生でも追放で断罪回避とか、小さい頃からやり直してフラグ折りまくるとか)
なんだってこんなシーンに突然飛ばされたのだろう。もう少しだけでいいから巻き戻せないだろうか。
まあ聞き直したとて、晒し者にされて不服申し立てなどできるわけもないのだけど。
「……ありません」
すごすごと俯いて気付いたが、華々しい場に不釣り合いなほど真っ黒な、ドレスとも言い難いワンピースを着ていた。下働きが着る物より上質そうではあるが、これでは自分の役どころはわからない。
(どうせなら、もっと……)
広い世界を見て回る冒険をしてみたかったな。知らない文字を解読して、まだ見ぬ本に触れて。たくさんの生き物に出逢って、時に魔物に追いかけられて、仲間と呼べる人に背中を預けて――。
「では、これより――」
高らかにイケメンが想花の処遇を述べようとしたとき、何かがガラスを突き破ってきた。目の前の床には、モノトーンの薔薇が凜々しく刺さっている。
周囲の動揺の声など気にせず、想花は薔薇に手を伸ばした。触れた瞬間、それは小さなナイフへと変貌する。
(ううん、このままじゃ……逃げてるのと一緒だ!)
丸めた背を正し、深呼吸をひとつ。ひと思いにナイフでスカートを切り裂くと、そのスリットから一重の赤い椿がいくつも咲き誇った。暗く地味だったドレスは華々しい色を纏い、袖や胸元にも刺繍が施されていく。短い髪にも煌めきが走り髪飾りが添えられ、意思を持った瞳をより強く見せるラインが目元にも引かれる。
豪奢に膨らんだ裾でもなければ、若々しい明るい色でもないけれど、流行で個性を失った誰にも負けない美しさがあった。
(誰かと比べられることには慣れてる……でも)
逃げるように寝子島に来て、それを最後にしようと思った。これが夢でも異世界転移でも、変わらない。
「例え劣っていても、それを恥じない……ぼくであることに、ぼくは逃げない!」
想花の強い意志を受け取ったナイフが輝きを増し、魔方陣が広がる。それを押し広げるようにナイフを掲げると、光のカーテンが部屋中を包み、イケメンの傍に居た美少女が大きな魔物の姿へと変わっていった。
「よくやった、ソウカ!」
「奴の術さえ抜ければ、こっちのものよ」
近衛や給仕に紛れていた仲間たちが応援に駆けつける。
ひとりじゃない。理不尽なことには一緒に怒ってくれる、迷う時には我に返らせてくれる仲間がいる。
(ぼくを、必要としてくれるんだ)
じんわりと心が温かくなって、つい顔を綻ばせてしまう想花は、視線を感じて割れた窓を見やる。そこには誰もいない、けれど確かにこのナイフになった薔薇は。
「……ありがとう」
今度は、君のピンチに駆けつけられるくらい、強くなりたい――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月02日
参加申し込みの期限
2023年01月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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