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- 00月00日生 00歳
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ピョンっ！と跳ねて、新春☆初夢フェア２０２３！ ～鷹編～
どこか民族衣装を思わせるエプロンドレスのリボンを、きゅっと結ぶ。
家であれば「お嬢さまがそんなこと！」なんて小言のひとつも飛んでいたかもしれないが、学校では生徒たちが主体になって動くのが当たり前だ。
労働着が元になっているデザインは動きやすいし、カラーバリエーションも個々に違う豊富さ。それに器用な子は刺繍なんかも施して、より個性的な衣服を作り上げているのだとか。
「負けてられないねっ！」
ぎゅうっとペガサスのぬいぐるみを抱きしめる天馬 ひびきは、最後の仕上げにとヘアピンを取り出した。大切な友だちであるはやぶさとお揃いの、ちょっとしたこだわりである。
今日は体育祭のちょっと前。委員決めも行って準備が進んでいなければならないとき。なのに、残暑が厳しすぎて、夏休みが明けたというのにバテバテな人も多かった。
「よーし、みんなで残暑を吹き飛ばしちゃうよ～っ！」
暑気払いならぬ、残暑払い。オクトーバーフェストのように冷たい飲み物と美味しい食べ物、それからちょっと楽しいミニゲームも用意して、気分は文化祭にも近い。
ひびきが担当するのは、もちろん得意分野の飲食関係だ。
「野球部の特性スポーツドリンクをどうぞ！ 冷たい物が苦手なら塩飴もあるよっ」
じわりじわりと汗をかく季節に必要な水分とミネラルの補給。いつもなら運動量に合わせたりして濃度も調節するけれど、今日は大勢の人に配るので飲みやすさを第一に万人向けへ調節。それから、間食も身体作りのためにとプロテインを用いた物ではなくて、舌触りの良いフルーツ寒天を凍らせて、持ち運びしやすい溶けないシャーベットとして用意した。
いくら残暑払いとはいえ、冷たい物ばかりでは身体を内側から冷やしすぎてしまう。苦手な人がいることも考え、常温でも美味しくリフレッシュできるものも、いくつか用意し準備万端。
運動部の選手たちはクーラーボックスを抱えて売り歩き、マネージャーたちは部室棟の前に張り出した簡易テントと調理室を行ったり来たりしながら準備している。用意した物も、部活動によって様々のようだ。
（あとで交換できないかな）
他の部が用意している食べ物も気になって、交換用に残しておこうとお菓子を取り分けていると、ひびきのスマホが鳴り響く。まだつまみ食いをしていたわけでもないのに、イタズラがバレた時のようにびくりと肩を跳ねさせた。
「はい、ひびきだよー！ ……え、注文？ シャーベットが10個で、ドリンクが……わかった！」
追加のドリンクを作って、シャーベットは……さっき作った物は寒天の粗熱が取れている。冷凍庫で冷えている物と交換できそうだ。
「ねぇはやぶさ……私の分は残ると思う？」
喜んで貰えるのは嬉しいけれど、こうも暑いと自分だって涼をとりたい。調理室で冷凍庫を開けて、ひんやりした風を少しばかり堪能し、慌てて持ってきた物と取りに来た物を入れ替える。
「注文の数には足りるでしょ、余った分はまた持って行っちゃうだろうし……」
余分はあるけど無いに等しい。でも、今のところはあるわけで。
再びテントに戻りながら、ひびきは思案する。帰るまでの我慢か、ちょっと型崩れをもらってしまおうか。
このまま繁盛してしまえば、休憩だってとれるかどうか。
（むむ……）
はやぶさと見つめ合って答えを求めるけれど、決して悪魔の囁きも天使のお小言も言わず、はやぶさはきゅるんとした瞳でひびきの意思を尊重するかのように見守っている。
「ん～～～～～……決めたっ！」
今日は野球部のマネージャーとして参加しているから、体育祭の準備を頑張るみんなをサポートする側を頑張りたい。気持ち新たにテントへと駆けていくひびきは、そこに集合した野球部員たちをみて目を瞬かせる。
「来たな。それじゃあ、始めるか！」
１年生は校舎３周のタイムを競い上位３名が、２年生は腕立て伏せの回数が多い上位３名が。そして３年生は先ほどの売り上げを計算し、多いチームの３名がシャーベットを食べられる権利を持つ。
先ほどの注文は、この余興兼中休みのためのものだったのだ。
「にょ？ でも確か10個だったよね、学年３つずつじゃ余っちゃうよ」
「それはマネージャー枠だから、じゃんけんでもして奪い合ってくれ」
選手だけが野球部ではない。そんな当たり前のことが、なんだか嬉しくなって。ひびきははやぶさを強く抱きしめ、部活棟中に聞こえる声で呼びかけた。
「野球部～っ！ 選手もマネージャーも、テント前に集合だよ!!」
誰が美味しく食べても恨みっこなし。野球部の残暑払いは、熱く燃え上がった。
家であれば「お嬢さまがそんなこと！」なんて小言のひとつも飛んでいたかもしれないが、学校では生徒たちが主体になって動くのが当たり前だ。
労働着が元になっているデザインは動きやすいし、カラーバリエーションも個々に違う豊富さ。それに器用な子は刺繍なんかも施して、より個性的な衣服を作り上げているのだとか。
「負けてられないねっ！」
ぎゅうっとペガサスのぬいぐるみを抱きしめる天馬 ひびきは、最後の仕上げにとヘアピンを取り出した。大切な友だちであるはやぶさとお揃いの、ちょっとしたこだわりである。
今日は体育祭のちょっと前。委員決めも行って準備が進んでいなければならないとき。なのに、残暑が厳しすぎて、夏休みが明けたというのにバテバテな人も多かった。
「よーし、みんなで残暑を吹き飛ばしちゃうよ～っ！」
暑気払いならぬ、残暑払い。オクトーバーフェストのように冷たい飲み物と美味しい食べ物、それからちょっと楽しいミニゲームも用意して、気分は文化祭にも近い。
ひびきが担当するのは、もちろん得意分野の飲食関係だ。
「野球部の特性スポーツドリンクをどうぞ！ 冷たい物が苦手なら塩飴もあるよっ」
じわりじわりと汗をかく季節に必要な水分とミネラルの補給。いつもなら運動量に合わせたりして濃度も調節するけれど、今日は大勢の人に配るので飲みやすさを第一に万人向けへ調節。それから、間食も身体作りのためにとプロテインを用いた物ではなくて、舌触りの良いフルーツ寒天を凍らせて、持ち運びしやすい溶けないシャーベットとして用意した。
いくら残暑払いとはいえ、冷たい物ばかりでは身体を内側から冷やしすぎてしまう。苦手な人がいることも考え、常温でも美味しくリフレッシュできるものも、いくつか用意し準備万端。
運動部の選手たちはクーラーボックスを抱えて売り歩き、マネージャーたちは部室棟の前に張り出した簡易テントと調理室を行ったり来たりしながら準備している。用意した物も、部活動によって様々のようだ。
（あとで交換できないかな）
他の部が用意している食べ物も気になって、交換用に残しておこうとお菓子を取り分けていると、ひびきのスマホが鳴り響く。まだつまみ食いをしていたわけでもないのに、イタズラがバレた時のようにびくりと肩を跳ねさせた。
「はい、ひびきだよー！ ……え、注文？ シャーベットが10個で、ドリンクが……わかった！」
追加のドリンクを作って、シャーベットは……さっき作った物は寒天の粗熱が取れている。冷凍庫で冷えている物と交換できそうだ。
「ねぇはやぶさ……私の分は残ると思う？」
喜んで貰えるのは嬉しいけれど、こうも暑いと自分だって涼をとりたい。調理室で冷凍庫を開けて、ひんやりした風を少しばかり堪能し、慌てて持ってきた物と取りに来た物を入れ替える。
「注文の数には足りるでしょ、余った分はまた持って行っちゃうだろうし……」
余分はあるけど無いに等しい。でも、今のところはあるわけで。
再びテントに戻りながら、ひびきは思案する。帰るまでの我慢か、ちょっと型崩れをもらってしまおうか。
このまま繁盛してしまえば、休憩だってとれるかどうか。
（むむ……）
はやぶさと見つめ合って答えを求めるけれど、決して悪魔の囁きも天使のお小言も言わず、はやぶさはきゅるんとした瞳でひびきの意思を尊重するかのように見守っている。
「ん～～～～～……決めたっ！」
今日は野球部のマネージャーとして参加しているから、体育祭の準備を頑張るみんなをサポートする側を頑張りたい。気持ち新たにテントへと駆けていくひびきは、そこに集合した野球部員たちをみて目を瞬かせる。
「来たな。それじゃあ、始めるか！」
１年生は校舎３周のタイムを競い上位３名が、２年生は腕立て伏せの回数が多い上位３名が。そして３年生は先ほどの売り上げを計算し、多いチームの３名がシャーベットを食べられる権利を持つ。
先ほどの注文は、この余興兼中休みのためのものだったのだ。
「にょ？ でも確か10個だったよね、学年３つずつじゃ余っちゃうよ」
「それはマネージャー枠だから、じゃんけんでもして奪い合ってくれ」
選手だけが野球部ではない。そんな当たり前のことが、なんだか嬉しくなって。ひびきははやぶさを強く抱きしめ、部活棟中に聞こえる声で呼びかけた。
「野球部～っ！ 選手もマネージャーも、テント前に集合だよ!!」
誰が美味しく食べても恨みっこなし。野球部の残暑払いは、熱く燃え上がった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2023年01月02日
- 参加申し込みの期限
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- 2023年01月09日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2023年01月09日 11時00分
