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幽霊だって恋をしたいッ!
ミニシアター【Lumière】
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『もう十分かな』
八神 修
と
霧生 深雪
で散々遊び倒した幽霊(本体)はそれなりに満足していた。
もうひとりの自分は鬱憤を晴らすために邪魔者にお仕置きをしていて、自分は想像していたラブラブというものをまがいなりにも体験できたから。
『欲を言えば、映画館でデートして、ポップコーンを一緒に食べて、手がぶつかって、恥ずかしくなって、でもそれがたまらなく嬉しくて……』
唇が小刻みに震えた。
『そんな、恋がしたかった……』
日をまたいでも雨は振り続けている。
幽霊はひとりで歩いていた。彼女は眠らない。眠れない。
『あ……』
無意識のうちに映画館の前に来ていた。
もう閉店している小さなシアター。
『これが最後だから……』
誰かに言い訳をしながら、幽霊は中に入っていった。
「ふぅ」
ひとりで晩酌をしていた
鳳翔 皐月
。
その隣に幽霊が腰掛けていることなど露とも知らずスコッチをグイと煽った。
『あなたもひとりなの?』
鳳翔はぼんやりと空を眺めている。
『ひとりは淋しいわね』
(明日の上映作品はなににしようか)と鳳翔は頭を悩ませていた。
『ねぇ、一緒になろう?』
そう言って幽霊は鳳翔の中に溶け込んだ。
(なんだか気分が悪くなってきた……飲みすぎたか、)
ぐにゃりと歪んだ視界。鳳翔は酒を飲む手を止めた。
『そうね、ゆっくりベッドで眠りましょう』
幽霊は優しく鳳翔に語りかけ、ベッドに向かわせた。
(ん? 体が勝手に動いてないか? 胸も重たいような……)
鳳翔の働こうとしない脳の隅にそんな疑問が浮かんだ。
けれど『そんなこと気にしなくていいのよ』と幽霊がささやくと、(そうだな、どうでもいいな)と鳳翔は思考することをやめた。
『これは夢』
(これは夢)
『幸せな夢』
(幸せな夢)
『夢ならなにをしてもいいからね』
(夢ならなにしてもいいな)
そういえばこの間、銀行強盗をする夢を見たな。
鳳翔はゆるやかに微笑んだ。
そのとき、幽霊は表が騒がしいことに気がついた。
少し思案してから様子を見に足を向ける。
「よぉ皐月。なんか上映してくれよ」
そこにはべろんべろんに酔っ払った
神無月 文貴
がいた。
「うちは九時半で閉店なんだよ」
鳳翔の意識がクリアになって、つんけんとした声を放った。
「……でもまあ、良いか。入ってけ」
が、鳳翔はなんだかんだ言って神無月を招き入れた。
「とりあえず恋愛映画でも流すぞ」
鳳翔が映画の準備を終えて神無月の隣に座った。
ポップコーンもない。甘酸っぱい雰囲気もない。幽霊だけを見てくれる男もいない。
けれど、ふたりきりの映画館。
幽霊が望んでいたシチュエーションに限りなく近い状態だ。
(なんか眠いし変な感じもすっけど……夢だからだよな?)
鳳翔がくたりと神無月に体を預ける。
「どうした? 突然しなだれかかってきて」
神無月は普段甘えるようなことがない鳳翔のこの行動に驚いているようだ。
(って、あれ……なんか意識が遠のいて――)
しかしそれは別段驚くことではない。
『ごめんね』
幽霊は完全に鳳翔の意識を奪い去ったのだから。
「おい?」
少し焦りながら神無月は鳳翔の肩をゆすった。彼には鳳翔がぐったりとして意識がないように見えた。
「なにがだ……?」
弱々しくだが鳳翔の返事があって、神無月はホッとする。
「なんだ、起きてるのか」
しばらく神無月は鳳翔を見つめる。その間、鳳翔は薄い唇をほんの少しだけ開いて、神無月から目を逸らさずにいた。
「ああ、そうか」と合点がいったというようにつぶやき、「鈍感だな俺も てめえの気持ちに気付かねーで」神無月は鳳翔の頬に手を添える。
「ひっぱたくんなら今のうちだぜ」
神無月は鳳翔が小さく首を横に振るのを見届けると、唇に噛み付いた。
「っ……ぁ……」
鳳翔は息を吸おうと喘ぐが、神無月は微塵も容赦をしない。
激しく。角度を変えて、何度も唇を求めた。
「素直すぎて拍子抜けだが……しおらしいのもたまにゃいい」
唇を離すとツーと糸が引く。
「ベッド、行くぞ」
言い放つと返事を聞く前に、神無月は鳳翔を抱きかかえた。
「映画館でいちゃつくのはマナー違反だろ?
規則を守んなきゃ追いだされちまうからな」
にやりと笑う神無月を見て、鳳翔はぷいと顔を背ける。
(本当に随分としおらしいな……)
神無月は疑問に思ったが、気が変わったら勿体ないからという理由で深くは突っ込まないでおいた。
鳳翔の生活スペースに入ると「で、シャワーはどっちが先だ?」神無月は歯に衣着せずに問いかける。
鳳翔が絶句しているので、「なんなら一緒に入るか?」とからかってみる。
「ば、か!」
顔を真っ赤にして鳳翔は神無月の腕の中で暴れだす。
「冗談だ」
神無月は痛くないように鳳翔をベッドに寝かしてから、「ストリップは後の楽しみにとっとく」と耳元でささやいて風呂に向かった。
『このまま、し、しちゃうのかしら……』
神無月の背を見送って、幽霊は自分の――鳳翔の体を抱きしめた。
薄汚れた白衣よりもずっと真っ白で透き通った肌。
細く長い四肢。
柔らかく血のかよった肉。
自分が入ったことによって大きくなった胸。
女として十分すぎる肉体だ。
そして、いまから行われようとしているそれは、自分が望んだもの。
自分が死んでも、なお、欲したもの。
ゴクリと唾を飲んだ。
『ついに、ね』
白衣は脱がずに、中のシャツのボタンをひとつ、外した。
「皐月も入るか?」
シャワーを済ませ、ガウン一枚で神無月は鳳翔のもとに。
「私はいいぜ……」
「そうか――酒もらうぜ」
神無月はウイスキーのボトルを開けて、グラスに注ぎ、褐色の液体をゆっくりゆっくりと味わう。
その間、鳳翔はベッドから動かない。
ゴクリゴクリと喉が鳴るたびに身を硬くしていくことだけが見て取れた。
グラスが空になる。
「さて 極妻になる覚悟は決まったかい?」
神無月はベッドに腰掛け、鳳翔に尋ねた。
返事はない。
ただ、シャツのボタンを外したことに気がついて、それを返事とした。
「……ぁ」
「今まで気付かなかったが、案外乳が大きいな」
ぎしりと軋むのも構わず、神無月は鳳翔に覆いかぶさる。
「大きいのは嫌いか?」
鳳翔はいまにも泣き出しそうに、笑う。
神無月は目を見開いた。
「てめえ誰だ?」
彼自身も驚く程、低い声で問う。
「わ、私は……」
「惚れた女の中身がすり替わってるのに気付かねえ男の目は節穴だ」
指先に力を入れると女は震えだした。
(こんなになるまで気がつかなかったのは不覚としか言えねぇな)
ため息をついてから、神無月は女の上からどいた。
「俺が抱きたいのは皐月であっててめえじゃねえ。チェンジだチェンジ」
女に背を向けて言いながら、(ああ、期待した俺が馬鹿だった)と神無月は自己嫌悪に陥る。
考えてみれば、いや考えなくても鳳翔がこんなふうに誘うなんて、おかしいことだらけだ。
バスタオルで髪の毛を拭き、いそいそと服を着ていく。
(カッコわりぃな俺)
神無月が舌打ちをしてちらりと振り返ると、「うわぁぁああああん」突然鳳翔の姿のまま女は泣き出してしまった。
「わ、わたしは、ただ、ただ……!」
無我夢中で泣きじゃくる女。
「畜生、わかったよ!」
神無月は鳳翔が泣いているように見えて、少しだけ可愛く思える自分が嫌になった。
「てめぇはなんだ? なんで皐月の姿なんだ?」
ポンポンと頭を撫でながら話を聞いてやる。
「わ、わたし、恋もしたことないのに、死んじゃって、」
「なんだ、てめぇ幽霊なのか?」
「ご、ごめんなさい」
「だー! 謝ってほしいわけじゃねぇから!」
ワシワシと頭を撫で回す。
「ただ恋愛をしてみたかっただけなの!」
(なんてはた迷惑な……)
神無月は頭をかいた。
「ただ、ちょっとだけでいいから、愛されてみたかったの……」
神無月は女を抱き寄せ、深く、深く口付けた。
「悪ぃがこれで我慢してくれ」
「……じゅーぶんだわ」
女はまた泣きそうな顔で笑う。
「そうか、満足したんならとっとと成仏しな」
その顔を見るのが嫌で神無月は顔をそらした。
「ありがとう……」
なので、このとき女がどんな顔をしていたか彼は知らない。
「次はいい恋しろよ」
「最後に名前、呼んでくれる?」
少し悩んでから「ああ」と答えた。
「――」
女は神無月に触れるだけのキスをした。
『ありがとう』
一瞬そう聞こえたような気がする。そして、傾く鳳翔の体を抱きかかえ、「おかえり」額にキスを落とした。
倒れてすぐに鳳翔はパチリと目を開けた。
「――お、おい、なんで文貴がここにいるんだ?」
「なに言ってるんだ? 皐月が俺を誘ったんだろ」
今度こそと神無月は鳳翔に迫る。
「というか、待て待て。あれは夢だろ? 夢だよな? 夢だって言ってくれ!」
鳳翔の悲鳴がふたりしかいない部屋に木霊した。
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担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月07日
参加申し込みの期限
2013年11月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月14日 11時00分
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