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「うわぁ……!」
寝子島街道から大橋を通り、東の方へ。
そのまま海岸沿いを、ロイヤルブルーのスポーツカーは走っていく。すぐに寝子島の展望台がポツリと頭が飛び出たキャンドルのようになっていくのが見えて、柚春は助手席で流れゆく景色を楽しんでいた。
海なんて寝子島でもちょっと行けば見られるけれど、いつも過ごす島があんなに小さくなると、海がより広大でそれを染め上げる夕陽が眩しく感じる。
「このまま車の中も窮屈でしょ、どこか停めて浜辺に降りようか」
助手席で十分に楽しんでいる様子をミラー越しに見ながら、ウォルターは近くの駐車場へとハンドルを切る。
サンセットを望める七里ヶ浜の駐車場はチラホラと車が停まっているけれど、決して見通しが悪いほど混み合っているわけでもない。サクッと停めてしまおうと、ウォルターはシフトレバーに手をかけた。
ミラー越しに周囲を確認する仕草が、いつもは見られない上目使いになってて可愛いな、なんて柚春がニコニコしていたとき。
「あああの、ウォルターさん!?」
「んー? 待って、あとで聞くから」
助手席のシートに手をかけて、ウォルターはぐっと顔を寄せてくる。
何気ない、いつもする通りに車を停めているだけの仕草なんだろうけど。
「モニターあるよね? 後ろ見えるやつ!」
「どうも感覚が違うんだよねぇ、実際見ないと落ち着かないっていうか」
ウォルターが手を回しているのは助手席のシートであって柚春の肩ではないのだが、如何せん運転席と助手席の間を覗き込む彼の顔が近い。っていうか、彼が無防備に近づき過ぎだと思う。
(まあでもウォルターさんだし、きっと駐車も上手で……)
「チッ、1回じゃ無理だったかぁ」
悔しそうに小さく舌打ちをして、ハンドルを切り直し少し前進。再びシートに手をかけるように身を寄せるウォルターに、柚春は必死に頭をヘッドレストに押しつけた。
(こういうとき、どこを見てたらいいの? モニター? 景色?)
だって、彼はとても真剣な顔をしていて、ああでもちょっと1回で出来なかったのが悔しいのかな。自分の肩に回されているかのような腕の距離も相まって、何かから守ってくれてるような気さえする。
「よっし、ごめんお待たせ――」
そして狙い通りの場所に停められたのか、得意げな顔をするのはなんだか少年のようで見惚れてしまう。
「……えっ、終わっ!? いや、えっと、お疲れ様です!」
ずっと見ていたことに気付かれただろうか。ドキドキと忙しない鼓動が聞こえただろうか。
ちょっとだけぽかんとした顔をして、ウォルターは離れる前にぐいっと助手席のシートを抱き寄せる。
「ねぇ知ってる? 車の扱いって、女性の扱いの癖が出るらしいよぉ」
そっと耳に唇を寄せて、悪戯に笑う声が聞こえた。
例えばドアを荒っぽく閉めないとか、運転中によそ見をしないとか。外のデザインに一目惚れで選ぶのか中もじっくり検討するのかなんて言い出したら、キリが無いくらいにそっくりなんだとか。
(じゃあ、ウォルターさんの恋人になったら)
こんなに優しく、大切に扱ってくれるだろうか。
内装やエンジン周りにどれほど凝っているかわからないけれど、自分磨きを頑張って、それから。
思案している間に助手席のドアを開けられて、手を取り隣に立つ。
「もうすっかり秋も深まったねぇ」
海風が少し肌寒くて、これなら車の中からのんびり見た方が良かっただろうか。
特に、おあつらえ向きなこの時間帯の海岸など、仲睦まじい恋人たちしかいなくて……離れて歩いていれば逆に悪目立ちしてしまうため、すぐ離すつもりだった手は繋いだままだ。
「……みんなみたいに、僕たちもデートに見えるかな?」
「デートじゃなかったの?」
あまりに照れくさそうに笑うから、つい笑ってそう返していた。
前に言ったことがある。外でいくら会ったって、生徒の心配をする先生でしかないと。明確に約束をして、特別な想いがあって時間を取ってるわけではないと。
踏み込んではいけないよと、線引きをするように。特別だと思って熱をあげてはならないと、遠ざけるように。
「今は僕から誘って、柚春とドライブしながらここまで来たんだけどねぇ」
偶然じゃなくて、先生の顔じゃ無い時間。その証である呼び名と指先に込められた力が嬉しくて、柚春は瞳を輝かせる。
「じゃあデートだ」
「そんなに他人の目が気になるかい?」
周りから見たら、どう見えるだろう。制服を着ていないけれど幼さの残る少女は、若く見えるほうだとはいえパートナーに見えるだろうか。兄妹か、親子だってありえなくはない。
「他の人と同じようにデートに見えてたら、僕が色眼鏡で見てないってことかなって」
柚春にしてみれば、好きな人と手を取り合い歩くなんてデートだ。彼が意地悪にも楽しそうに笑えば、それだけれ幸せな気持ちに包まれる。
同じくらいに線引きが不安で、勘違いしてはならないと抑え込む気持ちもあった。
だから、どちらで見れば正しいのかはわからず、つい他人の目に頼りそうになってしまうのだ。
「……僕は、君から見てどんな顔をしていた?」
「難しいな。ウォルターさんは嬉しいときも困ったときも、笑ってみせるから」
でも、今この瞬間だけを言うなら。
「大人のずるい顔じゃなくて、僕はすき」
素直にそう告げる柚春ははにかんで、優しく笑う。
だから、取り繕うのも馬鹿らしくなったのかもしれない。それでも穏やかな今が悪くないと思えて、ウォルターも微笑み返した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年11月24日
参加申し込みの期限
2022年12月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年12月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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