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No Rain, No Rainbow
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雨の中を歩くから、薄着をしてきたつもりはなかったけれど。
しとしとと降り続ける秋の雨は、蒸し暑さよりも肌寒さを連れてきた。傘でカバーしきれなかったスカートの裾も、雨水を含んで少し重たくなってきたし、それがまとわりつく太もも辺りはひんやりしている。
茶屋で暖をとって、猫と触れあったから余計に温もりが恋しいのだろうか。それとも、傘がぶつかり合わないように離れて歩くのが、物寂しいのだろうか。
いつもなら、もう少し。肩を並べて歩ける気がするし、手だって繋げるときもあるくらいには近くてドキドキするのに。
(傘って、こんなに大きかったかな)
今日は朝から雨だから、折りたたみのように小さな傘ではないし、男性用の傘は多少ワイドサイズなのだろうか。珪の肩をすっぽり覆っても余裕のある大きさに、近寄れない境界線をちょっぴり感じてしまう。
でも、傘が大きいということは――。
「ちょっと肌寒くなってきましたね」
「そうだね、山だし雨だし……やっと秋って感じもするけれど」
まだ紅葉などほど遠い緑を眺めるように珪が足を止めたから、綾花は迷わず傘を閉じた。珪と同じ1本の傘に入ってしまえば、いつものお出かけより近い……手まで繋ぐには照れてしまう、何かを思い出すような近さに顔がある距離だ。急接近でドキドキする鼓動を、綾花は悪戯っぽく笑って誤魔化した。
「こうしてると少し温かいですよ」
「本当に? 反対側は雨に濡れてない?」
そう言って珪が自分が濡れるのを顧みず傘を差し出そうとするから、綾花は慌てて傘を押し戻す。
お互いに濡れてる濡れてないと言って傘を譲り合っていたら、2人とも仲良く外側の肩口がしっとりと濡れ始めてしまった。
「……綾辻さんって、意外と頑ななところがある?」
「それは、珪先生もですよ?」
「うん、まあ……言い返せないかな」
ふっと和らげた顔が、傘を持っているだなんて思えないくらい――雨の中に立っている珪だとは思わない笑みをしていて、綾花は心臓が飛び出ないようにぎゅっと胸を押さえた。
少しは、雨の日も楽しいと思ってくれているだろうかと、笑い返す。
「相合傘も雨の楽しみの一つです!」
「みたいだね。こんなことをするのは、恋人同士か傘を忘れた人だと思ってたけど……」
そのどちらでもない綾花を見て、珪は言葉を止める。
ただの生徒であったなら、遊んでないで自分の傘を使おうと、やんわり注意したはずだ。
そうじゃないからこその遠慮と気遣いがあって、押し問答をしながら濡れてしまうのも、悪くないと思ってしまった。
「綾辻さんは、楽しいことをたくさん知ってるね?」
関係に明確な呼び名をつけるとすれば、『生徒』となってしまう。けれどそれに引っかかりを覚えてもいるのも、嘘ではない。
今の肩書きがそうさせるのか、自覚する勇気がないからなのかは……まだ答えが出ていないけれど。
「……私は、好きですから」
傘から手を伸ばし、手のひらで雨を遊ばせる綾花が何を含んでそう言ったのかは、考えないようにした。
お月見の時も今も、そうとも受け取れる言い回しをしていることには気づいているけれど、明確にされてない今は猶予が与えられていると思っている。
「僕も、好きになれるかな」
同じように手のひらで雨を遊ばせて、何をとは告げずに繰り返す。
素直すぎるところのある綾花は、自分のことを前向きに考えているのかと期待するのかもしれない。曖昧にかわすのに焦れて、真正面から気持ちを告げてくるかもしれない。
(……ずるいよね)
わかっている。それでも、この関係を壊したくなかった。
進めもしないのに止めたくも無いなど、身勝手だとわかっているけれど。
曖昧な言葉で曖昧な関係を続けることを、選んでしまう。
「好きになってほしいって、お願いする物じゃないですけど……そうなったらいいなって思います!」
変わらず『何が』とは口にせず、満面の笑顔を見せる綾花が、意図した優しさを見せているのか控えめなだけかは、わからない。
今は、ただ。
微笑み返すばかりに呆れないで、このままと――願ってしまう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年09月09日
参加申し込みの期限
2022年09月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年09月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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