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◆9月19日、姉妹で過ごす休日に。
さてその日、
仙藤 蒼
と
仙藤 紫
の姉妹が『somnium』を訪れたのは、ちょうど昼下がりの事だった。
「お久しぶりです」
「こんにちはー、お久しぶりですー」
姉の紫が軽く頭を下げる横で、蒼もまた同じような挨拶をする。前に来たのはいつだったかな、と思い返せば春先にやっていたストロベリーフェアが最後の記憶なのだから、かれこれ半年近くも前の話だ。
ゆえに随分と久しぶりだと考える蒼の横に立つ、紫も実のところ久しぶり度合いでは負けていない。夏休みの間中もそれなりに忙しかったし、そうこうしているうちに大学の後期授業が始まってしまったら、またそれなり忙しく。
ようやく少しばかりの余裕が出来て、久しぶりに『somnium』に行こうかしらと呟いた姉の言葉を、妹は聞き逃さなかった。なら一緒に行くと手を挙げた蒼に、ならついでに買い物もしていきましょうかとシーサイドタウン駅前でランチを食べ、色々と見て回ってから、こうしてやって来たのである。
そんな姉妹に、レジを兼ねた冷蔵ケースの前に立っていた伊都子さんが、いらっしゃい、とにっこりした。
「お2人とも、お元気そうで良かったわ」
「じゃあ、あたしは帰るわ。伊都子さん、またね」
「えぇ、わざわざ来て下すってありがとうね。またいつでもいらして頂戴」
伊都子さんの前に立っていた、同年代らしき女性がそう言って手を振りながら、ケーキの持ち帰り箱を下げて帰っていく。残されたのは冷蔵ケースの上に残された、奇麗にラッピングされた小さな包みだけだ。
『somnium』はスイーツとカフェの店だが、同時に雑貨も販売している。もしかしたらそちらで購入したものを、今の女性が忘れて行ったのだろうか……とつい振り返った蒼に、あら違うのよ、と伊都子さんが微笑んだ。
「これはね、頂いたものなの。実は今日、私の誕生日なのよ」
「え! おめでとうございます!」
「伊都子さん、お誕生日だったのですか?」
そうして秘密を打ち明けるように告げられた、言葉に姉妹が驚き目を見張る。思わず「お幾つになられたんですか?」と尋ねれば、70歳よと嬉しそう。
70歳、と紫は口の中で呟いた。――という事は。
「おめでとうございます――古希を迎えられたんですね」
日本古来の年齢の節目を祝う行事、その1つであると思い出して思わず口にした紫は、だがすぐ「あ、失礼だったかしら」と口元を抑えた。いくら本人から聞いたとはいえ、女性の年齢の事を言うのは嫌がられることも多い。
けれども伊都子さんはうふふと笑って「りっちゃんには紫のちゃんちゃんこだけはやめてね、と言ってるのよ」と悪戯を告白するようにウィンクした。言外に気にしないで良いと言ってくれているのだろう、と紫は微笑んで頷きながらも軽く頭を下げる。
そのりっちゃんこと、孫の理子は今日は友達と図書館に勉強に行ったらしい。ちら、と紫が妹に向けた眼差しの意味に気付かないフリをして、蒼はほんの少しひきつった笑顔で冷蔵ケースを覗き込んだ。
「今日はどれにしよっかな~」
「まったく……伊都子さん、今日のおススメはありますか?」
そんな妹にため息を吐いて、紫も冷蔵ケースを眺めながら尋ねる。幾つかの定番商品はあれど、その日の仕入れやその他諸々の状況で品揃えが変わる『somnium』では、毎日おススメが変わるといっても過言ではない。
案の定、そうねぇ、と頬に手を当てて微笑んだ伊都子さんは、今日はベジタブルケーキがおすすめなのよ、と幾つか指さした。なんでも『甘くない野菜のカップケーキが作れないか?』と相談に来たお客様が居て、試行錯誤しているうちにパティシエである夫の高明さんが、ニンジンやトマト、ゴボウといった野菜のケーキを作るのにハマってしまったのだという。
へぇ……とそれらのケーキを見てみたが、一見して普通のケーキとどこが違うのかわからない。ならば試してみようと紫はニンジンのショートケーキ、蒼はトマトのロールケーキを注文し、それぞれおススメのドリンクを付けてもらう。
それぞれの注文を乗せたトレイを持ってイートインスペースへ行くと、ちょうど窓際が空いていた。向かい合わせに座ってまずは、おススメのベジケーキを1口――うん、普通に普通のケーキっぽい。
「あ、中に入ってるジュレがトマトの風味ある」
「そうなの? 野菜だと罪悪感なく食べられそうよね」
そんな事を話しながらケーキを食べ、飲み物で喉を潤しながら、とりとめのない話をする。家で顔を合わせた時にももちろん話したりはするけれど、こうして外で顔を合わせていたらまた、色々な話で盛り上がったりしてしまうのは、なんだか不思議な心地だ。
あーあ、と蒼がテーブルに突っ伏した。
「時間の流れが速すぎるよー」
「どういうこと?」
「だって、つい最近まで入学式が終わったばかりだったのにさー」
気が付いたらあっという間に夏休みになっていて、その長かったはずの夏休みだって気が付けばあっという間に終わって、2学期が始まって。季節もすっかり秋になったけれども、それだってきっとまたあっという間に終わってしまって寒くなって、冬休みになってしまうのに違いない。
その目まぐるしさを思うと、めまいと焦りにため息が出る。けれども考えてみると、冬休みがあっという間に来るのは悪くないかもしれない――夏休みに比べれば短く慌ただしいが、その分お楽しみだって色々あるのだ。
それを思うと何だか楽しみになってきて、蒼はがばっと起き上がるとロールケーキを1口食べ、冬のイベントを指折り数えた。
「んー、冬休みになったら何しようかなー」
「でもその前に中間試験と期末試験があるわよね」
「お姉ちゃん!」
暢気な妹に紫が、やれやれとため息交じりで軽く脅し文句を突きつけると、悲鳴が上がる。とはいえそれもまた現実なのだから、蒼にはしっかり認識してもらいたいものだ。
ゆえに澄ました顔で飲み物を飲む紫と、またテーブルに突っ伏してしまった蒼の上から、くすくすと柔らかな笑い声が降ってきた。姉妹同時に見上げれば、お冷のお代わりを確かめに来た伊都子さんだ。
いつも仲がよろしいのね、と伊都子さんがにっこりした。
「懐かしいわ。私もよく妹とおしゃべりをしたものですよ」
「伊都子さん、妹さんがいらっしゃるんですね」
「ええ。故郷で暮らしているから、あまり会えないのだけれども」
「地元……伊都子さん、島出身じゃないんですか? じゃあ、ご主人とはどこでお知り合いになったんですか?」
「ちょっと、蒼」
そうして言葉通り、懐かしそうに眼を細めて話す伊都子さんに、目を丸くした蒼が口にした衒いのない疑問を聞いて、紫が小声で叱りながら眉をしかめた。その意図はおそらく「失礼よ」と言ったところか。
けれども、気になるものは気になるのだ。そう唇を軽くとがらせた蒼に「うふふ」と微笑んで、伊都子さんは快く様々な質問に答えてくれる。
高明さんとはお見合いで出会って、一目惚れだった事。出身は西の方だという事。高明さんの定年退職を機に、残りの人生はやりたい事だけをやろうと話し合って、寝子島へやって来てお店を開いたこと――
「それはもちろん、ちょっとくらいは大変なこともありましたけどね。毎日とっても楽しく過ごしていますよ」
ねぇあなた、と伊都子さんが振り返った先にはちょうど、出来上がったスイーツをケースに補充していた高明さんが居て、そうだね、とにっこり大きく頷いていた。そんな2人に眩しく目を細め、姉妹は互いに顔を見合わせ、笑う。
そんな風にのんびりとした時間を過ごして、紫と蒼は帰路に着いたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
NPC交流
定員
20人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年08月27日
参加申し込みの期限
2022年09月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年09月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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