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ハッピーバースデー! 9月☆
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◆9月9日、親友達は夢の国で。
某巨大テーマパークへと続く駅に降り立って、
常闇 月
はほぅ……と感嘆の息を吐いた。すでにここから『始まっている』と言わんばかりの構内放送、さりげなく、あるいは大胆にテーマパークのキャラクターモチーフで持ち物や衣服を飾る人々、駅のコンコースからでも見える巨大な建物――何もかもが否応なしに、心を湧き立たせてやまない。
静かにきょろきょろと辺りを見回していた月に、親友であり今日の主催でもある
八神 修
が、常闇、と声を掛けた。
「ランドは来たことある?」
「いえ……私はこのような場所に来るのはあまりないので……」
そんな修の言葉に月は、ふる、と小さく首を振る。とはいえ厭っているわけではない――むしろ正直に言うと、少しだけわくわくしていたりする。
それは、今日の月の装いにも現れていて。日頃はシンプルなモノトーンを纏いがちな月だが、お出かけとあって周囲よりはややおとなしめであるものの、柔らかなパステルカラーのふわりとお洒落なシャツとスカートに身を包む、彼女を見て修は『どうやら楽しみにしていてもらえたようだ』と目を細める。
大切な仲良しの友人である月の誕生日、彼にできる心づくしのお祝いをしようと誘ったテーマパーク――ランドを、喜んでもらえたならまずは成功だ。後は2人で今日という日を、思い切り満喫するだけである。
そのための仕込みももちろん、修は忘れてはいない。
「まずは、プレミアアクセスで予約してたスプラッシュマウンテンに行こうか」
「はい」
半歩先に立って歩きながらそう言った、修にこくりと頷いた月は、逸れないよう気を付けながらその後を追う。この人込みで逸れようものなら、もう2度と会える気がしない。
ゆえに、同じようにランドの入口へと向かう人々の中を歩いて入場した、そこもまた見渡す限りの人、人、人。近隣どころか全国、下手をすれば海外からもここを目当てにやってくる人がいるくらいなのだから、当たり前と言えばそうなのだけれど。
「凄い人だね」
「本当に……」
知ってはいてもしみじみ呟かずにはいられない、修の言葉に月が目を丸くしながら大きく頷く。そうして、さてその『スプラッシュマウンテン』とやらは何処にあるのかと園内見取り図を確認した月を、こっちだよ、と修が手招きした。
その行く手を見てみれば、なるほど『マウンテン』というだけあって、小山の如きフォルムが遠くに見える。凄い、と目を丸くした月にくすくす笑いながら、修は迷いなくアトラクションまで辿り着いた。
早くも出来ている行列を横目に専用入り口から入り、スムーズに乗り場まで案内される。ほんの少しだけボートの到着を待ったら、早速乗り込んで出発だ。
ごくり、と月が緊張と期待につばを飲み込む。それにまた小さく笑い、修もまたシートに深く腰掛け辺りを見回したのだった。
§
アトラクションが終わって、ボートを降りてもスプラッシュマウンテンのお楽しみはまだ続く。乗船中に撮影された乗客たちのフォトを眺めたり、自分達の写真を見つけて盛り上がったり、その楽しみ方は様々だ。
楽しげなびっくり顔になっている自分の写真を、月は何とも不思議な表情でまじまじと見つめる。そんな友人の横に映る自分を見ながら、修は確認も込めて問いかけた――絶叫系アトラクションは、合う合わないが比較的分かれがちだ。
「常闇、どうだった?」
「面白かったです。あの、最後の滝の所が少し驚きました」
「ああ、解る。重力がなくなる感覚が楽しいんだよな。少しばかりスリルがあって、今は水しぶきも気持ち良い季節だし」
そんな修の問いかけに、月は言葉通り楽しそうに頷いた。思えば2人とも、非常事態とあらば共闘することもあるくらいだ、作り物のアトラクションでどうこうという事はないのかもしれない。
ゆえにひとしきり、何処が良かったとかあそこは演出が、などと盛り上がりながら写真を見終わり、外に出る。そこでピタリと足を止め、月がじっと修を見た。
何しろ彼女は初心者で、ここにどんなアトラクションがあって、どんなふうに回れば良いのかわからない。ゆえに引率を待つ生徒にも似た気分で修を見た月に、見られた修はひょいと肩を竦めた。
ランドに精通した人の中には、各アトラクションの凡その待ち時間や移動時間なども完全に把握して、最適化されたルートで園内を駆け抜けるものもいると聞く。けれども誕生日祝いとしてやって来ているのに、忙しくバタバタと走り回るのはあまりスマートではないし、どうやったって人気のアトラクションはこうしてプレミアアクセスなどを使わない限り、多かれ少なかれ並ぶのだ。
「だから、全部予約できると良いんだけど」
残念ながら今のところ、ランドにそういうシステムはない。夢の国を楽しむには、どうしてなかなか、知識と体力と時の運が必要なのである。
ということで、
「あとは並ぼう」
苦笑しながらもどこか楽しげにそう言った、修に月も釣られて苦笑した。友人同士、あれこれ話したりしながら並んでいれば、きっと時間もあっという間に過ぎていくだろう。
ゆえにここからは気の向くままに、楽しみたいアトラクションに並んでいくことにした。途中のショップでニャッキー帽を2つ買ってお揃いで被り、スペースシューティングで互いに点を競い合ったり、ゴーカートでアトラクション内を走り回ったり、ランドの中にある大きな池をクルーズしたり――
ニャッキ―を模したアイスクリームを食べながら、お化け屋敷の長い列に並んで他愛のない話に花を咲かせていたら、ふと月が目を瞬かせて小首を傾げた。
「そういえば八神さんは、卒業してからの予定は考えておりますか?」
「俺? 俺は進学かな。――医者志望だから」
その問いに、アイスを一口食べてから修は真っすぐに答える。ほんのわずかに滲む、真剣と言うよりもなお切実めいた光はだが、すぐにいつも通りの笑みに取って代わられた。
もうひと口アイスを食べて、笑みと同じくいつも通りの口調で問いを返す。
「常闇は?」
「私は……そうですね、大学への進学も考えたのですが」
そんな修を礼儀正しく見なかったことにして、月もまたアイスを一口食べながらいつも通り淡々とした言葉を紡いだ。今の彼女には大学進学よりも、もっと興味を惹かれているなりたい職がある。
ハウスキーパー、またはバトラーが、それだ。もちろん、どちらになるにせよ専門の技術習得をして、プロと名乗るにふさわしくなってからの事にはなるが――
「都合が悪くなければですが、八神さんの家とか」
冗談めかしているようにも聞こえる言葉は、だが月の眼差しを見れば真剣だという事がわかる。夢に、恋に、他にも色々なことに、真剣かつ一生懸命な親友を月は、傍で支えてあげたいと思っていた。
それに、修が驚いたのは無理からぬことで。けれどもすぐに頬を緩めて、心強いよ、と頷いた。
大学に通うときには、修は家を買ってそちらから通おうと思っている。だから月に働いてもらうとしたら、その家でペットたちの面倒を見てもらったり、家の中を整えてもらったりする事になるだろう。
「所属的には保安部になりそうだ。いわゆる御庭番だね」
「御庭番、ですか」
一般的には時代劇や物語の中でしか耳にしないような単語に、月が軽く目を見張って口の中で何度か繰り返す。御庭番、御庭番――うん、悪くない。
こくり、小さく頷いて月は「その時にはよろしくお願いします」と修を見つめる。それにもちろんと頷いて、修はニャッキ―アイスの最後の1口を飲み込んだのだった。
§
ひとしきり遊びまわった、2人が次に向かったのはランド内にあるレストランの1つだった。こちらも修が予約をしておいたので、名前を告げるとスムーズにリザーブ席へと案内される。
ほどよく空調の効いた店内は、ランド特有の華やかさと賑やかさがありながらも、何処か静かで落ち着ける雰囲気を保っていた。それに寛いだ気分になりながら、巡ってきたアトラクションの感想を言い合ったり、午後からの予定やパレードへの期待を話し合ったりしていると、程なくして2人の前に予約しておいた料理が運ばれてくる。
いかにもランドらしい、ニャッキ―の形をした目玉焼きが乗ったニャッキ―バーグに、プリンセスをイメージしたというフラワーサラダ。添えられたパンにはとあるキャラクターが好物の蜂蜜が添えられていて、金色のコンソメスープにはキノコが品よく沈んでいる。
「こちらのスープは小人をイメージしております」
「へぇ。華やかだなぁ」
「可愛らしいですね」
運んできたスタッフの説明に、写真に残しておこうとスマホを取り出した修の前で、月もほんの少し頬を緩ませた。よろしければお撮りしましょうか、との申し出に遠慮なくスマホを渡し、パシャリともう1枚スナップショットを撮ってもらう。
最後に修に何かのペーパーバッグを渡し、ご用があればお呼びください、と去っていったスタッフを見送って、まずは2人、料理に舌鼓を打つことにした。フラワーサラダを一口含み、月は軽く目を見張る。
「とても美味しい、です」
「コンソメスープも美味しいよ。メインが楽しみだ。――あ、常闇、デザートにケーキも頼んであるから」
「……! ありがとうございます、八神さん」
そんな話をしながらすっかり料理をお腹に収め、すぐに運ばれてきたキャロットケーキと飲み物もすっかり無くなった頃、常闇、と修は声を掛けた。はい、と月が彼へ視線を向ける。
その前に修がこれ、と差し出したのは、先ほどスタッフが手渡していたあのペーパーバッグだった。よく見れば某有名ブランドのロゴが書かれている。
これは、と目を瞬かせた月に、そうして修は微笑んだ。
「誕生日プレゼント。――おめでとう、常闇。これからもよろしく」
「――ありがとうございます」
そんな修に頭を下げて、月はペーパーバッグの中を覗き込んだ。そこに入っていたのは赤を基調とした、全面に花を散らしたデザインのバッグである。
華やかではあるが甘すぎない、カジュアルにもフォーマルにも対応できるデザインが修も気に入った。何よりアクティブな月に、赤系は良く似合うと思ったのだ。
だから、と説明した修に、月はほんのり頬を緩ませる。――彼らしい、と思った。
「……八神さんらしいセンスが光るプレゼントですね。大切に使わせていただきます」
ゆえに小さく頭を下げた、彼女の様子にどうやら喜んでもらえたようだと、修はほっと胸を撫で下ろす。18歳という、誰にもちょっと特別な誕生日を、彼なりのやり方で祝えたのなら幸いだ。
そうして新たなバッグを携えて、午後も目一杯にランドを楽しむべく、2人はレストランを後にする。今日という日はまだまだ、これからだ。
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蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
NPC交流
定員
20人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年08月27日
参加申し込みの期限
2022年09月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年09月03日 11時00分
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