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BABY STRANGE
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六人参加による全三ゲーム、大富豪は三ポイント、富豪は二ポイント、平民二名はポイントなし、貧民はマイナス一ポイント、大貧民マイナス二ポイントというポイント制を定めて競技開始となった。もちろん合計ポイントの高い者が優勝である。
レクリエーションであるから競技といっても場は和やかだ。
けれど参加者には負けず嫌いの男がいる。義弘だ。
「……確率論的に考えれば、最善手はこれしかありえない」
知性を感じさせる容赦のない札切りで、第一ゲームで早々にトップを取ったのである。
「はああ、桐島先生すごいですねえ~」
草太郎の称賛に、
「なに、手札が良かっただけですよ」
と言いながらも嬉しさを隠せないあたりが彼らしい。ところがここでちゃっかり、
「じゃ、私が富豪ね」
二番手をとったのはその草太郎なのだった。つづけて、
「ま、こんなところかなぁ」
ウォルターが三番手に滑りこむ。
七瀬は手札をじっと見る。開始早々あまりいい状態ではなかった。健闘したほうだろう。しかし平民の残り一枠、つまり四番手には入らないとまずい、貧民と大貧民には次回スタートと同時にペナルティがあるのだ。
「これやったら出せる人少ないですよねぇ」
言いながら虎の子の『K』を切った。これが破られたらもうあとは、箸にも棒にもかからぬ弱小カードしかない。
「……パス」
迷ったが尚輝はパスを出してしまった。実は勝てるカードはあったというのに。
この選択が明暗をわけた。七瀬はこのまま巧妙に上がったのである。
「ああ、貧民だ……」
柚春が次点となり、最下位つまり大貧民は尚輝と決まった。
「先生、ドンマイです」
時子に励まされつつも、尚輝は目に見えてがっかりしている。人生初大富豪ゆえ気合いが入りすぎていたのかもしれない。
笑いと歓声、逆に悲鳴も起こった。第二ゲーム開始にあたり、大富豪と大貧民、富豪と貧民間のカード交換が行われたのだ。
「なかなか厳しいですね……」
尚輝は時子と顔を見あわせている。限りなく最悪に近い札ばかり、ペアなども皆無だ。
カード交換のない七瀬は、手札をざっとみて早々に勝機を見出していた。
「勝ちますよ~!」
意気ごみはゆるいが自信はあった。記憶力をフルに働かせ、場に捨てられていくカードから皆の手札を予想する。
「よし、これでどうかねぇ」
ウォルターが自信満々に出したスリーカードも、
「はい先生残念!」
七瀬はあっさりとつぶし、
「じゃあこれは~?」
ウォルターが階段(同一スートの連番)三枚を出そうとも、
「待ってました!」
とまたも上まわってしまう。
「ちょっと倉前、それって学生時代チョークぶつけられまくった逆襲かい?」
自信作をたてつづけに撃破され、ウォルターはなかなか弱っている様子だ。
「いやいや、そんなことなかですよー」
「いーや、意図を感じるねぇ」
じゃれあう子犬同士のような元師弟を前にして、柚春はどうにも落ち着かない。今回はペアが多く調子もよくて、さくさくと手札が減ってトップも狙えそうな状況だというのに、七瀬とウォルターの間に密なものを感じ取っているのだ。
彼、もしかしたらウォルターさんのこと、好きなのかな。
胸が痛い。
ウォルターもまた、家の老メイドに見せるような、本当に親しい人間にしか見せない表情を彼に見せていたから。
「ふふん、大富豪です。わーい」
三枚組の『7』を出して七瀬が上がった。うわーと義弘が頭を抱えた。この試合では、大富豪から落ちたら即大貧民という都落ちルールを採用しているからだ。
「次、上がりました」
三枚の『7』を隠すように、『9』のスリーカードを柚春はテーブルに置いた。
声には出さねど宣言する。
一緒にいた時間は短くても、僕だって……ワットが好きな気持ちは負けないよ。
「やるねぇ。なかなか富豪まで行けないなぁ」
三位は『10』を三枚出したウォルターである。
四位は校長、義弘はその次に上がったが、都落ちにより最下位が決定している。
「計算が狂った……」
よほど悔しいのか義弘の声はうめきに近い。
そして最後までカードが残ったのは、やはり尚輝となったのである。
「……でも、今度は五位の扱いなんですよね。前より上がりました」
「その意気です、先生」
たとえ結果は悪くとも、尚輝の顔に笑みがもどったことが時子には嬉しかった。
最終ゲームとなる三回線、
「この試合、いただきます」
開始早々、四枚の『4』を義弘は切った。革命だ。これでジョーカーを除くカードの立場は逆転した。
「やられた~!」
七瀬は早々に最下位を覚悟した。革命の存在しない地元ルールが懐かしい。都落ちがあるため、一位をとらない限り最下位だ。
柚春も富豪スタートだったので苦しい状況だ。ちらちらとウォルターのほうを見ながらパスをつづける。
「尚輝先生、いけそうです」
「は、はいっ……!」
にわかに活気づいたのは尚輝と時子組だった。吐き出すようにして『5』や『3』を捨てていった。
草太郎校長は鼻唄まじりにカードを切っていくが、余裕があるのかハッタリなのかは七瀬にはわかりかねた。
だがここで再度の番狂わせが発生した。
「……じゃ、じゃあこれで……上がり、です」
なんと尚輝が一気に四枚のカードを捨てて一位をさらったのだ。しかも反革命、カードの強弱は元に復した!
手を取りあうようにして喜ぶ尚輝と時子に比べ、一気にお通夜モードになったのは義弘である。
「バカな……」
「はいはーい、桐島先生先通りますよ~」
まさかこの展開を読んでいたわけでもあるまいが、ちゃっかり『A』等を温存していた校長が二位に輝いた。
反革命が追い風となり柚春は三位に入った。ウォルターさん、来て……との願いが届いたのか、
「三回とも平民だったなぁ」
柚春を追うようにしてウォルターが四番手でゴールしている。つづいて七瀬が、
「おめでとうございますー! 次がないのが残念!」
と手札をゼロにした。といっても都落ちルールで大貧民は決定なのだが。
かくして集計の結果……総合優勝したのは、なんと一度も大富豪にならなかった草太郎校長と決まった。
「勝利の秘訣? ん~、まあ、中庸の徳というやつかなぁ」
言いながら両手をパタパタとやり、空を飛ぶ鳥のようにはしゃぐ。
二位は同点で七瀬と柚春、他の全員は横並びで四位となった。
勝ち負けはあれど楽しかったと、思わない者はなかっただろう。親睦を深めるという目的は達成されたにちがいない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年08月23日
参加申し込みの期限
2022年08月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年08月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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