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満ちるのは月か心か、それとも?
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残暑が続くと思っていても、日が落ちるのは早くなった。
いや、暗い明るいの問題ではなく、
七夜 あおい
はとても可愛い。それだけで危険だと思う。
桜花寮やその周辺の治安がどうとかではなく、常に彼女の安全には気を配らなくては。
――と
八神 修
は考えて、運転手を従え彼女を迎えに行くことも少なくない。
「そんなに心配しなくても大丈夫なのに」
運転手に一礼し、修のエスコートで車の後部座席に乗り込むあおいはケロッとした顔で笑っている。
「じゃあ、少しでも長く一緒に居たいからって言ったら……乗ってくれた?」
「あ……っと」
言葉に詰まる彼女を見て、心の内で反芻する。深い意味を持たせたわけでもないし、本音ではあったけれど。
(焦りすぎだ)
これでは、保留となった返事を急いていると受け取られてもおかしくない。
「ごめん、意地悪な言い方した。あおいが特別だから、心配しすぎるくらいで丁度いいんだよ」
「うん……ありがとう」
どうしよう、とお互い考える間にも車は星ヶ丘の駅前に到着する。こんなとき、2人並んでゆっくり歩いていたなら、もう少し場の空気を和ます時間があったのだろうか。
「あのさっ」
「あのっ」
同時に切羽詰まった顔で切り出そうとしたものだから、顔を見合わせ――笑ってしまった。
きっと言おうとしたことは、同じことだ。試すようにアイコンタクトをとって、声が重なる。
――素敵なお月見になるように。
もどかしい気持ちが、彼女の手を取って走り出そうとするけれど……まだ少し早いのかもしれない。
星ヶ丘の煌びやかな街並みを抜けて、バスは海岸通りを走る。
作られた夜景とは違った輝きが、海面を照らしていた。
「わぁ……!」
穏やかな波が月の雫を散りばめるように飛沫をあげる。光の羽衣を纏って踊っている何かがいるように幻想的な景色をうっとりと見つめるあおいも、月明かりに照らされて特別な美しさを放っているようだった。
それを間近で見ることが叶う、特別な友達の距離にはいて。決して独占できるほどの特別な間柄ではない。名前のつけられない今だからこそ、できる何かがあるはずだけど。わかってはいても、限りある学生生活を恋人として過ごしたいのも事実で。
「……修君」
「なに?」
「お月見、してる?」
恥ずかしそうに見上げる様に、そんなに見つめてたかなととぼけた顔をして見せて。
「せっかく綺麗なのに」
そう拗ねたように窓の外を向いてしまうから、同じ言葉を返して苦笑する。
けれど確かに、月夜に見られる彼女が特別とは言え、景色も堪能しなければ思い出を共有したことにはならない。バスもちょうど、陸路から海路にさしかかろうとしている所だ。
月へと導かれそうなムーンロードにバスが飛び込めば、窓の外からキャアキャアと声がする。小さな観光客が寝子島の海を堪能していた。
「うさぎ? ……えっ、溺れちゃわない!?」
思わず立ち上がってしまうあおいの腕を、修は慌てて掴んだ。海を走行しているオープンバスが、手漕ぎボートのように不安定だとは思わないが、それを差し引いても転倒の危険はある。
「大丈夫だよ、みんな楽しそうにしてるみたいだ」
「良かったぁ……あ、よく見たら浮き輪もつけてるね」
ゆるゆると脱力して座るあおいの安全が確認できれば、この手は離さなければならない。そのまま彼女の手を握っていることは、許されないだろうか。
(こんなことばかり考えてるせいかな、なんだが頭重が……)
そのわりには、締め付け感もなく温かい。
「ふふっ、お写真いいですか?」
あおいの目線は、修の目線より少し上――いつの間にか、頭には香箱座りをしたちいさなうさぎがいた。
落とさないように、驚かさないように。あんなに後ろ髪引かれていた彼女の手を離し、修は両手を上に持って行く。とてもふわっふわでもふもふな感触に目を輝かせる様は、普段彼をクールだと思っている人たちは知らない顔だ。
動物が好きで、年相応に緩んだ顔を見せるのは一部の友達は知っているのだろうけれど。それが少し幼いと思うくらい可愛らしさを含んでいることは、あおい以外の誰が気づいているだろう。
「げんきでたー?」
うさぎはぽふぽふと修の頭を叩くと、今度はあおいの膝へ飛び乗って、どんな写真を撮ろうかとポーズを必死に考えている。
「なになにー? げんきないこいたのー? おどるー?」
「いたのー? たべるー?」
わらわらと集まってきたちいさなうさぎに餅を渡され、可愛い仕草を見させてもらい。2人はお礼をしようと鞄を漁る。猫用の物でよければお菓子がいくつかあったはずだ。
同じ時間を穏やかに共有できる、今しか得られない幸せがある。
彼女がかぐや姫のように月へ帰っても、得られた秘薬の時間が許す限り知識という武器を使い、月へ行く手立てを講じるまで。繋げる道はどこかにあるから――必ず、会いに行くよ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
30人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年08月20日
参加申し込みの期限
2022年08月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年08月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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