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三佐倉杏平五十八歳、八月二十八日生まれ、乙女座。
非電源ゲーム、プラモデル、フィギュアなどを中心としたホビーショップ『クラン=G』のオーナーである。
プロモデラーとしての側面ももつほど手先が器用、造形や絵も抜群のまさしく天才といっていい。だが天才といってもコンスタントにヒットを放てる天才ではなく、気が向いたときしか仕事をしないタイプのため、作品量産ができず〆切りも守れない。ために芸術系の仕事につくことはなかった。
幼少期から有名な『変人』でいわゆるコミュ障、好きなことには没頭するが興味ないものは近づきもしない。のわりに人望はあった。ただし恋愛関係以外の話で。
だが十三年前、そんな変人が好きという(それはそれで変わっている)二十歳近く年下の女性とめぐりあって結婚、娘千絵をもうけるもまもなく妻は病没したのだった。
という情報はさておき――。
これは二ヶ月ほど前の話だ。
「……お父さんが、どういう風の吹き回しか夏休みに旅行に行かないかって言ってるんです」
店の閉店準備をしながら、ぽつりと
三佐倉 千絵
が言葉をもらした。
「どこ行くの?」
同じく片付けをしつつ
七枷 陣
は訊ねる。もうすでに最後の客も帰ったので店内はふたりだけである。
「沖縄です」
「親子水入らずで旅行かぁ……良いね。行ってらっしゃい」
陣としてはごく当然の返しをしたつもりだったのだが千絵は不服顔だった。
「良くないです。あのお父さんですよ。いっつも私に店を任せて、シアトルだベルリンだニューヨークだ台北だってひとりで海外のゲームショーだのコンベンションだのに飛び回ってるお父さんですよ」
「いや、そんな日々を反省して罪滅ぼしってつもりじゃないのかな? 夏の沖縄だし家族サービスってことで」
だが千絵は即答した。
「あのお父さんがそんな殊勝なことを考えるはずないです。自分大好きな人間ですから」
厳しい娘である。
「だいたい、予定してる日って沖縄で国際的なモデラーフェスが開かれてる二日間とぴったり重なるんです! お父さんなら私のことなんかほっぽって、一日中フェスにこもってるに決まってるじゃないですか」
「……否定は、しにくいね……」
雲みたいにつかみ所のない人、それが三佐倉杏平の杏平らしさだ。彼は自由人なのである。やりたいことだけやってそれで結果を出してきた。『クラン=G』をはじめたのも、店をファミレス跡の居抜き物件に移転し拡大したのも杏平の独断だ。だが成功しているのだから悪くはいえない。
「だから……私、沖縄に行っても退屈しそうです」
もしかして、と陣は察して言う。
「僕にも来てくれって言ってる?」
「そうです」
千絵のまなざしは真剣だ。
「い、いやでもそれまずいよー。せっかくの親子旅行なんだし、店長がフェス行ってる間は、ふ、ふたりっきりってことになっちゃうし、僕男子だし……」
しろどもどろになってしまう陣だが、千絵はここ一番というデュエルでカードを引くときのように冷静だ。
「大丈夫です。そう言うと思って白さんもお招きしました。あと、まあついでなんですけど芋煮さんも」
紅美についていちいち『ついで』とか言うあたりは千絵らしい。
「あ、そうなの?」
「お父さんの了承も得てます。ていうかたぶんモデラーフェスに行く気満点です、あの人」
「そういうことならお邪魔します――って、今から飛行機のチケットとか予約できるかなあ」
「押さえていますのでご心配なく。宿も」
「諸葛孔明か!」
ジャーン! ジャーン! ジャーン!
……と、いった次第で、陣も沖縄行きの飛行機に乗ることになったのである。
■土曜:午後十二時半、ブリリアントリゾートホテルのプール
芋煮 紅美
が発射される。
日常生活の上では、そうそう聞かれることのない叫びとともに。
「ヒャッハー!」
ウォータースライダーの出口から、ものすごい速度で投げ出された紅美の体は、ナイアガラ瀑布なみの水しぶきあげて深いプールに着水した。
たまんねー、と声あげて浮かび上がってきた紅美の、前髪が額に張り付いている。
プールサイドで手を振るのは
白 真白
だ。
「紅ちゃん写真取り損ねちゃった!」
真白の手にはスマホがにぎられている。もちろん透明の防水ケース入りだ。
「シャッター押すの遅れて頭の先っぽしか写らなかったよ。ワンスモアワンスモア!」
「えー、もう一回やんのー!?」
尻が焼けちゃうよと言いながら、それでも紅美はスライダーの階段に戻っていくのだ。ドラゴン柄のビキニでも選ぶかと思いきや、あにはからんや白地に水色の水玉のワンピース、おとなしめのデザインだが、かえって紅美の健康美を際立たせている。
あっという間に紅美ははるか高み、スライダーの搭乗口のところにいる。
おーい、と手を振る紅美に、はーいと真白は手を振り返してかたわらの千絵を見た。
「ところで千絵ちゃんはやらないの? スライダー?」
「私は……ちょっと苦手でして。ああいうの」
はははと頬を指でかいて千絵は苦笑した。まさか『クラン=G』のデザインに合わせたわけでもなかろうが、千絵の水着は明るいグリーンのワンピースだ。胸元のリボンがかわいらしい。
「今さらですけど、白さんお誘いして良かったんでしょうか。受験生でしたよね?」
真白は高三、大学受験の年なのだ。大丈夫と真白はこたえた。
「帰ったら受験モード、くらいの気持ちだよ。だからこの旅行は、頭を切り替えるにはちょうどいいきっかけになってるよむしろ。まぁ、そんなに受験勉強を頑張らなくても行けるところを受けるつもりではいるけど……それでも忙しくはなるだろうしね」
なのでもともとこの夏、真白は紅美を旅行に誘うことを考えていたのだった。なので千絵からの呼びかけはまさに渡りに船のタイミングだったといえよう。なお部屋割は真白と紅美が同室、三佐倉親子も同室、陣だけは同じホテルながらフロアの異なる一人部屋だ。
「同じ高三の七枷くんはどうなのかなぁ」
噂をすれば影ではないが、人数分のドリンクをトレーに乗せてプールサイドのレストランから陣が出てきた。こっちこっちー、と言うように真白は片手を上げて合図する。近眼の千絵は「え? え?」と目をすがめた。そういえば、眼鏡をかけていない千絵というのはめずらしい。
「七枷くんはどういう予定なのかな、と思ってね? 進路?」
「さあ……そういえばそんな話、七枷さんとしたことがないです。でもなんとなく大丈夫な気がします。七枷さんなら」
「ひょっとしたら~、彼、大学進学とか考えないで『クラン=G』の跡取りになる考えかもしれないよう?」
真白の意味深な言い方は効果てきめん、たちまち千絵は赤くなった。
「
も、もしかしてそれ本人から聞いたんですか!?
」
「いや聞いてない聞いてない」
「匂わせるような発言があったとかー!」
「ないって、ジョークだってば~」
水しぶきがあがった。
「……あ」
真白はタハハと笑った。シャッターどころかスマホのカメラを構えてすらいなかった。
ヒャーと言って紅美が浮かび上がってくる。
「今度こそ撮れたー?」
千絵と真白は顔を見合わせた。
テーブルはふたり席しか空いていなかったので、紅美と真白に譲って、陣と千絵はそろってプールサイドでコールドドリンクを口にしている。そろって炭酸飲料だ。きつめの泡が喉に心地良い。
「ところで七枷さん」
「えっ……何?」
それまで他愛のない話をしていたのに突然、千絵が真顔になったので陣の背筋はしゃんと伸びた。
「このあとお時間ありますか?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年07月04日
参加申し込みの期限
2022年07月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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