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■日曜:午後十二時 那覇市内
海ぶどうというのは果実ではない。ぶどうの房に似ている海藻の一種だ。正式名はクビレズタ、ぷちぷちとしたキャビアのような食感が特徴で、醤油や三杯酢をタレのようにつけて食べる。それゆえにグリーンキャビアという別名もあるという。
萌、ユウ、清子の三人は、開けて日曜のランチに海ぶどうカレーに挑戦した。
と、いっても。
「よっしゃー!」
ユウは心から安堵の声を漏らしている。
今度こそ海ぶどうを煮込んだカレーが来るのではと怯えていたのだ。だが実際に登場したのは沖縄名産の希少種『沖縄アグー豚』の肉をふんだんに使ったアグー豚カレーであり、海ぶどうはつけあわせとして添えられていただけにすぎなかった。だから正しくは『海ぶどう
と
カレー』なのである。
「ボクも本当に海ぶどうを混ぜ込んだカレーを探したんだけど、海ぶどうと一緒にどうぞ、ってこの店が限界だったよ☆」
でもおいしいでしょと萌は言う。ユウはひたすらうなずくばかりだ。
やわらかくあっさりしたアグー豚は煮込み料理に最適で、しっかり出汁がでておりカレーにマッチングしていた。大粒なのに口にふくめば、ほろほろと崩れ溶けるところも嬉しい。甘口濃い口のカレーも、こってりしているけれどしつこくないのが嬉しかった。
「海ぶどうってぷちぷちとしておいしー♪」
清子はとりわけ海ぶどうが気に入ったらしく、さっそくおかわりをしていた。
「それでさ、午後だけど」
萌がユウに告げる。
「行ってみない? 沖縄モデラーフェス。メタルフィギュアの新作があるか気になるよね?」
驚いたのはユウのほうだ。
「鬼河内オメーなんでモデラーフェスのこと知ってるわけ!? さすがにいっぺんくらい海行きたいだろうかなーって思って黙ってたんだけどさ」
「モデラー? フェス?」
清子がきょとんとしている。
「なんというか、プラモデルとかフィギュアの展示即売会で……。沖縄ってほら、位置的に台湾とか東南アジアが近いんで、香港、中国やインドネシアからもバイヤーが集まる国際的な展示会があるんすよ。米軍基地からの参加者も多いし。俺コッソリ行こうかと思ってて……はは、オタッキーで申し訳ない……」
にししっ、と笑うユウだがいささか緊張気味な笑顔だった。
萌の口は曲げたプラ板みたいな『ヘ』の字になる。
むむ、ユウくんもしかして、清子ちゃんに『オタクっぽーい』なんて言われないか心配してる?
清子ちゃんが巨乳だから!? 巨乳だから!?
ジェラシックワールドな炎が萌の内側で燃え上がるが、すぐさま消火されるにいたった。
「そんなのあるんだー? 沖縄って南国なのに意外~」
清子が突拍子もないコメントをしたので、思考が固まってしまったからである。
はい?
……どうやら清子が『フィギュア』という言葉を勘違いしているらしいと気がつくまで数秒かかった。
■日曜:午後二時半 沖縄モデラーフェス会場
清子はホテルに戻りアーナンドたちビーチ組と合流することになり、かくして萌はまんまとユウと、ふたりきりになることに成功したのであった。
寝子島から飛び出してユウくんと島外デート! フィギュアの大規模展示即売会場で!
それも二日目、美少女フィギュアやファンタジー造形品中心だなんて……なんて……!
なんてロマンティックなことだろう☆
異論のある人もあるかもしれない。だが萌にとっては逆説的発想でもなんでもなく、本当にロマンティックなのである。
たしかに国際色豊かな会場だった。案内板につかわれている文字も、日本語英語は当然として、中国語(繁体・簡体)、ハングルにタイ語、まったく読めない謎の文字(たぶんインドネシア語)などさまざまで、飛びかう言葉も多種多様だ。それでも造形愛という共通言語があるゆえ、なんとなく通じるのだからすごい。
ガラスケースのひとつにへばりつき、萌は瞳を天の川にしている。プラチナの光沢をおびる新作フィギュア、世界初公開という商品に魂を奪われているのだ。
「おおー、『魔法少女ミスティックアリア』の新作フィギュアじゃない。続編も好調だし、オリジナルもまだまだ人気ってことだねぇ♪ ユウくん買う? 買っちゃう?」
ところがユウときたら、アリアを一瞥するも視線をコンマ五秒もとどめず、
「オメーそんなの買ったら半年分くらいのバイト代ふっとぶっつーの! てか俺は美少女フィギュアに興味ないの」
大股でのっしのっし歩き出すのだ。
「俺はメタルフィギュアがいいの。バーバリアンとかドラゴンが血湧き肉躍り骨砕けるバトルを展開するやつ!」
鼻息が荒い。海外から逸品が来ているようだ。
「そうだよねー、美少女なら近場で足りてるもんねー♪」
カップルっぽいことを萌は言ってみたつもりだったが、ユウは全然聞いていないのだった。
「おっ、あれはもしかして三佐倉さん……うわー、こんなとこで会えるなんて」
まるで映画スターでも見たような反応だが、萌からすればその人は、ひょろりとした長身のおじさんにすぎない。ヒゲと髪が多いのでなんかオランウータンぽいし。
「三佐倉さん?」
「
三佐倉 杏平
さんだよ。現役のスゲーモデラーの。ていうか『クラン=G』の店長さんじゃねーか」
「店長って千絵ちゃんじゃなくて?」
「いやいやいやお父さんのほうだよ。っつーか鬼河内、マジ千絵ちゃんが店長と思ってた?」
「うん。だっていつも店で働いてるのあの子だから」
「……たしかに、店には滅多にいねーからな……つか、俺店で見たことねーかも。まーいいや、ちょっと挨拶してくる」
店長ーっ、とユウが呼びかけると、オランウータン店長は「おー♪」と陽気に手を振った。
「野菜原君も沖縄来てたのかー。いいフェスだよね、あとで俺、ちょっとだけ実演やんだよ、見てく?」
「えー、いいんすかー!」
「エアブラシ塗装なんだけど、ほら最近でた新製品の」
「あー、あれっすかー。けっこう高いんで高校生には手がでねーっすねー」
などと濃厚な会話を交わしているふたりを、萌は『MMR出動案件っ』と興味深く見守っていたがやがて変化が起こった。
「ところでそちらの子は?」
杏平が萌を見たのだ。
「ユウくんのカノジョかい? んー、青春だなあー。うちの千絵ももうちょっとそういうところ積極的だったらなー」
うん、杏平店長、いい人と認定っ☆
萌は即座に結論した。けれどもユウは即座に否定するのである。しかも力いっぱい。
「いや違うっすよ! 全然違うっす! ただのクラスメートっす! まったく関係ねーっす!」
なにー!
萌は反射的にデコピンの用意に入った。
帰りの飛行機でもまだ、ユウのおでこはじんじんと痛んだという。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年07月04日
参加申し込みの期限
2022年07月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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