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■日曜:午前十時、ブリリアントリゾートホテルのロビー
青い空! 青い海!
窓の外を見て真白は目を細める。
昨日もすごく良い天気だったが、今日はソレを上まわる空の青さだ。なにせ雲ひとつないのである。
暑そう、と思うがその暑さも楽しみのひとつだ。
それにしてもさー、と紅こと紅美が言った。
「店長代理まだー?」
遅いよね、と壁の時計を見上げる。時間ちょうどだ。しかし十分前行動で時間厳守が基本の千絵にしては異例の事態だった。
昨日、真白と紅美は千絵と陣とともにプールを楽しんだ。モデラーフェスに千絵と陣を送り出すと、そのあとは連れだってスパに向かい、体ほっこりお肌つやつやのフルコースを味わったのである。さすが高級リゾートホテルだ。サウナ泡風呂岩盤浴、それぞれ最低三種はあるという充実ぶりに加えて、体がふやけきるくらいの各種温泉、足つぼマッサージからエステまで、とことんまで極上のリラクゼーション体験だった。あえて残念なことがあったとしたら、あまりにリラックスしたせいかディナーを終えるやふたりとも、あっという間に寝てしまったということだろうか。文字通りのバタンキューだった。
本日午前は三人でプライベートビーチに行く予定なのである。陣は店長こと三佐倉杏平に捕まって「んー、午前中だけ手伝ってよ」と沖縄モデラーフェス会場に引っ張っていかれたのでこの場にはいない。杏平は会場で今日も何かイベントがあるらしい。
「そういうこともあるよ。ここで待ってよっか」
ロビーなのでソファーもある。真白はひょいと腰を下ろした。その正面に紅美も座る。
「昨日は楽しかったよね、プールもスパも広くて気持ちよかったし~」
夢見心地だったと真白は思い出す。もっとも、夜があっという間に夢見になってしまったのはいささか残念だったが。
「紅ちゃんはどうだった? 楽しかった?」
「もちだよ。あたし岩盤浴っての初めてなんだけどさー、あれいいよね。お好み焼きになった気分で」
「お好み焼き……せめてクレープって言おうよー」
「えー? モチがのったお好み焼きって感じだし。真白は」
「ちょっとー、それ私が太ったって意味で言ってるー?」
「ちがうし! ボリュームがある部分だけおモチなんだし!」
なぜか赤くなりながら紅美は力説するのである。
「ていうかうらやましい……」
ポツリと紅美が言ったところで、ほんの少し会話が途切れた。
「……ところで、その、ね?」
真白は紅美に向き直った。
「どしたん? 改まって」
「記憶の方は大丈夫? 前、飛んだりすることがあるって言ってたけど……」
「そういえば、このところないなあ」
紅美の表情は嘘を言っているようには見えない。きちんと学校にも通っているという。
よかった、真白は心の底から安堵した。
「せっかく楽しんだんだから忘れちゃったりしたら残念だしね」
今回誘ったのも気持ちを切り替えてリフレッシュして欲しいっていうのもあったりするんだよね――。
少なくとも良好な状態ではあるようだ。
「そっかそっか」
「おかげさんでね」
照れくさげに、しかし純粋な笑みとともに紅美は言った。
可愛い。
このまま抱きしめたいくらい。
でもハグは大げさなので、真白は自分の額を、紅美の額にこつんと当てるにとどめた。
「紅ちゃん、何かあったときはいつでも甘えてくれていいからね。私の方がお姉さんなんだし」
「……うん、ありがと」
何秒かそうした後、
「っと、そろそろ時間みたい」
取りつくろうように言って真白は紅美から離れた。
「あ、いたいた、こっちこっちー」
千絵が近づいてくるのに気がついたのだ。
「おせーし、店長代理が遅れるなんてめずらしーじゃん」
紅美はここまで述べたところで、尻尾を立てた猫のように身をこわばらせた。ただならぬものを感じ取ったらしい。
「……千絵ちゃんどうかした?」
真白が聞いた。千絵の表情がいまひとつ冴えないのだ。
「もしかして具合悪ぃ?」
紅美が尋ねるも紅美は首を振った。
「大丈夫です。先にちょっと、潮風に当たっていたもので」
見れば千絵はもう水着で、タオルを腰に巻きパーカーを着込んでいた。フードもかぶっている。
「なんだか元気がないというか……何か悩みごと?」
私たちでよければ話くらいは聞くよ? と真白が言うと、実はと千絵は口を開いた。
「昨夜から悩んでて、あんまり寝られなかったんです。朝、たまたま寝子島の先輩に会って持ち直したんですけど、おふたりの姿を見てしまうと悩みがよみがえってきて……」
「あたしら? ってことは……」
「『クラン=G』のこと、かな?」
常連客である真白と紅美、店長代理の千絵、この三者を結びつけたものはたったひとつだ。
千絵は観念したらしい。そうです、とうなずいた。立ったままで告げる。
「
お父さんが、『クラン=G』をやめようと考えてます
」
話が話なので真白も紅美も声が出ない。ようやく「でも」と言いかけた紅美を制するように千絵は言った。
「店の経営は順調です。順調すぎるくらいです。なのでアメリカの大手企業から買収の話が来ました。店を日本進出の足がかりにしたいと」
つまり店長にしてオーナーの三佐倉杏平は、『クラン=G』の経営権を売って店から手を引こうというのだ。
買収金額は、真白が思わずオウム返しするほどの高値だった。
「今が売り時でこれ以上はない、というのがお父さんの直感です。お父さんはちゃらんぽらんで年中遊び回っているように見えますが、ここぞというときの嗅覚だけはすごいんです。お父さんが『クラン=G』を開店したとき、私は小さかったので知らなかったけど、周囲の人すべては反対で、うまくいくと思った人なんていなかったそうです。ところがトントン拍子に成功してここまでに至りました」
悠々自適の生活をする、それが杏平の夢だ。だが現在だって彼は海外調査を口実に、世界中のゲーム関係、プラモ関係のコンベンションを渡り歩く自由人なのである。だからあまり変わらないのではないか。
買収話に杏平が乗り気になった最大の理由、それは千絵にあった。
「買収が成立したらドイツに引っ越せるぞ――とお父さんは言いました。お父さんは知っているんです。私が、ゲームデザイナーになりたいっていう夢を持っていることを」
ゲームといってもコンピュータゲームの話ではない。ボードゲーム、カードゲームなどのアナログゲームを作るデザイナーのことだ。決して数は多くはないが、海外には『作家』と呼ぶにふさわしい傑作ボードゲーム・カードゲームのデザイナーがいる。その一人になるというのが千絵の夢だという。『クラン=G』の店長代理として無数のゲームに接するうち千絵は、自分が作ったゲームを世界中にひろめたい、遊んでほしいという情熱をもつに至ったのだ。
「日本にも偉大なゲームデザイナーはいます。でもアナログゲームの聖地ドイツで学ぶことは大きな力になると思うんです」
ボードゲームやカードゲームは世界中で盛んだが、アメリカ、ドイツ、フランスの三国は新ゲームの制作という意味で抜きん出ている。とりわけドイツは抜群で、質量ともにナンバーワンといっていいだろう。
「決めてくれ、ってお父さんに言われています。私の将来が関係しているから。だから悩んでいるんです。私たちがいなくなっても寝子島からゲームショップはなくならない。いや、ひょっとしたら経営元は変わっても『クラン=G』の看板くらいは残せるかもしれない。でも……でも……寝子島を離れることが私には……」
真白は息を吐き出した。
「さすがに……口出しはしにくいね……」
まあ、今すぐ決めろって話でもないだろうし――と紅美が言った。
「まずは泳がない?」
この話はここで棚上げとなった。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年07月04日
参加申し込みの期限
2022年07月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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