メイコさん再び～海中散歩しませんか？～｜リアクション

メイコさん再び～海中散歩しませんか？～

　ハラハラする場面がありつつ、街中にじっくり目を凝らすと、確かに鉱石や真珠が陰に隠れていた。
「ラッセル兄ちゃん！　すっげー大きい真珠見つけた！」
「お、ビー玉くらいあるな！？」
　龍樹の見つけた真珠の大きさに、ラッセルも目を丸くしつつ、記念の一枚をパシャリ。
　現像を楽しみにする龍樹だが、
「桜真珠、なかなか見つからないなー」
「人気なら探す人……いや、妖怪？も多そうだしな」
　ラッセルも手にした水晶風の石を見つめ、肩を竦める。
「花の形で、薄いピンクで、キラキラなのよね。意外なところにありそうだけど」
　周囲に広がる光輝に反射し、気付きにくくなっているのでは……奏子がおもむろに視線を外すと……珊瑚に挟まった真珠がひとつ。
　奏子はつまんだ指に力を入れて、“それ”を抜き取る。
　それは桜の花の形で、薄いピンク色をした、細かいラメを混ぜたように煌めく。
「「「あ」」」
　――桜真珠だった。

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