メイコさん再び～海中散歩しませんか？～｜リアクション

メイコさん再び～海中散歩しませんか？～

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　――圧倒的なスケールだった。
　巨大なあやかしに合わせ、小山のような建物が立ち並ぶ。
　その一方で、珊瑚を組み合わせ、くり抜いたような絢爛な外装。
　建物も乱雑している訳ではなく、碁盤目のように整然と並び、街全体は左右対称。
　その街中を二枚貝の中で輝く大粒真珠と、チョウチンアンコウが照らしている。
　“美麗”の一言に尽きる。――ここは“海底の不夜城”なのだ。

（「珊瑚の街って、こんなにキラキラしてるんだ」）
「……これ、全部でいくらするんだろ」
感動しているのか、文字どおりに目が眩んでいるのか。
　奏子の身も蓋もない言葉に、
「持ち帰ったらダメですよ！？　寝子島が“フツー”じゃなくなりやす！」
　勘違いした頼子が慌てて止めるのだった。

　街角ではセイレーンが歌い、シーサーペントが舞うように泳ぐ。
　そんな光景に、
「あー……創作意欲が刺激される！」
　ラッセルはバイト代で買った水中カメラを構える。
　以前は映らなかった気がするが、突き上げる衝動は止められない。
　思いきってシャッターを切ると、
「……あれ、映ってる？」
　液晶モニターには、目前の光景が収まっていた。
（「……でも、もれいび以外には信じてもらえねーだろうなー。妖怪が歌って踊る“現場”を撮ったとか」）
「ま、映るなら撮っとかねーとな！」
　早速、楽しんでいるラッセルから少し離れて、龍樹は道行くお姉様がたに熱い視線を向ける中。
「せっかく遊びに来たんでやすから、なにかしやせんか？　アタシもお供しやすよ！」
「あら、それなら霊界の生き物や妖怪と遊びたいわね。メイコちゃん、知り合いはいないの？」
　奏子の提案で、メイコは顔見知りの妖怪達を呼び集める。

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