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\ オーバータイム!/
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『生徒』ではない私から『先生』ではないあなたへ
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少し思ってた物とは違ったけれど、結果的に彼女を大泣きさせることも激昂させることもなく済んで良かった。
……もしかしたら、それくらい衝突して手ひどく振ってしまった方が『先生』としては楽なのかもしれない。
けれど、気持ちを晒されても何も求めてこないなら、このゆるゆるとした関係に区切りをつけるのは面倒になった時でいいかと思ってしまう。
告白をされたなら返すのが礼儀、でもそれはされてない。
スタートに立つ権利をくれと言うから、それくらいならとくれてやった。偶然、そういう気分だったから。
絆されてるなんて、ありえない。
「それで? 先生じゃない僕の何が知りたいのかなぁ?」
「質問していいの?」
「なーにが知りたい? 誕生日……は、遅れて祝ってくれたよねぇ。なんか改めて言うことあったっけ」
好きなことも苦手なことも、なんだったら隠したかった過去でさえ知っているのに。
お互いに知らないことはたくさんあるだろうけど、これといって知りたいと言われるようなことが思いつかない。
「じゃ、じゃあ……恋愛対象になれるか聞きたいっ」
「対象……対象ねぇ。あんまり考えたことないなぁ」
「好みがない、ってこと?」
細かい好みを上げる人もいるだろうけど、こればっかりは特筆することがない。
別に年上だろうが年下だろうが、髪が長かろうが短かろうが……別にそれはその人を表す記号であって、恋愛に必須要素かと言われればそうでもない。
あってもいいけど、なくても困らない。それが楽しむための恋愛でなければなおさらだ。
「んー、狙った相手は確実に撃ち落とすから、かなぁ」
どちらかと言えば、顔が整っているという自覚はある。
祖母から引き継いだ物だけど屋敷もあって、教養もあるんだろう。苦手なことの方が少ないので、あけすけに言えば遊ぶ相手には困らない。
靡かぬ相手でも本気だったらオトせば良いだけのこと。恋愛などそういう感覚だ。
「……狙ってないのに撃ち落とさないでください」
「あはは~、やり返せばいいじゃん」
キョトンとしている柚春に、ウォルターは悪戯に微笑んでみせる。
「撃ち落としに来てよ。いつでも、隙があったら狙えばいい。ね?」
「ほんとに? 狙って、いいんですね?」
何を今更。こんなに好きだと言っているも同然なのに、気持ちが迷惑なのではないかと遠慮する。
セーブしなきゃと躊躇ってはいきなり飛びかかってきて、本当に距離感が掴めない子だ。
「柚春が嫌だって言っても……この先転校することがあっても、卒業しても。僕が教師を辞めたって、いつになっても君が大切な生徒であることは変わらない。でも、それ以外になれないとは言わないよ」
「生徒以外に?」
「友達かもしれないし、一時の恋人や生涯のパートナー……柚春が僕の先生になるかもしれないねぇ」
「ウォルターさんはなんでもできるじゃないですか」
「家事は君みたいに上手くできないよぉ?」
アイスティーのグラスを振って微笑めば、安心したように笑う。
引っ越しも多かったようだし、彼女は単に居場所を求めているだけかもしれないし、本当に思ってくれているのかもしれない。まだハッキリと伝えられていないうちに、あれこれと考えても仕方のないことだけれど。
「……何にでもなれる。けど、それは今すぐじゃなくてもいいんじゃないかなぁ」
少し薄まったアイスティーを口にする。それでもフルーツの香りは爽やかで、嫌な安っぽさじゃない。
あってもなくても困らない。けれど、あったらいいなと思う物も確かにあるのだろうか。
「ウォルターさんを好きになることは、いつだってできると思うけど……僕が卒業するまで、ウォルターさんが待っててくれるわけでもないでしょ?」
グラスを置いて目線を合わせると、柚春は困ったように微笑んだ。
「それこそ今はいい人がいないみたいってメイドさんも言っていたけど、いつまでそうなのかわからない。出遅れたら何もできないまま諦めなきゃいけない。でも今なら、少しの仕方ないかって気持ちは生徒や子供じゃなくなった時にはって期待に変えられる」
「なるほどねぇ、やらぬ後悔よりやる後悔ってとこかな?」
「うーん、単に欲張りなのかも」
つい、と半歩もないくらい膝を前に出し、柚春は身を乗り出す。ウォルターの顔をしっかり覗き込んで、憂うことなく笑った。
「僕は『ウォルター先生』に甘えられる生徒でいたいし、『ウォルターさん』を支える大人になりたいなって。だからどっちの時間も大事にしたいと思う」
「ふぅん……『僕』に甘えてくれてもいいのにねぇ」
「へっ!?」
「オトせたら、だけど~」
クツクツと喉を鳴らすように笑えば、からかわれたのだとわかって顔を真っ赤にする。倍以上生きてる相手を簡単にオトせるだなんて、思わないで欲しい。
「ほ、本当に撃ち落としますからねっ?」
「待ってる待ってる」
「……できないと思ってるでしょ」
口をとがらせてすねる様は、とても子供っぽい。でもそれは、幼いんじゃなくて年相応なだけ。
この瞳が自分に向けられていることを、軌道修正しなきゃいけなかったのに。
「やだなぁ、頑張る生徒を応援するのは先生の仕事だって」
「これはっ! 生徒として頑張るんじゃないです!」
「あはは、そうだった。う~ん、じゃあねぇ」
そんなに必死に溺れに来るなら、向けられた好意分くらいの夢を見せてあげるのも礼儀かな、なんて。
慣れた手つきで柚春の左手をすくいあげ、急に真面目な顔をしてみせる。
さっきまで騒いでいたのが嘘のように静まりかえった。
「柚春」
「は、はい」
「will you marry me?」
頭の切り替えが追いつかないだろう柚春に、この流暢な発音が聞き取れたかはわからない。
けれど、恭しく左手の薬指にキスを落とされたら、それがなんだったのか感づくだろうか。
「…………っ!?」
「もう一度、僕に言わせてごらん。そしたら君の勝ちだよぉ」
「な、な……」
「撃ち落とせるように頑張ってねぇ?」
まるで景気祝いかのように笑ってやれば、柚春は右手で心臓を押さえ込む。
この程度で慌てふためいていて、本当にこちらを狙い撃てるのだろうか。
「しんぞう、もたない……っ!」
まあこれくらいの反応を見せてくれる方が可愛いとは思う。
……それがどういった感情の『可愛い』なのかは、しばらく教えられないけれど。
掴んでいた左手を一度強く握り、ゆっくりと離す。そんな仕草が名残惜しむようにも思えて、柚春はまた期待で思いを膨らませるのだろう。
『子供』には言えないずるい手札をたくさん持っている大人だから、ずるいって言いたげな瞳には気づかないフリをする。
(……都合良く振り回す、悪い男にひっかかっちゃダメだよぉ?)
棚上げしすぎて、そんなこと言えやしないけど。
それがただの親心から来る心配なのか、本当に彼女が撃ち落としにくるのを待っているかなんて、自分にもわからない。
その不確定な未来が、少し楽しみだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年06月21日
参加申し込みの期限
2022年06月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年06月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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