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『生徒』ではない私から『先生』ではないあなたへ
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「……どういうことかなぁ?」
「私は『先生』と接点が無い。そうだよね?」
少し予想外の言葉に、ウォルターはゆっくり瞬いた。こういう時、どれだけ接点を持っていて、どれだけ親密な関係か熱弁すると思っていたから、この切り返しは考えていなかった。
小さめのレモンマドレーヌを一口囓り、「そうだねぇ」と曖昧に間をつなぐ。
彼女の言わんとしていることはわかる。
学校の外で会う方が多いくらい、学校での繋がりは薄い。そこに持ち込みたいのだろう。
「なるほどねぇ……じゃあ、言い方を変えようか」
残りのマドレーヌを口に放り込み、咀嚼する間をじっと待つ彼女は、まだ何かを期待しているのだろうか。
それでもこの壁を、今は崩させるわけにはいかなくて。少し困った『先生』の笑みを浮かべてみせる。
「稲積はどうして、そう近寄ってくるのかなぁ?」
「最初は、運命があるって認めてくれたのが、否定されなかったのが嬉しくて」
そんなことあったかと手繰り寄せた記憶の中で、一番古いもの。
確か、サボっている学生かと思って声をかけたら休学中だと言っていた時だ。目を通した書類では、転校してすぐは授業レベルの都合でとなっていたが、実際他の事由があったのかなど本人以外にわからない。
「色んなところで会ってお話ししてるうちに、気づいたらまたどこかで会えないかって探していて」
生徒から見る先生は一人でも、先生から見る生徒は沢山いて、個々を気にかけてやるなんて理想でしかない。
それでも、担当学年でもない彼女が街中で「チョークの先生」と声をかけてきたことは覚えている。
自分の名前すら知らなかった生徒に自己紹介をして……映画を見て恋愛観をそれっぽく話したりもして。
「そんな時、先生は手紙をくれたんだ。学校の投書から気が向いた物に先生が返事をくれただけだと思う」
あの学校は、生徒との交流のためなのか、妙なテンションの理事長と校長のせいか、よくわからない企画をやる。その際確かに、柚春には何通か手紙を送った。
「先生は……私を見てると『不思議な気分になる』って言ったの。覚えてる?」
「そんなこと、よく覚えてるねぇ」
――君のことを見ていても、不思議な気分になるんだけどねぇ。
確かに、そう手紙に書いたけど。
この島では時折、現実と違う夢のような何かが起きているような気がして、そんな不思議なことを感じてやしないかと問うた手紙に、ぽつりと。
「不思議ってどういうことだろう、先生から見た私ってどんな子なんだろうって、先生が気になり始めて」
(……バカだなぁ)
そこに何も、意味なんてないのに。気の向くまま綴った自分の言葉で、首を緩やかに絞め続けていたなんて。
「気づいてなかったんだよ、でも先生が気づかせてくれた。そこから先はダメな気持ちだって線を引いた……あの、お酌を断ったときに」
――稲積が未成年の生徒で、僕が先生だから、かなぁ。
春の焼き鳥屋で、恋心とも憧憬ともつかぬ眼差しを向けられて線引きをした。
酌を断る理由としても、その淡い感情を断ち切らせるためにも。ふわふわと夢見心地な彼女へ、目に見える形でビール瓶の水滴で机に線を描いた。それが、彼女の気持ちを自覚させる行為になっただなんて。
彼女が羅列した物が彼女の想定した通りなら、誑かしたのはこちらだと責められることもあるだろう。
けれど自分はそこに『先生』としての壁を越えて意味を持たせたことなどない。
ずっと、何もかもに線引きをして野垂れ死なないようにと、一線を越えないように守ってきたんだ。無意識に自分から線を越えようとするなんて、あるわけが――
「気になったのも、止められなかったのも。私の気持ちであって先生のせいじゃない……『先生』のね」
まるで、考えなどお見通しだと言わんばかりに『先生』と強調するものだから、ウォルターは一瞬時が止まったように柚春を見た。
線を引くことで守ろうとしている物など見透かされてしまいそうな、真っ直ぐな瞳が己の何かを捉えていく。
「私はウォルター先生の授業を受けることも、学校行事で顔を合わせることも少ない。『先生』の顔を知らない……それでも、先生が『先生』として接しているって言うなら、そうじゃないあなたを知りたい」
少し呼吸を整えて、柚春は切なる思いを口にする。
「僕は、自分が好きになった人は『先生』じゃないと信じてる……『ウォルターさん』をもっと知りたいんだ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年06月21日
参加申し込みの期限
2022年06月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年06月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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