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【花火大会】打ち上げ花火の響く夜に。
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約束の時間よりも少し早めに待ち合わせ場所に着けるよう、
佐藤 英二
は気持ち、余裕をもって出発した。
野々 ののこ
との待ち合わせ場所は寝子高の校門だから、幸い迷いようはない。
ゆえに桜花寮を出て、英二は迷わず学校へ進路を取った。通い慣れた道の、いつもとは違って見た目にもひときわ華やかな人々の姿を横目に見、時折は夜店にも目を奪われながら、シーサイドタウンを通り過ぎる。
あの中にもしかしたら、ののこが居るのだろうか。ふとそんな事を考え、だが待ち合わせはちゃんとしてるのだから、と歩む速度は落とさない。
まあ約束してなくともののこの事だから何となく、何となくだけれども、
(なんとなく現地で遭遇できそうな気もするけど……)
あくまで『気がする』だけなので、絶対ではない。だから今回はちゃんと連絡して、ちゃんとののこを誘って、一緒に花火見物に行く約束を取り付けたのだった。
とはいえ、気になるものは気になるもので。祭で賑わう人混みに、何となくちらちらと眼差しを向けながら歩く英二の横を、小学生くらいだろうか、子どもが数人楽しげに笑いながら駆けて行く。
そんな楽しげな声は、今日は島中のあちらこちらで響いていて。参道商店街でもまた、ひどく楽しげに響いている声にふと興味を惹かれ、
四ツ葉乃 キィ
は鍵の姿のまま、もぞりと意識のしっぽを蠢かせた。
(何……?)
そわ、と辺りに意識を向ければ、賑やかで楽しげで雑多な人々と、夏だからという以上に熱気に溢れた空気が途端、津波のように押し寄せてくる。それに眩暈にも似た酩酊を覚え、ふわぁ、とキィはため息のような何かを吐いた。
もっと、と思う。もっと見てみたい。もっと触れてみたい。もっと、もっと、もっと――
とはいえ鍵の姿で揺られていては、もちろんそれも叶わない。どうしよう、とチラリと見上げてみれば、主はスマホか何かを見ていて、キィの事は見てなさそう。
――よし、と思った。慎重に慎重に、人気のなさそうな所で、主すらも見ていないタイミングを計って、――よし、出来た!!
その一瞬の後に、キィは鍵ではなく、人の姿になっていた。鍵の本体はそのままで、付喪神として行動しようというのだ。
ちょっと気づかれる心配があって危険だけど、その瞬間さえ見られなければ、離れてしまえばちゃんと『人の子』に見えるはずだ。念のためにパーカーワンピースのフードも目深に被って、これで安心、と息を吐く。
そうして、くるりと自分の姿を見てみて、うん、と1つ頷いた。この姿も慣れてきたかな、と思う。
それに満足を覚えてから、だがつまりそれだけこの姿で動き回っているのだ――と気付き、キィはしょんぼりと視線を落とした。
(……キィ、悪い子よね)
そんな罪悪感にも似た後ろめたさに苛まれながらも、祭の喧騒への興味には抗えず、キィは気の赴くままにあちらこちらを見て回り始めた。じゅうじゅう音を立てる鉄板に気を取られ、色とりどりのボールが泳ぐプールに目を丸くして――そんな風に歩いていたら、足元を小さな子どもがひらりと走り抜けた。
「ママー、おじーちゃん、おばーちゃん」
「楓、そんなにはしゃがないの」
そうして背後を振り返り、母や祖父母――正確には曾祖父母なのだが――に手を振る梓 楓に、手を振られた
梓 智依子
は「まったくもう」と苦笑いした。この人混みのせいか、すっかりはしゃいでしまった娘の楓は、隙あらばああして走り出してしまうのだ。
その度にやんわり宥めているのだけれど、治まるのはその一瞬。次の瞬間にはまた何かに興味惹かれ、人混みの中を走り出す――その繰り返し。
そんな楓を何とか宥めすかしつつ、智依子は参道商店街に並ぶ、どこか昭和レトロな夜店を見て回る。お面の屋台に射的、ひやし飴や焼きそばの屋台は幾つもあったりして。
金魚すくいの屋台の前で、楓がふいにしゃがみ込む。
「ママー、きんぎょさんほしいー」
「うーん……」
そんな娘をどうしたものかと祖父母と顔を見合わせていたら、横合いから「あの」と声をかけられた。そちらを振り返ってみれば、両手にトラ耳・トラしっぽを持った、運営委員会の腕章をつけた人が居る。
「ケモ耳カチューシャはいかがですか?」
「トラさん!」
そうして掛けられた声に、真っ先に反応したのは金魚が欲しいと座り込んでいたはずの楓だった。いる? と運営の人が目線を合わせて問いかけると、「いる!」とぴょんぴょん飛び跳ねる。
あの、と戸惑いながらそんな運営の人に声をかけると、皆さんに配ってるんです、とにっこり笑顔が返ってきた。それにほっと胸を撫で下ろし、近くに在った配布所まで移動すると、楓はうきうきと自分の分と梓の分のトラ耳カチューシャを選び、早速「つけて」とおねだりする。
はいはい、と着けてあげると、ママもつけて! と言うのに苦笑した。その仰せに従い智依子もトラ耳カチューシャを着けると、楓が嬉しそうにキャッキャと笑う。
「ママ、かわいいー」
「楓もちっちゃなトラさんだよー」
そんな娘に目を細めながら、智依子はスマホを取り出しパシャリ、と楓を写した。それを見ていた祖母が一緒に撮ってあげると申し出てくれたので、ありがたくスマホを渡し、母娘で一緒にもう1枚。
その微笑ましい撮影会を、邪魔しないように
八神 修
と
七夜 あおい
は、配布所に近寄りトラ耳カチューシャとトラしっぽストラップを受け取った。これでコンプリート、だ。
ぱちん、と手を打ち合わせて笑い合い、トラしっぽストラップを互いの後ろのベルトホルダーに着け合う。ゆらん、と揺れる4本のしっぽは、もふもふとして気持ち良さそう。
えへへ、と嬉しそうに背後のしっぽを見たあおいが、楽しげに言った。
「イイコトあるかな?」
「あるといいな。まあ、なくても可愛いし、ついでに寄った露店も楽しかったけど」
「面白かったね! あの、寝子ヶ浜海岸のチョコバナナとか……」
「あのトッピングはちょっと変わってたよな」
ふはっ、と同時に噴き出したのは、寝子ヶ浜海岸に並んでいた幾つかのチョコバナナ屋台のうちの1つで売られていた、さまざまな色のチョコでコーティングされたチョコバナナを思い出したからだった。チョコの上に振りかけられていたトッピングも、よくあるスプレーチョコとかではなくアラザンだったりポップコーンだったり、追加で100円払えばチョコバナナの表面にチョコペンで好きなイラストを描いてくれたり――
そんなのあるんだ!? という驚きと物珍しさで、ついつい買ってしまった修とあおいである。可愛い猫のイラストを描いてもらったそれは、海岸エリアを出発する前にはすっかり2人のお腹に収まってしまったのだけれど。
くすくすと思い出し笑いをしながら、道中で買ったスムージーで水分補給する。フルーツたっぷりで作られたスムージーは、ビタミンも同時に補給できて、なおかつ美味しい。
ふぅ、と人心地付いて商店街を回ろうと歩き出しかけた、修にあおいが「あ、修くん」と声をかけた。
「うん?」
「修くんも一緒に、トラ耳カチューシャ着けない?」
「……」
そうして笑顔で誘ったあおいに、誘われた修は笑顔を保ったまま沈黙する。――ここまでも何度かそんなタイミングはあったのだけれど、恥ずかしさもあって言葉巧みに遠慮してきたのだ。
が、トラ耳カチューシャを手に持つあおいは、にこにこ笑顔で「つけてあげるよ」と待機している。――これは、断り切れない。
ゆえにちょっと、大分ためらいながらもついに頷くと、あおいが嬉しそうににっこりした。そうしてためらいながら下げた修の頭に、丁寧にカチューシャをつけてくれる。
よし、と満足そうに頷いたあおいにもう終わったと判断して、修はひょいと頭を上げた。普段は感じる事のない、頭を挟み込むような違和感に軽く頭を振る。
そんな修を見上げたあおいが、楽しげに笑った。
「修くん、似合ってるよ」
「――そうかな?」
そうして言ったあおいの言葉に、言われた修は軽く首を傾げる。それに、うんうん、と返ってきた頷きと、あおいの笑顔に照れ隠しの笑みを返した。
恥ずかしくて一応遠慮していた修だけど、あおいに似合ってると言われたら――ま、良いか。と肩が抜けた気分だった。
「あおいも似合っているよ」
「ありがとう、修くん」
ゆえにそう笑い合った、2人のやり取りが聞こえて来て
森篠 琳子
は、ちら、とその様子を見て頬を緩ませた。それから何となく我が身を振り返り、ちら、と傍らの恋人を見やる。
秋沢覚との出会いは、職場が初めてという訳ではない。むしろ、それまでにも色々な縁があって顔を合わせていた彼と、まさか職場の同期として再会するなんて――と驚いたのだ。
それを機に、こう、自然とお付き合いをする事になって。デートも、してみたりなんかして。
胸の内で1つ、1つと指を折って、これまでのデートを数え起こしてみる。初めてのデートは海開きの日、2度目はほおずき祭りの時――あの時は浴衣を着ていったっけ。
そうして記念すべき(?)3回目のデートである今日はと言えば、休日出勤の帰りだから当然、2人とも出勤着。そしてデート先はと言えば、職場のねこしんからさほど遠くないここ、参道商店街。
――でも、それも2人のカタチ、なのかもしれない。まだまだ琳子は恋愛に疎くて、まだまだ少しぎこちなくはあるけれども。
ちら、とまた覚を見上げたら、今度は気づいた恋人がちょっと不思議そうな顔になって、どうした? と尋ねてきた。それに「何でもないわ」と首を振り、2人並んで人混みの中を歩き出す。
漂ってくる香ばしい良い匂いは、たこ焼きのソースが焦げる匂い。それに惹かれてたこ焼きを1つずつ買って食べ、少し離れた所にあるかき氷屋台で冷たい氷を買って。
ヨーヨー釣りの屋台では、無事に1つずつ釣り上げた。それを手首に下げて時折バシバシと叩きながら、千本引きの屋台の軒先を冷やかして歩く。
そんな屋台が途切れ、その先は提灯と灯篭が照らすだけの場所までやって来て、2人は顔を見合わせた。
「この先……は寝子島神社か」
「行ってみる? 花火が見やすいかもしれないわ」
そうして頷き合って、神社への道を歩き出す。等間隔に並ぶ提灯と灯篭の灯が、思ったよりも明るく照らしていた。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
26人
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シナリオガイド公開日
2022年05月21日
参加申し込みの期限
2022年05月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年05月28日 11時00分
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