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【花火大会】打ち上げ花火の響く夜に。
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ぐびり、ぐびりと缶ビールをあおっても、なかなか酩酊するまでには至らなかった。どころかますますかつての泥沼の恋を思い出してしまって、何でこんなことを、と
水槻 清恋
はぎゅっと眉を寄せる。
せっかくの花火大会、それも4ヶ月前に赴任して来た寝子島で初めて見る花火なのだから、どうせならもっと楽しい事を思い出せばいいのに。そう、例えば……例えば?
(そういえば)
この前のサマーバレンタインで出会った相手の事を、ふと思い出した。顔は覚えている、けれども名前はすっかり忘れてしまった相手――確か、会社役員だっけ?
あの男は結局のところ、一夜限りの恋のお相手で終わったのだった。どころか清恋は彼の事を、ラブホに置き去りにして来たのである。
あいつも、花火大会に来ているんだろうか。だとしたら、どこかでこの花火を見ているんだろうか。
そんな事を考えて、いやなんでそいつのこと思い出すんだ? と自分自身に首を捻った。どっちにしても、ろくでもない思い出ばかりじゃないか。
(なんか調子悪いな)
ぶん、と強く頭を振って、もうそろそろ帰るかと、残っていたビールを一気にあおった。空になった缶を握り潰してふらりと立ち上がり、ほろ酔い気分のまま海の家の出口へ向かう。
だが、出たところで誰かにぶつかって、清恋はたたらを踏んで立ち止まった。しまった、と背中に冷や水を浴びせられたような心地で、焦りながらぶつかった相手へと向き直る。
「すみません」
「いえ、こちらこそ……あれ?」
「え?」
そうして頭を下げた清恋に、下げられた相手が不思議そうな声を上げた。それに目を瞬かせて清恋も顔を上げると、そこに在ったのは見覚えのある男の顔。
まさについ先ほどまで思い出していた、件のサマーバレンタインのお相手──森谷 錠だった。こんな偶然があるのかと、茫然とする清恋の顔を見て、こちらも驚いた様子の錠が苦笑いをする。
ラブホで置き去りにした女と、ラブホに置き去りにされた男の再会。物語なら運命的な出会いなのかもしれないけれど、現実にはただ何ともばつが悪いだけである。
ゆえに居心地の悪さをこれ以上なく味わっている、清恋に錠が話しかけて来た。
「花火、綺麗ですね」
「あ、はい……うん。結構盛大なんだなって驚きました」
それに戸惑いながらも答えていると、なぜだか不思議と居心地の悪さが薄れていった。悪くない――うん、覚悟してたより悪くない。
そのまま花火を見ながら立ち話をしていたら、いつの間にかアドレスを交換する事になっていたのが、何とも不思議ではあるのだけれど。――今夜は互いに「明日は仕事だから」と別れたものの、さて、この先はどうなるのだろう。
これは新たな恋の予感だろうかと、ビールのせいではなくふわりとした心地で歩きながら海の家を後にした、清恋が前を通り過ぎた観覧席では
三折部 朝衣
達が、きゃあきゃあ大騒ぎしながら綺麗な花火を満喫していた。何とも運の良い事に、比較的良い場所をゲットすることが出来たので、ほぼ視界を遮るもののない打ち上げ花火がよく見える。
ゆえに学生のように大はしゃぎで、けれども時々はまた雑談に花を咲かせつつ、夜空を見上げていた朝衣の視界の片隅に、ふと白いものが過ぎった気がした。ん? と妙にそれが気になって視線を向けてみれば、遠目でよく解らないけれど、狛犬のようにも見える犬がとことこと歩いている。
あれ、と目を瞬かせた朝衣の周囲に居た友人達も、それを目にしたようだった。その内の何人かが、あれウワサになってたやつじゃない……? と話し始める。
「ウワサ?」
「朝衣は知らない? なんかね、見かけたら幸運になれるラッキー犬なんだってー」
「あれ、そうなの? 私は飼い主を探してるらしいって聞いたな、ほら忠犬ナントカみたいな」
「違う違う、あの犬はね……」
一体どれだけの噂があるのか、友人達の話は多岐に渡っていて、どれが本当なのか、それともどれも本当ではないのか、朝衣には判別がつくはずもない。しかもいつの間にか、朝衣を置き去りにして友人達だけで、白い狛犬の噂について盛り上がり始めている。
やれやれ、と苦笑して朝衣はまたちらりと視線を向けたが、もうそこには白い狛犬は居なかった。代わりに、ひゅるるるる……と上がった花火が存在を主張するように、ドン! と大きく咲き誇る。
それが――なぜだか、これまでで一番綺麗に見えて。うわぁ、と思わず言葉もなく見惚れた花火は、遠く離れたグラウンドでも美しく咲き誇っている。
凄いね、とグラウンドの片隅で膝を抱え、飲み物を飲みながらのんびり花火見物としゃれこんでいる
白 真白
から、ちょっと離れた所にあるベンチでは
御巫 時子
が、
五十嵐 尚輝
先生と並んで座っていた。誰にも見えないような角度でそっと手を触れあって、寄り添う様は日本画のようにも見える。
今日が晴れていて良かった、と綺麗に咲く花火を見上げて時子は考えた。雲一つない晴天は、日中に活動するにはなかなか辛い時もあるけれど、おかげで花火がこうして綺麗に見える。
「綺麗ですね……」
だから心のままに呟いた、時子の言葉に返ってくる相槌はない。けれども尚輝先生の横顔をちらりと見れば、時子と同じようにこの花火に見惚れ、楽しんでいてくれているのがよく解る。
良かった、と微笑んだ。こうして尚輝先生と一緒に花火を見られて――同じひと時を過ごすことが出来て、本当に嬉しい。
少し早めにやって来て場所を探したおかげで、グラウンドの中でもこの辺りは人があまり多くない。それを幸いと時子は尚輝先生にぴとりと寄り添って、夜空を見上げて目を細めた。
「来年もこうして一緒に花火が見たいですね……」
そうして呟いた言葉に、返ってくる言葉はやっぱり無い。けれどもぴくりと動いた先生の手が、その答えだと知っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年05月21日
参加申し込みの期限
2022年05月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年05月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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