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反転の逆立ち
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正午に近い午前に
シオ・レイゼルオーク
は決断した。部屋着からゆったりとしたトレーナーに着替えた。伸縮性のある七分丈のパンツを合わせる。
出掛ける直前、テーブルに目をやる。一枚の折り込みチラシが置かれていた。
「確かに無料とあります」
黄色い目を細めてくるりと回る。長い髪を弾ませて玄関へと向かった。
青い空に雲はほとんど見られない。そこに一筋の飛行機雲がゆっくりと伸びる。
公園のベンチに座っていた
響 タルト
は何とはなしに眺めた。表情はどこか冴えない。
「溶けちゃいそう」
顔を正面に戻す。ふらりと立ち上がって道に出た。斜め前の横断歩道の先に自動販売機があった。
赤信号を待つ間、タルトはTシャツの裾を手でパタパタさせて考える。色々と候補を挙げて一つに絞った。
「スポーツドリンクかな」
歩行者信号が青に変わると速足で向かう。その途中で茶色い目は真逆の方向に引き寄せられた。
シオがウォーキングのような状態で歩いてきた。
「シオさん」
「タルトさん」
偶然の出会いに二人は笑顔で名前を呼び合う。
最初にシオが定番の話を振った。
「今日も暑いですねー」
「本当にそうだよ。でも家にこもってクーラーばかりだと運動不足になるよね」
「それで散歩に出られたのですね」
「そうなんだけど、こんなに暑いと歩く気分になれなくて。困っちゃうよねー」
タルトは照れたように笑った。
「それなら一緒にジムに行きませんか? 無料体験なので誰でも参加できますよ」
「ジムは考えたことがなかったね。ここから近いの?」
「歩いて二分くらいですね。小さなビルの一階にあります」
「行ってみようかな。まずは飲み物を買わないと」
ポニーテールを陽気に振りながらタルトは自動販売機と向き合った。
ビルの一階に新しくスポーツジムが開店した。近隣に向けた宣伝は万全で新聞の折り込みチラシやネットを最大限に利用した。無料体験の文字を前面に押し出し、今日を迎えた。事前の手段は成果を挙げて広々とした多目的フロアには結構な人数が集まった。
その中にシオとタルトの姿もあった。
「シオさん、ポニーテールにしたんだね」
「長い髪は運動に邪魔になると思って。似合っているかな」
「良いと思うよ。活発なお姉さんみたい」
「ありがとう。でも皆さんはもっと活発で、一緒にできる気がしなくて……」
シオは周囲に目をやる。ストレッチを兼ねているのか。参加者のほとんどが逆立ちをしていた。
今回の指導員の男性も自ら逆立ちをして見せた。その姿で周囲に向けて声を掛ける。
「皆さんも逆立ちに挑戦してみてください。上半身の筋力を鍛えると同時に全身に適度な負荷が掛かり、体幹を強化することができます。苦手な方は壁を利用した倒立がオススメですよ」
耳にしたタルトは目を丸くした。
「えっ? いきなり逆立ちってハードすぎない?」
「私にできるでしょうか……」
シオは言いながら壁に向かう。手前にしゃがんで両手を突き、恐々と床を蹴った。思い切りが足らず、何度も失敗した。
気付いた指導員の男性は逆立ちで近づく。
「向きを逆にしてください」
「逆ですか?」
「そうです。足で壁を踏むような状態で後退してください。無理なく逆立ちができますよ」
「わかりました。試してみます」
言われた通り、逆向きとなった。足を壁に添えて両手で下がりながら上ってゆく。
「できました!」
「今度は歩いてみましょう。進みたい方向に足を傾けてみてください」
「こうでしょうか」
両足を前に傾ける。自然に右手が出た。続いて左手と続けていくことで歩行を可能にした。
「素晴らしいです。徐々に慣れていきましょう」
「わかりました」
シオは笑顔となって歩き回る。
「僕もやってみようかな」
タルトは壁に頼らず、逆立ちを成功させた。適当に歩いていると急に動作が鈍くなった。
「腕力的に厳しいねー」
その時、見つけた。一目で無邪気な笑みを浮かべる。
「試してみようかな」
タルトは壁際に設置されたウォーターサーバーで水を手に入れた。零さないようにして更衣室に駆け込む。
誰もいない時を狙って頭から水を掛けた。獣人化を念じることで『チェシャ猫』のろっこんが発動。進化能力1の使用で身体能力を強化した。猫耳と尻尾が生えてきたが気にした様子は見られない。
堂々とフロアに戻って逆立ちに興じた。その姿に参加者の何人かと目が合った。
その度にタルトは笑顔で言った。
「猫のコスプレなのにゃーん♪」
その愛らしい言葉遣いに誰もが納得した。
和やかな雰囲気の中、指導員の男性がよく通る声で参加者に呼び掛けた。
「それでは皆さん、十分に身体がほぐれたところで側転をしてみましょう。ここの床は衝撃を和らげる素材で作られていますので、怖がらずに挑戦してください」
「私にできるでしょうか」
不安を滲ませるシオに指導員が手本を見せた。
「側転は逆立ちの状態にもなります。今の皆さんであれば問題なくできます」
「できました!」
中年女性の喜びの声を皮切りに参加者は次々に成功を収める。タルトは連続で側転を決めた。
「私だって」
シオは思い切って回る。すんなりとできた。
「あれ、できちゃった?」
「綺麗に回っていたよ」
タルトは側転で着地した直後に拳を丸めた。顔を洗う仕草でほのぼのとした雰囲気を作り出す。
「それにしてもこれって。シオさんは大丈夫?」
「全然、平気ですよー。意外と体力があってびっくりしたけど」
シオは逆立ちとなって元気に歩き回る。タルトは目にして、マイペースだなー、と笑って言った。
――周りも似たようなもんだからね。神魂の影響だと思うけど、せっかくだから僕も思いっきり楽しんじゃおうかな。
タルトはいきなり側転を始めた。連続で行い、加速した状態で背面跳びのような格好でゆっくりと宙を回る。
着地と同時に周囲から拍手が沸き起こった。
「やりすぎたかな」
タルトは困ったように笑うとシオの元に駆け寄った。
「シオさん、大丈夫? なんか顔が赤いよ」
「そうなんですね。気付きませんでした」
「なにか飲んだ方がいいよ」
「そうですね。あそこにあるサーバーでお水を貰いましょう」
逆立ちをやめてふらりと一歩を踏み出す。タルトは遮るように立った。
「どうせなら冷たいのにしようよ。この近くにアンティーク風の喫茶店があるから案内するよ」
「いいですね。行きましょう」
即座に決めて二人はスポーツジムを後にした。
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担当ゲームマスター
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
動物・自然
お色気
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年05月09日
参加申し込みの期限
2022年05月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年05月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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