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モフれ! 第36回寝子ヶ浜ビーチ☆スターズコンテスト!
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●非番女刑事と先生と私
「今日はずいぶん人で賑わっているわね。何かしら」
浜辺はけもののコスプレみたいな水着を着た人々で溢れていた。久しぶりに海に行くかと思い立ち、寝子ヶ浜海岸にやってきた女刑事の
水槻 清恋
は思わぬ光景に鼻白む。
「ビーチ☆スターズ? 水着コンテスト? 今年のテーマは『けもの』? 毎年行われている催しなのね」
今年の春に寝子島署に赴任して、もう4か月。
赴任前に聞いた話では、寝子島は平和だと言われていた。ところが着任早々平和どころか大きな事件が立て続けに起こって、しんどいと思うことも多々あった。
(ここ最近は平穏無事……何よりだわ)
一応、今日は非番である。
(とはいえ刑事という商売をやってる以上、いつ事件発生で呼び出し食らうか判ったもんじゃないけど)
水と戯れて英気を養おうと水着も着てきた。「清恋」なんて少女漫画家か恋愛小説家のペンネームみたいな名前だが、フェミニンな水着が似合わないのは分かっている。ショートカットで背も高く特技は短距離走と合気道という女刑事が選んだのは、色気のない迷彩柄のビキニである。
清恋は屋台で適当に飲み物を買った。念のためノンアルコールにしておく。何が起きるかわからないから。もしもに備える思考回路は刑事になって妙に鍛えられてしまった。
コンテストの観客席の一角に腰を据えて高みの見物を決め込む。
出場者は事前登録ではなく、実行委員がその場で声をかけて指名する方式のようだ。
(いまのところ声をかけられずに済んでいるけれど、声をかけられたらどうしよう?)
ふと浮かんだ問いを、清恋は、いやいや、と鼻で笑って流す。
(私が着てるのは普通の水着だし、まあ呼ばれることもないよね。第一私はもう若くないし)
33歳。
年齢がずんと清恋の心に伸し掛かる。
実のところ、実行委員は年齢など気にしないだろう――なにせ100歳を超える出場者もいるわけだし。
清恋が声を掛けられずにいるとしたら、無意識に発している刑事の圧とか、無意識にしている玄人的な鋭い目つきとか、声をかけたら投げ飛ばされそうな堂に入った立ち方とか、そういったものの集大成ではなかろうか。
「……ん?」
見るとはなしに会場全体を見ていた清恋は、黒っぽいアロハシャツを着た男が不審な動きをしているのに気が付いた。アロハ男は身を屈めて、コンテストに夢中になっている女性の背後に回り込んでいる。ピンときた清恋はさり気なく席を離れ男に近づく。
清恋に見られているとも気づかず、置かれていたバックの中に手を入れて――。
(財布を盗った。やっぱりスリか)
かちり、刑事のスイッチが入った。
仕事を終えた男は人波を縫って観客席から出て行こうとしている。屋台のあたりまで来ると気を抜いて歩を弛め、先ほど他人のバックから掠め取った財布の中身を、ニヤニヤしながら検め始める。気配を消して男の後を追っていった清恋は肩を叩いて声をかけた。
「ちょっとお話を伺わせていただけますか」
清恋は落ち着いた丁寧な口調を心掛けていた。
だがそこには職業的な慣れている感と有無を言わさぬ強い瞳があった。
「!」
これはまずいと察した男は、息を呑んだ次の瞬間、脱兎のごとく駆け出す。
「待て!」
もちろん待てと言っても待つわけがない。人を盾にするように、右に左にステップを踏んで逃げる男。スリだけあって逃げ足が速い。なかなか追いつけない。
その時だった。
逃げる男の正面に、紺のサーフパンツ姿の眼鏡の男性が両手を広げて立ちはだかった。
見回り中だった寝子高教師、
桐島 義弘
だ。
「く、くそっ」
たたらを踏んだスリの男に飛び掛かり、清恋は合気道でねじ伏せる。
「観念しなさい。暴れるな。私、非番中なのに仕事させられて凄く機嫌悪いんだから」
◇
「はぁ、まさか水着姿でスリを捕まえることになるとは」
駆けつけた警官に引き渡したけど、普段は交番勤務の彼らは清恋に目を丸くしていた。
「無理ないか。ええと、桐島先生でしたっけ? ご協力ありがとうございました」
「いえ。お力になれて何よりです」
握手を交わしたそのとき、教え子らしき女の子――
宮祀 智瑜
が大きく手を振ってやってきた。
「義弘先生、発見! 見回りですか?」
肩で切り揃えた髪が弾む。
黒猫耳と黒猫の尻尾の付いた水着で、赤いリボンのアクセントが清恋の目にも愛らしい。
「宮祀か」
「スリを掴まえたんですか? 大丈夫ですか?」
「大丈夫だ。こちらの刑事さんが掴まえてくださったから」
「そうだったんですね。でもそんなことがあったなら、私も一緒に見回りしていたらよかったです。先生に何かあったら心配ですから」
義弘を見上げる智瑜の目は、明らかに恋する瞳だ。
この子はこの先生に想いを寄せているんだな、と察した清恋は会釈をしてその場を離れる。
智瑜は清恋を会釈で見送ると、義弘の手を握って言った。
「先生、今からコンテストに出るんです。絶対に見ていてくださいね。絶対ですよ!」
◇
(先生、見に来てくれたでしょうか)
ステージに上がって人の多さにびっくりした智瑜であったが、すぐに先生を見つけてほっとする。
(嬉しい……義弘先生、私、頑張ります!)
智瑜はさりげなく猫みたいに手を丸めて義弘のほうへ手を振った。
赤いリボンを結んだ尻尾を振りながら、笑顔で中央に進んでくるっと回ってニャンポーズ。
「宮祀智瑜ですっ。今日は黒猫さんになってみました! ……わふっ!」
勢いあまってスタンドマイクに胸からダイブしてしまう。
「えへ……またドジっちゃいました」
ひやひやさせてくれるところや、ペロッと舌を出す姿が可愛らしくて、観客たちの目からずきゅんとハートが飛び出しそうだ。
(次はパフォーマンスでしたよね)
他の方はダンスや歌を披露していたようだったが、智瑜はこれ、と決めていた。
「義弘さん、大大大好きでーす! 終わったらぎゅーってしてほしいにゃん!」
(義弘先生って言うと問題あるけど義弘さんなら先生だと分からないですよね!)
手のひらを唇に当てて、先生に向かってちゅっと投げキッスすると、遠目にも先生が火が付いたように赤くなって、挙動不審気味にきょろきょろしたのが分かった。
(照れてる。可愛いです)
「もふー! 旧市街にある宮祀青果店にきてくださいにゃん!
熱中症に気を付けて下さいにゃん。冷たいジュースを用意してお待ちしてますにゃん!」
可愛くニャンポースで祖父母が営む八百屋をアピールして、智瑜はスキップするようにステージを下りた。
◇
「はあ……終わってからドキドキして来ました」
思いが伝わっただろうか。そうだったら出た意味がある気がする。
智瑜は観客席に回り込んで、先生に駆け寄った。
「先生、私、どうでした?」
「どうって……、いや、その、良かったんじゃないか」
義弘先生は眼鏡を直すふりで顔を手で隠した。鼻の頭まで赤くなっている。
「頑張った生徒にご褒美はないんですか?」
「ご褒美?」
「ぎゅってしてくれませんか?」
期待いっぱいの瞳で見つめると、先生は困った顔になり、智瑜の頭にポンポンと手を乗せた。
「ご褒美な。ジュース奢ってやるからついてこい」
「えー」
「えー、じゃない。ほら、さっきの刑事さんもこっち見てるじゃないか。俺は教師なんだからな、公衆の面前でそういうことはしないんだぞ。それでなくても最近はうるさくてだな……」
先生は最近の教師事情についてあれこれうんちくを垂れているが、きっと照れ隠しだろう。
「ふふっ、わかりましたよ義弘先生。行きましょ、ジュース」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年04月23日
参加申し込みの期限
2022年04月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年04月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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