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怪異は招く
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自宅の電話が鳴る度に
白石 龍樹
は走って受話器を掴んだ。
「マジかよ。本当にハライタか? 今日になってビビってんじゃねーだろうな」
煽ってみたが相手は乗って来なかった。
「そーかよ。いいよ、オレは一人でも行くからな。じゃあな」
龍樹は不機嫌な顔で電話を終えた。
「マジかよぉ~」
その場にしゃがみ込んで項垂れた。先に一人、親に止められたという電話が掛かってきた。化け物が出現すると噂されたトンネルに付いて来る者は、これで誰もいなくなった。
――なんなんだよ。二人とも逃げやがって。オレは一人でも行くつもりだけど、できれば一人くらいは来て欲しいよなぁ。
怖いとかじゃなくて、バレた時にかあちゃんに怒られるからな。
顔を上げて力なく立ち上がる。誘う相手が頭に浮かばない状態で出かけることになった。
外に出ると噂のトンネルの方向へと歩き出した。諦めきれない目は誘う相手を探す。
なかなか知り合いが見つからない。トンネルまで数分のところまできていた。龍樹は苛立った様子で周囲を気に掛ける。
帽子を被った小柄な人物に目が留まる。寝子島小学校に通うクラスメイト、
桃井 かんな
であった。目的のない散歩なのか。歩みはとても遅かった。赤い瞳を細めてさりげなく欠伸をした。
龍樹は黙って見ていた。迷うような素振りを見せつつも声を掛けた。
「あのさ。ちょっといいか」
「白石じゃん。なにか用?」
「実はこれからトンネルに行こうと思うんだけど、一緒にどうかな?」
「もしかしてお化けトンネルだったりする」
かんなは見透かすような目で龍樹を見つめる。
「そうだけど、やっぱり怖いよな。わかった、無理を言って悪かったな」
「じゃあ、行こうよ」
「え、来てくれるのか? お化けだぞ。怖くないのかよ」
「そんなのいるわけないじゃん。それを証明するために行くんだよ」
銀色の髪に付けた黒猫の髪留めを手で触りながら冷静に返した。
二人の目的は微妙に食い違うが一緒に行くことにはなった。
龍樹は溌剌とした顔で突き進む。隣にいたかんなは、子供なんだから、と冷ややかに口にした。
トンネルの前で二人は同時に立ち止まった。
かんなは奥の方に目をやる。
「それっぽい雰囲気はあるみたいね」
「まあ、行ってみようぜ」
かんなは一言もなく、こくりと頷く。二人は横に並んだ状態でトンネルの中に入っていった。
薄暗い中、二人は黙って足を動かす。中程までくると状況に慣れてきたのか。
勝ち気な表情で龍樹が言った。
「なんだ、何もいねえじゃねえか」
「お化けなんているわけないじゃん」
どこかほっとした表情でかんなが言葉を返した。
「そうだよな。でも、なんか残念な気分だぜ。美人なお姉ちゃん幽霊が出てくれてもよかったんだけどな」
人目を避けてトンネル内に隠れていた
鶴見 五十鈴
は二人の会話を間近で聞いていた。相手は子供もあって思わず、声を漏らした。
「そうですか」
かんなは瞬間的に龍樹を見た。顔が少し強張っている。
「なによ、今の」
「なんだよ。俺はなにも言って、うわっ!」
「ひっ、な、なに叫んでんのよ!」
「違うって。びっくりさせるつもりはなくて、首に冷たいものが落ちてきたんだって」
掌で拭うと水のようだった。
「フフフ」
「ヘンな声で笑うな!」
「俺じゃねえよ!」
「……じゃあ、誰なのよ」
かんなは龍樹を睨んだ。頬がプルプルと震えている。
「気のせいだろ。風の音がそんな風に聞こえることもあるんじゃねえの」
「ないよ」
耳元で囁く声に龍樹は、ヒッ、と奇妙な声を上げた。
「今のは、かんなちゃん?」
「私はなにも。そっちじゃないの?」
二人の距離が縮まった。肩を寄せ合うようにして忙しない目を周囲に向ける。
その時、けたたましい笑い声がした。
「うわああああ!」
龍樹はかんなの手を握って走り出す。後ろを振り返ることはなく、二人で光のある一方に飛び込んでいった。
五十鈴は二人の背中に向かって、そっと手を伸ばす。
「今の笑い声は私ではないです」
届かない声と知りながらも打ち明けた。
近くの壁の染みが微妙に揺らぐ。横目をやるとヤモリだった。保護色のような状態で壁に張り付き、動き回る。よく見ると一匹ではなかった。複数が活発に行動していた。
「怪異の正体は得てしてこのようなものです」
静かに言い切った。やや遅れて苦笑いを浮かべる。
「私は本物の幽霊ですが」
トンネルの一方に向かって歩き始めた。
「なんでしょう」
微かな異音を耳にして足を止める。トンネルに突っ込んできた車の走行音ではない。足元に目を向けると原因がいた。
暗褐色が波打つように流れている。引き気味の顔で嫌々ながら見つめた。
「キャアア!」
群れを成した巨大なゲジゲジに五十鈴は絶叫した。合わせるようにトンネル内の車が急加速。ドアガラスが開いていて車内の声が辺りに響いた。
「今の女の悲鳴はなんだ!?」
「ここは有名な心霊スポットだぞ! もっと速度を上げろ!」
車内で男性が怒鳴り合う。呼応するように排気音が高鳴り、数秒で消え去った。
逆方向にいた五十鈴は立ち止まる。後ろを見て軽く頭を下げた。
「驚かせてごめんなさい」
久しぶりの大声ですっきりしたのか。五十鈴はトンネルを抜けてカーブミラーの元に戻る。
今度は悲痛な声を上げた。
「どうして……」
包装された落雁の側に置かれていた、きんつばが無くなっていた。
五十鈴は数秒の落胆で気力を取り戻した。強い視線を周囲に向ける。
「……落雁は死守します」
仁王立ちの気概を見せた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年04月21日
参加申し込みの期限
2022年04月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年04月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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